2003.09.07

切ない幕切れ「私たちが好きだったこと」

 7月に出張した際に、飛行機の中で読むように買っていた本は宮本 輝の「私たちが好きだったこと」。往復の間に一度読み終わってはいたのですが、もう一度最初から読み返してみました。今回の作品は、私の年代に近くて感情移入しやすかったですね。ただし、形の上ではハッピーエンドになっていないだけに、読み終わってちょっと切ないものが残ります。時間は過去を消すのではなく、忘れさせてくれるだけ。確かにその通りかもしれませんね。


結末は、これで良かったのか?

2003.03.24

早読み健在、「月光の東」「朝の歓び (上)(下)」

 珍しくまとまった時間が取れたので、久しぶりに長編小説にトライです。というのもまたまた中国出張で、しかも今回はフライト時間が長いから(5時間+1時間半、おまけにトランジットに3時間)たっぷり読めるはず。
 今回選んだ本は宮本 輝の「朝の歓び(上)(下)」と「月光の東」。「朝の歓び(上)」はスカイライナーの中で2章分しか読めなかったので方針変更、行きは「月光の東」に絞ることにしました。宮本 輝の作品はこれまで「花の降る午後」「ここに地終わり、海始まる」「流転の海」などを読んでいて、好きな作家の一人です。特に「花の降る午後」は舞台が学生時代を過ごした神戸ということもあってお気に入り。
 さて、今回の「月光の東」はというと...う〜ん、難しい。何か重苦しさのみが残っちゃいました。こんな女性がいたらある意味恐い反面、実際には強く惹かれてしまうんだろうなぁ。でも今の私の年齢と、本に登場する人物とはちょっと歳の差もあってなかなか今回は感情移入できなかったのが難しさの原因かも?
 長編の一気読みは久しぶりでしたが、早読みは相変わらず健在でした。帰りは「朝の歓び(下)」を読むつもり。


難しい。理解できない。


この微妙な距離感はなんだ?