2019.12.07

うーん...「泣きたくなったら、ここにおいで。」

 妻が東京に映画を見に行きたいというので、付き合って行って来ました。上映作品は「泣きたくなったら、ここにおいで。」という1時間ほどの短編映画。東京の人形町にある座席数40にも満たないミニシアターでの上映でした。
 結婚を間近に控えた歯科医師の直美は、交通事故により恋人を失い、生前の彼の言葉を思い出して彼の故郷を訪れることにしました。友人たちを訪ね歩き、そして船に乗ってとある神社へ。そこで出会ったものとは...。


いっそミュージックビデオ仕立てにした方が潔かったのでは...?

 上映は監督の舞台挨拶付きでした。監督さんは「音楽を台詞のように使って」という狙いを仰っていましたが、そこはシーンと歌詞とのマッチングも良かったですかね。ただ、テロップの編集がやや唐突に感じられるので、そこは合ってなかったような...? それならいっそミュージックPV仕立てに徹した方が良かったのでは?と思えました。
 さてこの映画、実は舞台が高知県須崎市の浦ノ内湾で、妻の実家の故郷にあたります。それが見に行った最大の理由ですが、ドローンを使ったとおぼしき風景描写は新鮮で美しかった。ただ、鳴無(おとなし)神社のところは神話が作り物なのが見え見えで、すっかり興醒めしてしまったのは個人的には残念でした。

2019.08.24

やはり本物は違う!「アポロ11(完全版)」

 妻と渋谷のミニシアターに映画を見に行きました。作品は「アポロ11(完全版)」です。今年は最初の月着陸からちょうど50年、それを記念して製作されたこの映画は、最近発見された当時の映像を鮮明化処理したドキュメンタリー。つまりは「本物」の映像というわけです。
 1969年7月、人類最初の月着陸を目指し、アポロ11号は宇宙へと旅立ちます。そのミッションは難易度の高い作業を次々にこなしていかなくてはなりません。打ち上げから軌道遷移、月着陸船とのドッキング、そして月面降下。月面からの帰還と大気圏再突入。ドラマとは違い、映像は淡々と進むだけですが、それに被せられる交信やカウントダウンが緊迫感を醸し出し、結果は判っているのにハラハラした展開を楽しむことができました。


ドキュメンタリー映画だけに、淡々と進みますが本物の凄みがあります。

 我々がまだ生まれる前、50年前に行われた人類最大のプロジェクト。当時の科学レベルで成し遂げられた快挙に夫婦共々思いを馳せました。

2019.06.09

これはないわ...「空母いぶき」

 日曜日は雨だったので、近くの映画館に妻と行ってきました。鑑賞作品は「空母いぶき」、かわぐちかいじ氏の現在掲載中の漫画作品を原作にした映画です。
 近未来の日本。小笠原諸島の西方にある離島が、突如東亜連邦(仮想国)に進攻され、海上保安官が拘束される事件が発生。日本政府は新鋭護衛艦「DDV-192 いぶき」を中心とする第5護衛艦群を急行させるのですが、相手は潜水艦、戦闘機、駆逐艦に機動部隊を繰り出し、自衛隊の島への接近を阻止しようとしてきます。果たして「いぶき」は、島を奪回することはできるのか...?


これはないわ...自衛隊が協力していない時点で、もうダメだったかも。

 さて、感想ですが...これは酷い。まず相手が「東亜連邦」という無背景の国家である時点で、現実感がまるでありません。なのに60機も搭載できる空母を持つなんて、「宇宙戦艦ヤマト」もびっくりの設定です。クライマックスの空中戦もまるで第二次大戦ものの映画並みです。おまけにタイトルにある「空母いぶき」はストーリー上何の役にも立っていません。なんなんだこれは...。最後は腰砕けの結末に、もう脱力するしかありませんでした...。
 エンドロールを見ると自衛隊の協力もなく、見どころの全くない空想絵巻だったというのが私の結論。

2019.04.26

完結、さらなる続編も?「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」

 リメイク作品「宇宙戦艦ヤマト2199」の続編である「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」のBD/DVD最終巻がリリースされ、2017年に始まったシリーズが終了しました。
 今作は白色彗星帝国=ガトランティスとの戦いを描いた映画「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」とテレビシリーズ「宇宙戦艦ヤマト2」のリメイクにあたります。結末が両者で異なるだけに、いったいどういう展開になるか注目されていました。25話終了時点では「そっちだったか」という見え方でしたが、最終話の意外な展開には驚きました。
 総じて振り返ると、今作は「ご都合主義」というのが随所に色濃く出て、なんだか唐突に発生した違和感が拭えないまま終わりまで行ってしまったような印象です。


最終話の展開はちょっと...ご都合主義がきつすぎる!?

 3月末にはさらなる続編製作が明らかにされたとか。まさか、このまま全作リメイクするのか!?

2019.02.10

ただ冷静に...「ファースト・マン」

 先月映画を見に行った際に、予告編の中に気になる作品を見つけました。「ファースト・マン」という作品です。1969年7月11日、人類は初めて月に降り立ちました。初めて地球外の天体に足をつけた人物とは、ニール・アームストロングというNASAの宇宙飛行士です。この作品はその彼の軌跡を辿るものです。
 1961年、娘を病気で亡くしたニールは、NASAのジェミニ計画に参加します。それは、ソ連よりも先に月に人間を送り込むという「アポロ計画」の準備計画。激しい訓練に耐えつついくつかの試練を超え、彼はついにアポロ11号の船長に決まります。リスクがあることを正直に認めた上で、出発前に家族に語ったこととは...。


ただ冷静に淡々と...でもその裏には、隠された苦悩と葛藤があったのです。

 今回の作品は「ジェミニ計画」「アポロ計画」を語るものではなく、「ニール・アームストロング」個人に焦点を当てたものになっていました。彼は持ち前の冷静な判断力で、難局を次々に乗り切っていきます。ただ、その裏側にある苦悩と葛藤が静かに描き出されていました。この手の作品で、徹底的に個人に焦点を当てたものはなかなか思い当たりません。そういう意味で新鮮で、あっという間に2時間半が過ぎ去った印象です。

2019.01.20

RX-0が再び飛翔する「機動戦士ガンダムNT」

 もう公開末期ですが、映画「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」を見てきました。2010~2014年にかけて公開されたOVA「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」の正当なる続編です。

「UC」の舞台となったラプラス事変から1年後、ある事故により行方不明になっていたRX-0「ユニコーン」3号機、通称「フェネクス」の目撃が相次ぐ事態が発生。搭載されているサイコフレームの限りない可能性に怖れを持った連邦軍は、その捕獲を任務とする隠密部隊を派遣します。そこに地球の財閥、ルオ商会から増援として新型「ナラティブガンダム」が到着。そのパイロットであるヨナとオブザーバーとして参加したミシェルは、かつて3人で「奇蹟の子供たち」と呼ばれたリタ…フェネクスのテストパイロットを求め、宇宙を駆けるのでした。

 さて、見終わった感想ですが、「良くも悪くもUC」です。映像は特殊効果もあって非常に美しく、ゲストメカや旧作のメインキャラクターの登場などサービス満点で楽しめました。一方で気になったのがちょっとメカニック描写が雑な点があったことと、サイコフレームの扱いです。「逆襲のシャア」以降、その効果がどんどんエスカレーションしていて、もう何でもありの状態になってしまっています。これはSFというよりもおとぎ話に近いことになってきました...この後に続く作品でどう収拾できるのやら?

 次はいよいよ「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」の公開です。楽しみですね。

2019.01.14

【番外編】まー確かに伝説かもね「東京ラブストーリー」

 今回は完全に「ネタ」です。「東京ラブストーリー」全11回を見終わりました。
 昨年の秋に再放送されていたものを妻が録画しており、私は見たことがなかったのと、彼女もストーリーを忘れていたことから「見てみよう!」ということになり、週末の夜を利用して順番に見ていったのです。30年近く前に制作されて「伝説」と言われるこの作品、どんなものだったのでしょうか?


内容よりも当時の「世相」に注目した方がはるかに面白い!?

 正直な印象としては「結局何だったのかよくわからん」ということで、これは妻も同感でした。
 ストーリーうんぬんよりも画面に映る当時のファッションやクルマ、公衆電話とかに着目した方が面白かった。あとは時々出る妻のエキセントリックな発言は、こういうところから出てたのねというのは発見でした。
 そういう意味では確かに「伝説」なのかも...?