2019.11.10

只見線の美しい風景「四季彩々」

 先日、会津を旅行した際に立ち寄った道の駅で見つけたのが「奥会津・只見線 四季彩々」という写真集。星 賢孝という方の作品だそうです。何よりも目に留まったのは表紙の写真です。
 只見線は福島県会津若松駅から、只見を経て新潟県魚沼市の小出駅に至る全長130km余りの絶景ローカル線。風光明媚な路線として有名ですが、2011年の豪雨で大きな被害を受け、未だに会津川口〜只見間が復旧していません。現在2021年の運転再開を目指して工事が進んでいるとのこと。


表紙の写真は凄い!4両編成に虹ですよ。

 この写真集では春夏秋冬、沿線にある絶好のビューポイントから只見線の車両を捉えた写真集です。私ももう20年近くこの只見川沿いを列車やバイク、クルマで見てきていますが、それでも知らなかった新しい景色をこの写真は見せてくれました。
 やっぱり復旧した暁にはもう一度乗りに行こう。写真を見てそう思いました。

2019.03.29

進化の蔭にある墓標「忘れ去られたCPU黒歴史」

 思い返せば、かなりの期間読書から遠去かっていました。まとまって落ち着いた時間が取りにくくなっている上、集中力も落ちてきて本を手に取る気力があまり沸いてこないこともあります。そんな中、電車通勤の間にiPadでこつこつと読んでいたのがこの電子書籍。タイトルは「忘れ去られたCPU黒歴史 Intel/AMDが振り返りたくない失敗作たち」。1エピソードが比較的短いので気軽に読めたのが良かったです。

 CPUとはコンピューターの心臓部である半導体チップで、現在ではIntel「Core」やAMD「RYZEN」、組み込み向けで主流のARM系列がメジャーです。他にも有名どころではIBMの「PowerPC」、Motrolaの「680x0」の他、ワークステーション用の「Itanium」「POWER」「Alpha」「SPARC」「MIPS」など様々な製品が存在していて、栄枯盛衰ドラマにあふれています。本書はASCIIのWebサイトの連載記事に加筆の上まとめられたもので、主にIntel/AMDの進化の中で図らずも埋もれた製品を解説しています。

 読んでみて印象深かったのは、「黒歴史」入りした理由が様々であること。単に技術的な問題のみならず、コンセプトの間違いや行き過ぎ、果ては社会の変化や政治的なものなど色々な要因があったことが紹介されています。このような話は他のジャンル(私の関わっているクルマ業界)でもよくある話なので、反面教師として捉えられるとこともたくさんありました。
 中でも最後のMotorola「88000」シリーズは書き下ろしで面白かったです。私は68K時代のMacintoshを使っていたこともあり、このCPUがMacに使われていたらその後の進化はどうなっていただろう、と思いを馳せることになりました。

 ただし、技術用語の専門レベルが高すぎて、万人向けではありません。