2012.12.31
今年の旅の総括
今年は比較的精力的に動き回りました。特に列車旅がこれまでになく充実しました。
行ったのはローカル線だけでも「五能線」「花輪線」「秋田内陸線」「北上線」「陸羽東線」「陸羽西線」「磐越西線」「磐越東線」「ほくほく線」「八高線」「身延線」「飯山線」「高徳線」「徳島線」「中村線」など。のんびりの列車旅のよさも満喫しました。
バイク旅では回数は激減したものの、宿泊つきの旅を3度設定したので距離はそこそこ延びました。行き先は木曽・高山・白川郷・金沢・最上川・鳥海山・栗駒山・角館・十和田湖・八甲田山・青森・八幡平など。只見川沿いのお気に入りの道が復活してくれたのがいいニュースでした。
2012.12.16
北関東を高速で横断する
CBR1000RRで久しぶりに遠出をしてきました。機械ものはあまり動かさないのも却ってよくありません。ちょうど予報によれば気温も高くなるということだったので、軽く出掛けてみることに。あまり頑張りすぎず流して走りたい気分だったので、北関東道で群馬・栃木・茨木を横断するルートを選択。
行楽の混雑が終わったころを見計らって10:00前に出発しました。
のんびりの出発、空は冬らしい快晴です。
自宅近くのGSで給油を済ませ、所沢ICから関越道に入線しました。料金所ゲートの裏側ではいきなり警察が検問をやっていました。止められることはありませんでしたが、いつにないことなので驚きました。
本線合流後はまったりと北上しましたが、スロットルを結構開けているのに車速が思ったほど上がりません。北西からの風に逆らっての走行のため、抵抗が大きいのです。一方でこの日はとても見通しがよく、入間川では富士山、群馬県境の手前では妙義の山々や、その向こうには冠雪した浅間山がきれいに見えていました。浅間山が見えるというのは新しい発見でした。
いつも通り所沢ICから入線、混雑は...ない!
広い空のもとで快調に北上、ただし風を真正面に受ける。
群馬に入ると雪山も見えてきました。
高崎JCTから北関東道に入ります。北関東道は高崎から宇都宮付近を経て水戸方面に向かう道です。ここからはほぼ真東に向かって進むため、今度は横または後方から風を受けることになります。これがかなり難しい状況で、道が盛土構造だったこともありまともに横風を受けるのです。スピードがそれなりに出ているので、ハンドルを振られるほど煽られることはなかったものの、走行安定性はよくなかったので慎重に走行。この状況下で迂闊にPAなどで停まると危ないので、ここは強風区間を通り過ぎるまで休憩をしないことにしました。
周りに遮るものがないので、横風をまともに受けてしまう。走りにくい。
渡良瀬川を渡ると山岳区間へ。風は少しマシになってきました。
切り通しでは少し安定。トンネルで救われた!
結局そのまま栃木県まで駆け抜け、岩舟JCTで東北道に合流。北関東道は10kmほど東北道と重複しているのです。ここはもう何度も通ったところなので特に見るべきところはなし。ただしここまで来ると風は収まり、かなり走りやすくなりました。気温も表示板では17℃と表示されていて、なるほど暖かい。
東北道は片側三車線、やっぱり走りやすい。
栃木都賀JCTで北関東道は東北道と分岐し、水戸方面へと向かいます。こちらも線形がよく、路面が新しいこともあって快調に走れました。
出発から150km走行したので、壬生PAで小休止。まだ少し風も吹いていますが、陽当たりがいいところにいるとポカポカと暖かい。とても12月とは思えません。
東北道から分岐、路面も線形もよく走りやすい。
壬生PAで休憩、ハイウェイオアシスですがあまり見るべきものはない...。
(画像に触れると表示が変化します)
休憩を終え、再び走行に戻りました。交通量も少なく、カーブも少ないため非常に退屈。ただし意外にアップダウンはあって、意識して気をつけていないと速度を落としてしまいます。
見通しは非常によい道です。アップダウンも多い。
やや南に向きを変えてきました。山を回り込んで常磐道に接近。
壬生から30分足らずで常磐道と交わる友部JCTに近づいてきました。ここで出発から走行200kmを超えたため、笠間PAで給油を行いました。もうお昼も回っているので、PAには立ち寄らずにすぐに出発。
友部JCTからは常磐道へ乗り換え、東京方面に戻って行きました。
友部JCTで常磐道に乗り換え。太陽が真っ正面にきました。
今回の目的地の一つが途中にある美野里PAです。ここの「かつ鍋定食」が久しぶりに食べたくなったのです。実は食材はかつ丼と全く同じ構成なのですが、卵とじのジューシーサクサクとんかつが熱々の鍋に乗っているので、冷めずに食べられるのがよいのです。色合いもとてもきれいで、食欲をそそります。
今回の目的地、美野里PA(上り線)。ここにはお気に入りがあります。
これが「かつ鍋定食」、熱々で食べられるので美味しい。
(画像に触れると拡大します)
充実の昼食を終え、再び走行開始。常磐道は大きなカーブもなく、またアップダウンも少ないので非常に走りやすい高速道路です。それだけに平均速度も高いので、追い越し車線で頑張らなくてもそれなりの良いペースで走れます。ほぼ全線で太陽が真っ正面に来ているので眩しかった...。
淡々と東京に向けて走行中、太陽がずっと真っ正面で眩しい...。
柏を過ぎると切り通し区間に入るので、眩しさからは少し開放されます。
その後も順調に走り続け、三郷JCTからは外環道に乗り換えて西に進路を変えます。外環道は高架なので、本来は風の影響を受けやすいのですが、ほとんど下の画像のように防音壁に覆われているのでさほどでもありません。あとは荒川を渡る時だけ気をつければ問題ないはず。
外環道は覆われているのでこんな日にはありがたい。荒川を渡って高速走行は終了。
外環道の和光北ICで高速を降り、市道で自宅まで戻ってきました。
結局4時間半ほどで1周してきたことになります。本日の走行は324.2km(うち一般道16.7km)。消費ガソリンは15.1L、平均燃費は21.4kmでした。今回はほとんどの区間でいいペースで走れているのですが、いつもより少し燃費が悪いのは風の影響だと思われます。
GPSのログ。ちょうど関東平野の外縁を巡ってきたことになります。
2012.12.07
今年最後のお出かけ? が、その末路は...
金沢を訪問してはや1ヶ月、仕事がそこそこ忙く週末はほとんど外出していなかったので、久しぶりにお出かけを決意しました。行こうと思ったのは福島県会津若松市と新潟県魚沼市を結ぶローカル線の「只見線」。昨年の豪雨で橋梁が流された区間は未だに復旧の見通しがたっていないところです。ただしここには代行バスが走っているので、それを使って通り抜ける事はできます。調べてみると朝一番の下り列車だけが接続がいいため、週末に会津若松で一泊して土曜日の早朝の列車に乗る計画にしました。ところが...。
金曜日に早めに仕事を切り上げ、最寄りのJR駅に向かっていたところでスマホが緊急地震速報を受信。すぐに地震が発生し、実際に電柱や電線がわさわさと揺れるのが見えました。ただし武蔵野線の電車は全く影響されず走っていたため、ともかくも大宮駅まで行ってみることにしました。
埼京線経由で大宮駅に到着すると、ちょうど上越新幹線・長野新幹線が運転再開するところでした。さらにしばらく待つと東北新幹線も東京〜北上間で約50分遅れで運転するとのことです。郡山から会津若松に向かう磐越西線に接続しやすい「やまびこ」の指定券を持っていたのですが、それに予定通り乗ると最後の到着が22:00以降になることが予想されたため、数本早い「やまびこ」号の自由席に乗り込み郡山へ向かいました。
ところが郡山駅では磐越西線が運行を停止しており、復旧の見通しが立っていないとのこと。こうなるといつ会津若松に着けるか全く予想が立ちません。このためようやくここで計画を断念、予約していた宿にキャンセル連絡を入れ、上り新幹線で引き返しました。ただし「やまびこ」の自由席はすし詰め状態で、大宮に22:00に帰り着いた時にはもうクタクタでした。
今回は自然災害で止むを得ないとはいえ、宿のキャンセル料発生や帰りの新幹線代などで無用の出費が発生。楽しみにしていた静かな雪景色も見られず終い。おまけに混雑していた新幹線車内で荷物の処理のまずさから、愛用のスナップ用デジカメを紛失するなどまさに踏んだり蹴ったりです。
教訓、情報収集は正確に。楽観的な予測で動かないこと。いま一度再認識しました。
2012.11.10-11.12
秋の金沢を散策する
久しぶりの週末の遠距離お出かけ、目的地は金沢です。
金沢には妹が在住しているのですが、来年旦那の仕事の都合で移動があるかもしれないとのこと。そこで今のうちに訪ねて見どころを案内してもらおうという思惑です。実は金沢には電車で二度、バイクで三度行っていますが、市内をじっくり観光することはなかったのでした。そういう意味でも今回の旅はとても楽しみにしていたのです。
土曜日の朝6:00に自宅を出て、私鉄と在来線を乗り継ぎ大宮へ。ここから越後湯沢経由で金沢へと向かいます。大宮からの所要時間は約3時間30分です。
まずは新潟方面へ。指定席もほぼ満席でした。
上越新幹線 「Maxとき303号 新潟行き」 大宮 7:26 → 越後湯沢 8:11
まずは新幹線で越後湯沢へ。車両はE4系8両編成でした。先日初の総二階建て車両であるE1系が引退したため、今後は「Max」といえば自動的にE4系になります。この列車は大宮を出ると越後湯沢までノンストップのため、大宮駅で買った朝食をゆっくり食べることができました。越後湯沢はこの日は雨、たった1時間移動しただけで天気が全く違うのは驚きです。
越後湯沢からは在来線特急に乗り換えます。特急「はくたか」は越後湯沢から上越線で北上、六日町から北越急行ほくほく線に入り西へ。直江津からは日本海沿いに北陸本線を進み、富山を経て金沢まで走ります。この「はくたか」はほくほく線内では在来線では最高速度となる160km/hで運転、北陸本線でも130km/hで走るため、最もスピードのある列車のひとつです。この日の車両は北越急行所属の681系電車、9両編成の「Snow Rabbit Express」でした。
上越・ほくほく・信越・北陸本線 「はくたか2号 金沢行き」 越後湯沢 8:20 → 金沢 10:53
この旅では奮発してグリーン車を使いました。座席は単独となるC列を指定、これならゆったりシートでくつろぎながら日本海の風景をじっくり眺めることができるはずです。
160km/h運転を行うほくほく線は大部分がトンネルのため、景色はほとんど楽しめません。乗車後40分、直江津に近づいたあたりでようやく景色が開けてきました。残念ながらあまり天気はよくありません。
まもなく信越本線へ合流します。天気はあまりよくありませんね。
直江津はJRの境界駅で、ここから先がJR西日本の路線になります。ここから富山の手前までは海沿いを走っていくため、日本海の荒々しさを間近に見ることができます。ただし難所である親不知付近ではトンネルが連続しているので、ずっと景色がいいわけではありません。
また、写真のように晴れと雨が繰り返す条件のため、いくつも虹を見ることができました。1日に何度も虹を見るのは初めての体験です。
直江津駅から糸魚川駅の先まで。音声は都合によりカット。
(コントロールをクリックすると再生します)
日本海に出てきました。海は荒れ気味でした。
走行中、虹がいくつも見られました。
(画像に触れると表示が変化します)
富山県に入ると海岸線に変化が見られます。断崖絶壁から浜の景色になりますが、このあたりはまだ天気が悪く、打ち寄せる波も非常に高い状態でした。金沢の天気は大丈夫なのかな?
海も少し荒れています。金沢の天気がちょっと心配になってきました。
列車は定刻通りに金沢に到着しました。この日使った「はくたか2号」は直江津・富山・高岡にしか停まらない列車だったので非常に早く着いた印象です。さあ、金沢の秋をじっくりと堪能しましょうか。
定刻通り金沢駅に到着しました。
妹は改札口まで迎えに来てくれていました。夏以来の再会です。聞けば要領良く名所を巡るための計画を立ててくれていて、まずは車で昼食に連れて行ってくれるとのこと。朝食が少なめだったのでこれはありがたい。なんでも魚の美味しい人気のお店で、遅く行くと行列で入れないこともあるそう。
車で15分ほど走り、平和町にある定食屋の「だるまや」に連れて行ってもらいました。ここで私はアジの焼き魚定食を頂きました。見ての通りボリューム満点で、魚も大きいのに身が締まっていて、身もふっくらふわふわ。これは確かにわざわざ来るだけの価値はあります。
定食屋「だるまや」。アジの焼き魚定食は絶品でした。
(画像に触れると表示が変化します)
満腹になった後は、少し中心街方向に戻ったところにある「にし茶屋街」へ。妹によればあまり駐車場に車が停まっているのを見たことがない(!?)ということですが、せっかくなので立ち寄ってもらいました。下の写真のように趣のある街になっているのですが、実はこのアングル以外はあまり観光地らしくないのです。そういう意味ではあまり大したことはありませんでした。
ただし近くに九谷焼の工房があり、時間潰しに立ち寄ってみたのですがこれが意外によかった。制作過程も説明してもらい、代表的な作品の展示も見ましたが、深いグリーンやブルーの色彩ががとても印象的でした。
にし茶屋街、意外にたいしたことないな...。
にし茶屋街からさらに中心街方面に戻り、次に立ち寄ったのが長町武家屋敷跡。見ての通り、非常に風情のある通りです。こんな通りが街の中心に残っているのがすばらしい。ただし奥の方に見える高層ビルが景観ぶち壊しです。
非常に風情があります。クルマがいないので落ち着きがあります。
武家屋敷跡は内部が公開されているものがあり、そちらも見学してみました。屋敷と言いつつも内部はあまり広くなく庭も狭いのですが、よく工夫されていて面白い。非常に立体的な造り・配置になっているのが印象的でした。
武家屋敷の中も見ることができました。
かなり立体的な構成になっている庭です。
ここから一旦妹の家に戻り、車を置いてくることになりました。タクシーを使って次に向かったのは兼六園。入口近くには妹が贔屓にしている和菓子屋さんがあって、ここで夜のおつまみ?用のきんつばを買ってもらえました。お店ではお茶を出していただけたので、ここでしばしの休憩。
きんつばを2つ、買ってもらえました。夜の晩酌のつまみにしよう。
いよいよ兼六園です。テレビの中継でよく映るところですが、いったいどんな庭園なのでしょうか。入口へ向かう坂はかなり急でした。入場券を購入してくれている妹を待っている間に目にとまったのが、頭上にある木です。紅い葉と後ろの常緑樹、そして空のコントラストが鮮やかだったので、思わず写真を撮ってしまいました。
いよいよ兼六園へ。どんな景色か楽しみ。
紅葉がきれいに見えそうです。期待大。
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秋の兼六園は色彩豊かでした。雪吊りもすでに準備されていて、冬が近いことを改めて実感します。灯籠の向こうに池が見えるこのアングルから見た風景は本当に美しい。
観光客が非常に多いので、一ヶ所でゆっくり見られないのは残念ですが、名所ゆえに致し方ないでしょうか。それでも間隙をぬって何枚かは記念写真も撮ってもらえました。
この旅最高の1枚でしょうか。記念写真も。
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雪吊りも用意されていて、冬への備えも万全です。
兼六園を通り抜け、落ち着いた雰囲気の一角に出てきました。ここは博物館や美術館が立ち並んでいるそうで、中でも赤レンガ倉庫が3棟並んでいるように見える県立歴史博物館の建物に目を引かれました。私はこういう浪漫を感じられる雰囲気の建物が大好き。ここでも写真を撮ってもらいました。
赤レンガ倉庫のような博物館。人も少ないのでじっくり観察できました。
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兼六園から次に向かったのは金沢城公園ですが、その途中でまたも虹が出ているのを発見しました。今日はこれで4つめかな。本当によく出会う日です。
空を見上げるとまたしても虹が。この日4回目です。
金沢城公園は見ての通りとにかく広い芝生の公園でした。ここは時には野外コンサートなどの音楽イベントなども行われるそうで、暖かい時期なら気持ちいいことでしょう。
金沢城公園はとにかくだだっ広い印象でした。
まだ夕食の時間には少し早いので、ちょっと周辺をぶらぶらしました。下の写真は最大の繁華街である香林坊、もうクリスマス向けのイルミネーションが灯っていました。 ここはブランドショップも多くなってきたそうです。
最大の繁華街だという香林坊、交通量も多く賑やかです。
(画像に触れると表示が変化します)
香林坊から夕食をとる店の方に歩いて行く途中には、2つの古い建物がありました。両方とも美しくライトアップされていて、幻想的な雰囲気です。まず赤レンガの方が石川四高記念文化交流館。テレビや映画のロケに使われていそうですね。また、下の方が石川県政記念しいのき迎賓館。これは昔の石川県庁ですが、裏半分がガラス張りに改装されてイベント会場になっているそうです。裏表で全く表情が異なる建物は珍しいですね。
風格のある建物、テレビや映画で使えそう。
威厳がありますね。裏側はガラス張りで、そのギャップにびっくり。
さて、いよいよ夕食です。妹が連れて行ってくれたのは金沢市役所の裏にある居酒屋「いたる」。ここはとにかく美味しいそうで、お酒もそろっているとのこと。驚いたのが17:30の開店時間には行列ができていたこと。妹が事前に予約をしてくれていて、すぐに店に入ることができました。
特筆すべきは刺身、とても新鮮で美味しかった。やっぱり日本海の魚は旨い。他にも鶏の塩焼きなど、様々な調理法の料理を注文。結構ボリュームもあったのですが、二人でしっかり食べきりました。また、酒も「手取川」「菊姫」などの地元のもので、キレのあるもの、マイルドなものなど様々な種類を試せたので、多いに満足できました。
人気店の「いたる」、なるほど行列ができるだけのことはある。
夕食後は再びタクシーに乗って、今度は「ひがし茶屋街」へと向かいました。夜の雰囲気もいいよという妹の勧めもあったのと、少し歩いてお腹を楽にしておきたかったためです。夜の茶屋街はほとんど人がおらず、灯も少なくてまるでタイムスリップしてしまったような気がしました。
落ち着いた静かな雰囲気に心も安らぐ。
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ひがし茶屋街のそばには浅野川が流れており、そこには古いデザインの橋が架かっています。歩道橋なので車の往来を気にすることなくゆっくり散歩できました。また、川のせせらぎが聞こえるのがとても心地よい。街の中心部でこういう場所があるなんてうらやましい。
車の往来を気にすることなく散歩できるのが良いです。
ひがし茶屋街から少し歩くと主計町の茶屋街に出ました。ここは狭い路地のような造りで、先ほどの通りとはまた違った味わいがあります。ここには古い旅館もあるそうで、できることなら泊まってみたいですねぇ。
主計町の茶屋街にて。先ほどとはまた違った雰囲気です。
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20:00を回ったため、この日の行動はこれで打ち止めにしました。この日の宿は金沢駅前、ちょうど駅行きの路線バスが来たので、それを使って戻っていきました。妹は駅から別の路線バスで帰宅するということだったので、バスターミナルで妹を見送ってから宿にチェックイン。今日はけっこう歩いたなぁ...。
寝る前の楽しみは下の二つ。金沢百万石ビールもまずまずイケる口でした。
寝る前の一杯は百万石ビールときんつば。
翌朝はいつも通りの起床でした。今回宿泊した「ドーミーイン金沢」は最上階に大浴場があるので、朝からじっくりと身体を暖められてしゃっきりしました。
少し早めにチェックアウトし、駅の回りを散歩することにしました。
ドーミーイン金沢、設備も新しくきれいでした。
駅のコインロッカーに持ち歩く必要のない荷物を入れ、ちょっと離れてみると金沢駅の「もてなしドーム」の正面に出ました。真ん中にある柱2本が門になっていて、「鼓門」というそうです。近づくとかなり巨大。
巨大なもてなしドーム、鼓門は迫力満点。
9:00前に妹が車でピックアップしに来てくれました。ここから金沢の西にある能美市の九谷陶芸村に連れて行ってくれること。これは九谷焼のマグカップが欲しいという私のリクエストに妹が応じてくれたもの。店が集まっているそうなので、好みのものが見つかるだろうということで連れて行ってもらいました。
約1時間で到着し、さっそく店巡り。私の希望は濃いグリーンを使い、内側がコーヒーの色が確認できる白色、アクセントとしてワンポイントで深いブルーのあるもの。ところがこの条件を満たすものはなかなか見つからず、結局グリーン主体のものを選びました。これはこれで美しいと思うので、よしとしましょう。
九谷陶芸村、思っていたよりコンパクト。
11:00前とまだ少し昼食には早いのですが、近くの道の駅のレストランが美味しいとのことだったので、そちらに連れて行ってもらいました。場所は国道8号線沿いにある「道の駅 こまつ木場潟」です。ここの「レストラン味処 四季彩」の「木場潟御膳」がおすすめとのこと。頼んでみるとそのボリュームに圧倒されました。しめじごはん、じぶ煮、野菜の天ぷら、人参ゼリーなどのセットで980円、これはお得かも。食べてみても上品な味付けでなかなか美味しかったです。ここではお土産にトマトカレーのレトルトを買ってもらいました。
道の駅 こまつ木場潟、昼前なのになかなか賑わっていました。
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昼食後、再び車で金沢市内の妹宅に向け戻って行きましたが、途中から雨が降り始めてしまいました。それでも約1時間で妹宅に到着、再びタクシーでひがし茶屋街に行きました。さすがに今回は昼間だけあって観光客でいっぱいでしたが、雨の中の茶屋街というのもまたいい雰囲気ですね。今回は建物の中を見学したり、お茶屋さんで加賀棒茶を頂くなど、日曜日の昼下がりをゆったりと過ごせました。
雨の中の茶屋街というのも、また雰囲気よし。
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ひがし茶屋街から観光周遊バスに乗り、金沢21世紀美術館へ。ところが私はあまり美術品には興味がないので、そこからぶらぶら歩いて金沢駅方面に向かうことになりました。
その途中にあったのが尾山神社です。独特な門の形状が目を引きますが、ここは前田利家とまつを祀ったところだそうです。門は明治時代に建てられたようですが、和風なのか洋風なのかなんとも不思議なデザインだな...。
う〜ん、門のデザインが特徴的かつ不思議。
オフィス街を抜け、さらに駅方面に歩いて行くと巨大な建屋が現れました。これが近江町市場で、金沢市民の台所だそうです。中はアーケード街になっていて、魚屋さんや野菜、果物屋に加えてすし屋などが軒を連ねていました。ただ訪れたのが夕方前だったので、ほとんどの店が閉まっている状態でした。ちょっと残念。
近江町市場、思っていたより規模は大きかったです。
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そのまま金沢駅まで戻ってきました。この日最後の下り「はくたか」の発車まであと2時間ほど。駅ビルの中の物産館で職場向けのお土産を購入し、同じく食堂街にある海鮮丼が食べられるお店「魚菜屋」に入りました。
注文したのは「日本海の荒磯丼」。魚はなかなかよかったのですが、ちょっとご飯が冷えていたのが悲しかった。それでもほどよくお腹いっぱいになりました。
「魚菜屋」で「日本海の荒磯丼」を頂きました。
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2日間にわたった金沢市街観光もいよいよ終わりです。結構歩き回った感はありますが、妹の段取りが上手く主要なところはほぼ回れたようです。観光という観点では予想していたよりも金沢はコンパクトな街に思えました。
妹にお礼を言って別れを告げ、改札内に入りました。ホームで待つこと数分、JR西日本681系電車「WHITE WING」が入線してきました。発車は18:23、順調に行けば自宅への到着予定は23:00です。
金沢駅はまだ自動改札機がないんですね。
帰りはJR西日本の681系でした。
北陸・信越・ほくほく・上越線 「はくたか25号 越後湯沢行き」 金沢 18:23 → 越後湯沢 20:53
帰りもグリーン車だったので、歩き疲れた身にはフットレストの存在がとてもありがたい。帰路はもう日が暮れて景色は楽しめないので、金沢百万石ビールときんつばをゆったり楽しみながらのんびりしていました。
ところが、富山を過ぎたところで問題発生。予定のない駅でしばしの運転停車。アナウンスでは新潟県内の糸魚川付近で強風のため北陸本線が上下線とも運転見合わせになっているとのこと。新幹線の乗り継ぎが心配ですが、数分なら接続待ちしてくれるはず...。
そこでは数分の停車で済んで再び列車は動き始めたのですが、新潟県に入る手前の泊駅で再び停車しました。そこで1時間ほど停まっていたのですが、回復の見込みがないとのことでここで無情の運転打ち切り。この日の帰宅は完全に不可能になってしまいました。案内によればこの周辺には宿泊施設がないため、上り線にいた普通電車で富山方面へ戻って欲しいとのこと。思わぬ事態になってしまいました。
北陸本線 「普通 金沢行き」 泊 21:20 → 富山 22:04(遅れ)
とはいえ駅での野宿は避けたいので、案内通り普通電車で富山方面に戻りました。問題はどこまで戻るかですが、金沢まで行くよりも富山で降りた方が朝一番の特急に乗るのに休息時間を1時間以上長く取れるため、富山駅で降りることにしました。
富山駅到着は22:04、幸い跨線橋の近くのドアから降りられたので、真っ先にみどりの窓口に駆け込むことができました。私はJR東日本で発券したため窓口での払い戻しができず、改めて翌日の特急券を買い直すことに。後ろを振り返ると長い行列ができていたので、一番早く手続きを終えられたのは幸いでした。
ともかく翌朝一番の切符を用意できたので、駅前にあるビジネスホテルを訪ねて空室を確認。シングル部屋を確保することができました。睡眠時間も6時間取れたので、明日の仕事もなんとかこなせそう。
これをJR東日本の窓口で払い戻すことになります。
翌朝は6:15にチェックアウトしました。朝食サービスが6:30からなので 、それを食べられないのは辛いところ。しかしこの日は会社で取引先と9:00から打ち合わせ予定。なんとか早い時間に出社したいので、朝一番の特急にせざるを得ませんでした。
富山駅は北陸新幹線の工事のためにやや西に移転して仮駅舎で営業していました。旧駅舎は取り壊されてまったく面影なし。最初は「こんな景色だったか?」と戸惑いました。
早朝の富山駅の仮駅舎、旧駅舎はもう少し右側だったはず。
(画像に触れると表示が変化します)
仮駅舎のため、改札からホームまではかなり距離がありました。早めにホテルを出てきてよかった。普通列車が何本か発車していった後、私の乗る「はくたか」が入線してきました。今度の車両も北越急行所属の「Snow Rabbit Express」、装備はJR西日本と一緒なので、あまり気にする必要もないとえばないですが。
この日は富山駅からの出発、さて何時に帰れるか...。
北陸・ほくほく・信越・北陸本線 「はくたか1号 越後湯沢行き」 富山 6:44 → 越後湯沢 8:41
買い直した特急券も同クラスということでグリーン車。 午後から仕事でイベントがあるので、少しでも神経を休めておきたい。持参した本も読まずに、目を閉じて静かにくつろぐようにしていました。
泊駅付近から糸魚川駅の先まで。今度も音声は都合によりカット。
(コントロールをクリックすると再生します)
信越本線の列車遅れの影響を受け、定刻より3分遅れて越後湯沢に到着しました。ただし次の乗り継ぎまで時間がややあるので、ここで会社に連絡を入れ、取引先の方に私の携帯に連絡を入れてもらうよう連絡を依頼。幸い新幹線が発車するまでに連絡がつき、打ち合わせ時間を遅らせてもらえることになりました。よかった。
越後湯沢にて上越新幹線に乗り換え。とにかく早く戻りたい。
上越新幹線 「Maxとき312号 東京行き」 越後湯沢 9:07 → 大宮 10:02
あとはただ乗っているだけです。定刻通り大宮に到着し、埼京線、武蔵野線を乗り継ぎ会社に近い北朝霞駅に到着したのは10:30でした。みどりの窓口で払い戻し手続きを行い、タクシーを使って自宅へ。ロッカーの鍵をとってから会社へ向かわなくてはなりません。
電車を乗り継いでようやく戻ってきた時には10:30、ぎりぎりだ...。
バイクで会社に向かい、職場の自席に着いたのは11:30、打ち合わせ時間に対してまさにぎりぎりでしたが、なんとか対応できました。その日は残業もあったので、自宅で一息つけたのは22:00。さすがに疲れました...。
今回の旅の総括ですが、妹が事前によく計画を練ってくれていたおかげで、滞在時間が短かった割には色々なところに行け、観光することができたようです。美味しいものもたくさん食べさせてもらって、非常に満足感の高い旅になりました。また、人にアテンドしてもらう旅がこんなに楽だとは思いませんでした(笑)。また、最後のハプニングによって逆に印象深い旅になりましたね...(苦笑)。
妹に感謝&感謝です。
2012.10.13
何もかもがちぐはぐだった"秋の陣"
ここ数週間バイクで遠出をしていなかったので、そろそろ出掛けたいと思っていました。ちょうど前日夜の天気予報(NHKのニュースウォッチ9)で気象予報士の井田さんが「絶好の行楽日和」と断言してくれたので、出動を決意。行き先はおそらく今期は最後になるであろう只見川です。夕暮れが早くなってきているので、早朝5:30に出発。下の写真のようにまだようやく東の空が明るんできているぐらいです。
ようやく東の空が明るんできているぐらいの時間の出発です。
まずは関越道・所沢ICから高速に入線、北へと向かいました。さすがにこの時間帯だと空いていますね。あと1時間もすれば行楽のクルマで渋滞が始まってしまいますから、それを避けるための早朝出発です。気温はかなり低めで、ジャケットのインナーを装着していなかったのでちょっと後悔。ただし日中はそこそこ気温も上がるので、この時期は装備のチョイスが難しい。
藤岡JCTで長野方面への分岐を過ぎると、クルマの密度が低下して走りやすくなりました。
所沢ICから入線しました。道はまだ空いています。
そろそろ日の出の時間です。大分明るくなってきました。
渋川を過ぎると山岳区間へ。赤城の登りで一気に高度を上げます。
約1時間で赤城高原SAに到着しました。ここは高原のため気温も10℃そこそこで、正直かなり寒かった。ここでホットコーヒーで手を暖め、冬用グローブにスイッチ。展望台からは谷川岳方面が見えましたが、その手前の沼田市街地には霞がかかっていました。神秘的です。
谷川岳方面。その手前の沼田には霞がかかっていました。
(画像に触れると拡大します)
赤城高原SAを出発し、さらに山に分け入ると関越トンネルに入ります。これを抜けると新潟県になります。関越トンネルは全長約11km、内部は暖かいのでこの時期はとてもありがたい存在です。
ところが新潟県側はなんと雨が降っていました。激しくはないのですが、何せそれなりの速度で走っていますから腕のあたりはぐっしょり濡れてしまいました。気持ち悪い...。
珍しく自分の影が写っています。関越トンネルを抜けて新潟県へ。
なんと新潟県側は魚沼までずっと雨。寒いよ〜。
ともかくも小出ICまで走りきり、降りたところにあるガソリンスタンドで最初の給油を実施。そしていつもの休憩地点である「道の駅 ゆのたに」へと向かいました。小出市街地では日が射してきていて、天気が回復基調であることがわかります。しかし、問題はこれから分け入る山の中の天気がどうかです。
最初の給油。最近はセルフが多いので小銭が増える...。
道の駅 ゆのたにで休憩、天気も回復基調です。
道の駅を出てR252で福島県只見町方面へと向かいました。ところが下の写真のようにどんどん雲が厚くなってきてしまい、15kmほど走ったところでついに雨が本降りに。前方に目をやるとこれから向かう方向がすっかり雲に覆われて見えなかったことから、これ以上進むのを断念。
最初はそれなりに順調だったのですが...。
雲が厚くなり本降りに。これでは装備不十分なままでは進めません。
R252を小出方面に少し戻ったところから、山側に入ってみました。ここは広域農道ですが、ワインディングの先に見通しのよいストレートがあることを思い出したからです。林を抜けて登りタイトコーナーをクリアすると、前方には真っすぐな道とその両サイドにコスモス畑が。ちょっと時期が遅いような気もしますが、ともかくもいい風景を見ることができました。
林を抜けてタイトターンを繰り返し坂を登りきると...。
気持ちのいいストレート、その両側にはコスモス畑が!
(画像に触れると表示が変化します)
畑の中をちょっと歩いてみましたが、香りが強かった。
(画像に触れると表示が変化します)
さて、コスモス畑を抜けて再び小出市街地に戻りました。このまま帰ってはもったいないので、隣の堀之内ICから再び関越道を使い、磐越道経由で会津へ向かうことに。距離的には200km(!)近い大迂回となりますが、他にまともな道で新潟県に抜ける選択肢はありません。でも、それってもはや迂回というレベルを超えているような気が...?
堀之内ICから再び関越道に入線し、さらに北上。
途中の越後川口SAでちょっと休憩。ここの上り線ではよく展望台から信濃川を眺めますが、下り線でもすこし違う視点から川の流れを見ることができます。
雲はまだ低いものの比較的明るくなっているので、ここから先は天気は大丈夫そうです。
下り線の展望台からの景色、こちらも絶景。
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越後川口を出て小千谷・長岡を過ぎると関越道の終点、長岡JCTに到達。今日はここから新潟方面へ向かいます。長岡付近では雨が上がったばかりのようで、路面からはまだ水しぶきが上がっていました。しかし北陸道に入ってからは路面も乾き、同時に頭上には青空が広がってきました。ようやく絶好のツーリング日和に。
新潟中央JCTから磐越道へ。ここからは先月と同じルーティングです。
長岡付近ではまだウェットでしたが、北陸道に入ってからはドライに。
爽快モードにチェンジ! ここでロスを取り戻す。
新潟に近づくとクルマが増えました。新幹線をくぐると新潟中央JCTです。
新潟JCTから磐越道に入ってすぐのところにある新潟PAで休憩です。ここから先は対面通行区間のため、自分のペースで走るのはなかなか難しくなります。目指す喜多方まであと約100km。昼前の込み合う時間帯前に丸見食堂に着ければいいんですけど。
新潟PAで休憩、目指す喜多方まではまだ100kmあります。
幸い磐越道は空いていました。そこそこいいペースで流れていた上、遅いクルマはすぐに追い越し車線のある区間でかわすことができたため、それほどタイムロスもなし。特に後半はスピードの速いクルマに引っ張ってもらえたのでとても気が楽でした。只見川を渡り長いトンネルを抜けると眼前に会津盆地が広がり、遠くには磐梯山が見えました。
前半は自分のペースで走れましたが、アップダウンが激しいので速度注意。
後半はスピードの速いクルマにリードしてもらえました。
長いトンネルを抜けると会津盆地に出てきました。開放的風景です。
新鶴PAのスマートICで磐越道を降り、r22で喜多方に向けて北上していきました。
まだ一面黄金色という感じではないです。R49と交差しさらに北へ。
田園地帯を貫いて道は延びています。やがて喜多方市街地に到着。
予定より少し遅くなりましたが、12:00前には喜多方駅前の丸見食堂に到着しました。お店の主人とおばあさんに挨拶し、さっそくいつものねぎチャーシューメン&ギョーザを注文。店内は8割の入りで、出てくるまでちょっと時間がかりました。やっぱりここのラーメンがあっさり/こってりのバランスがよくて好きです。一方、気づいたのは麺がちょっと変わったかも。前はツルツル感が大きかったような気がしたのですが、今回はそれが控えめのように感じたのです。ただ、コシは相変わらずあったのでそれほど味には影響していないよう。
いつものねぎチャーシューメン、麺がマイナーチェンジ!?
丸見食堂を出て喜多方駅へ向かったところ、意外な発見が。駅では柵の向こうに見慣れた車両がいました。キハ40の二両編成です。車両番号を見るにどうやら只見線用の車両のよう。只見線は会津若松側からは会津川口駅まで復旧していますが、まだ会津川口〜只見間が分断状態。車両を遊ばせておくわけにもいかないのか、意外なところで活躍しているみたいです。
只見線用のキハ40がいました。意外なところでの再会です。
市街地で給油した後、再びr22からR49を乗り継いでR252に出てきました。もう時間は12:30を回ってしまっていたので、日没前に自宅に到着できるかどうかはかなり微妙。あまりタイムロスせずに関越道のICがある小出まで到達できればいいのですが...。
最初は順調でしたが途中で工事交互通行の箇所があり、残念ながらクルマが連なってしまいました。それでも近場の工事用車両や軽トラックが抜けた後、数少ないパッシングポイントを上手く活かしてなんとか前走車をパス。やっぱり15:00小出到着はちょっと無理かな...。
R252は数ヶ所で工事中。このため連なってしまいました。
せっかくの面白い連続コーナーも楽しく走れず。
数少ないパッシングポイントを上手く活用!
会津川口駅を過ぎると豪雨で最も被害が大きかった区間へと入ります。特に国道の橋の流された二本木橋の手前では集落内を通る国道の舗装を修復中で、5分ほど待たされました。この段階で完全に当初のタイムスケジュール目論見は崩壊しました。
通行止めにして舗装の全面修復中。5分ぐらい待たされました。
滝のロックシェッドではトンネル工事中。ここを過ぎれば只見まであと少し。
工事区間を抜けてからはハイペース走行に復帰しました。しかし、恒例の休憩地である只見駅に到着した時点で既に14:30前。このペースだと関越道に乗れるのはどう考えても15:30過ぎ。ということは日没前に帰り着ける可能性は完全に消滅。あー、夜間走行か...。
只見線は10月1日に大白川〜只見間が復旧し、小出からの列車が来るようになりました。それを記念してか「おかえりなさい」の垂れ幕が下がっています。なお会津川口〜只見間は代行バスが走っているため、一応通り抜けられるようにはなっているものの、接続が悪くて以前のようにはいかないようです。私が着いた時には代行バスが待機していて、会津川口に向けて出発していきました。
只見駅にて。先月は閉鎖されていましたが、1年半ぶりに復活。
田子倉ダムの手前からはお楽しみタイム! 九十九折れを駆け上がるところからワインディングのスタートです。ところが1分も走らないうちに工事交互通行の信号でストップ。さらにその先ではちょうど作業しているところに行き当たり、なんと10分も止められてしまいました。きつい坂の途中のためブレーキも解除できず、またいつ信号が変わるかもわからないのでエンジンも切れず、熱いのなんのって...。しかもこの時点で完全に小出到着予定時間は16:00をまわってしまいそう。となると帰着は...焦っちゃうので考えるのやめよう。
さぁ行くぞ!と思ったら...10分も待たされる羽目に!
ようやく信号がかわり、走行に復帰しました。幸い待っていたのが先頭だったため、前方はクリア。ここから先はとにかくハイペースで走ります。県境までに1台だけ前をふさがれましたが、コーナー立ち上がりを使って素早くパスしてからは自分のペースに持ち込みました。ただ、朝の雨の影響か所々で路面が濡れていたため、ライン取りだけは慎重に走りました。
前走車は素早くパス。工事中のところは慎重に通過。
単独になってからはとにかくスロットルオープン、テンポよくコーナーをクリア。
六十里越トンネルを抜けると新潟県です。こちらは濡れている路面がなかったので思い切って攻め込みます。ところがこちらでも前走車に追いついてしまい、スピードは頭打ちに。1台は進路を譲ってくれましたが、残り2台に長時間引っ張られました。コーナーでのスピード差が圧倒的に違うのだから譲ってくれればいいのに...。結局、只見線と並走する区間にあるパッシングポイントで一気にパスしましたが、ここでもタイムロス。16:00までに高速に乗れるかどうかも微妙になってきました。
この車は比較的早く譲ってくれたのですが...。
これとその前の2台が前をふさぎました。ブレーキがとても頻繁なので困ります。
追い越し可能区間で一気にパス。再びハイペース走行に復帰。
入広瀬を過ぎると平地に出てきます。こうなると車の数が増えるのであとは前走する車に従って走るだけ。1台だけ大型車にスピードを殺されましたが、信号待ちを利用して前に出てからはスムーズに走れ、順調に距離を消化することができました。
市街地に近づいてきました。陽も傾いてきましたね。
小出に到着したのは16:00前。本当は「道の駅 ゆのたに」で休憩しようと思っていたのですが、ここで時間を使うと首都圏の渋滞時間に当たってしまいます。このため給油と休憩を一緒にして時間を節約。最小時間で走行に復帰することにしました。小出ICから再び関越道に乗り、自宅を目指しました。だんだん薄暗くなってきました。
小出ICから入線して南下開始。こちらはまだ雲が低いですね。
関越トンネルで一気に南下、向こうの天気はどうかな?
関越トンネルを抜けたところ、雲は多いもののかろうじて「晴れ」と言えるほどの天気でした。
さて、本来なら赤城高原SAで休憩するところですが、何せ時間がもう遅い。ここで休憩すると帰着が下手をすると19:00回ってしまう恐れもあるので、一気に行けるところまで行くことにしました。西の方では太陽が沈みつつあるようですが、なんとか日暮れ前には山岳地帯を抜けて平地に戻ってこれました。
天気はかろうじて「晴れ」でした。休憩を省略して連続走行を決断。
なんとか日が暮れる前に平地に降りてこれました。
なんとか日没時間前に神流川を渡り、埼玉県まで戻ってこれました。残す距離は約70kmほどですが、ここから先は街路灯があるので夜間走行といえど少しだけ安心感があります。
ところが、ここから苦難の連続でした。まず花園IC付近の自然渋滞。こちらのスピードダウンはそれほど極端ではなかったのですが、この先の高坂SA付近で事故渋滞が発生。こちらは完全停止を含んで通過までかなり時間を要しました。事故で渋滞するとクルマが集まり、そこでまた新たに事故が起きるという悪循環で、川越IC付近で再び渋滞。連続極低速走行の連続で、すっかりくたびれてしまいました。
高坂SA付近で事故渋滞発生、もうあと少しのところなのに...。
川越IC付近で再び渋滞に遭遇、もう勘弁してよ〜。
結局、所沢ICに到達したのは18:00ごろ。渋滞のおかげですっかり予定が狂ってしまいました。やっぱり距離感のつかみにくい夜間高速走行はやるもんじゃないな...。
ところがトラブルはこれだけではなかったのでした。自宅近くで火事があったようで、近くの道路が消防車&パトカーで塞がれていて、再び大渋滞。これだけ事が上手く運ばないというのも珍しい...。
最後に燃費計算のための給油を行い、ツーリングは終了です。
なんとか所沢ICまで無事に戻って来れました。
帰着しました。もうすっかり真っ暗に...。
まとめです。本日の走行距離は13時間半で783.1km(うち一般道216.9km)、消費ガソリンは35.2Lで平均燃費は22.2km/Lでした。実は今回、帰りの途中までは「史上最高燃費?」というぐらいだったのですが、最後の渋滞のおかげですっかり燃費も悪化してしまい、ちょっと残念な結果になりました。
久しぶりの700kmオーバー日帰りツーリング、正直なところかなり疲れました...。
走りも走ったり。昼食以外、ほとんどバイクに乗ってました。
2012.09.15
飯山線・上越線・八高線でひとまわり
前回のお出かけから2週間、そろそろどこかに出かけたいところ。ただし仕事のヤマを控えてあまり無理な遠出はしたくないため、近場を巡ってくることにしました。行き先は長野市から新潟県の越後川口を結ぶローカル線の飯山線にしました。ここはバイクのツーリングルートなのですが、ほぼ全線に渡って千曲川・信濃川と平行しているので、眺めのいい景色を長時間楽しめるはずです。
7:00前に自宅を出て、最寄りJR駅の北朝霞駅からスタート。武蔵野線で武蔵浦和駅まで出て、埼京線で大宮駅に向かう予定でした。ところが埼京線が線路内人立ち入りの影響で6分ほど電車が遅れていたのです。大宮での新幹線接続時間を15分しか取っていなかったので、いきなり焦る羽目に...。
いつも通りのはずが...埼京線の遅れでいきなり焦る羽目に。
本来乗るはずだった後続の快速列車をあきらめ、各駅停車で大宮に向かいました。結果、余裕綽々とまではいかなかったものの新幹線ホームで息を整えるぐらいの時間はありました。今回は幸いにも間に合いましたが、在来線からの接続ではやっぱりホームで15分ぐらい余裕を持てる方ががちょうどいいと感じます。
臨時列車のあさま559号でまずは長野へ。
長野新幹線はE2系が基本、8両編成で短いですが。
上越・長野新幹線 「あさま559号 長野行き」 大宮 7:51 → 長野 9:08
列車は指定席もほぼ満席。実はこの指定席券を予約したのは3日前でしたが、その時にはすでに他の列車は満席状態だったため、臨時列車であるこの列車しか取れなかったのです。このため長野駅での乗り継ぎでは1時間ほど開いてしまったのですが、その間に軽い朝食が取れることになりました。
列車は定刻通り長野駅に到着。途中下車を申告して改札の外へ。駅前にあった喫茶店に入り、朝食を摂って次の列車の発車時間を待ちました。
長野駅に到着、天気もすごくいいですね。気温は既に30℃で暑い。
長野駅前、2年前の善光寺訪問以来です。
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こちらは駅前ターミナル、続々とバスが出て行きます。
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朝食を済ましてすぐにホームへ戻ると、発車約30分前にもかかわらず既に列車が入線していました。飯山線は非電化路線のため、運用されているのは気動車です。車両はこのサイトではもはやお馴染みのキハ110形気動車。 見慣れた2両編成でエンジンをアイドリングさせて待っていました。今回は千曲川・信濃川の景色を見たかったので、迷わず進行方向右手の1列クロスシートを確保。
長野県の駅では駅標デザインが独特です。
このサイトでも頻繁に登場するキハ110、2両編成でした。
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信越本線・飯山線 「普通 十日町行き」 長野 10:15 → 十日町 12:37
長野駅を出てしばらくは信越本線を走ります。郊外に出ると一面の林檎畑が広がりました。その先には黄金色に染まった水田が見渡す限り広がっています。その中を突っ切っているのが現在建設中の北陸新幹線高架橋です。
長野駅を出るとすぐに田園風景に。その中を突き抜ける北陸新幹線高架橋。
豊野駅から信越本線と別れ飯山線に入ります。飯山線に入るとすぐに右手から大きな川が寄り添ってきます。これが千曲川で、長野県北部・新潟県中越地方を潤し日本海へと注ぎます。この路線はそのちょうど中流域を見られるというわけです。車窓からはゆったりとした流れが見て取れました。また、かかっている橋も比較的多いことから、景色が変化していくので飽きません。
千曲川が見えてきました。色々な橋があって面白い。
ゆったりとした流れの上をまたぐのは上信越道です。
上信越道と交差すると谷間が狭くなってきて、平地の部分が少なくなってきました。ただ、その狭いところでも水田が広がっていて、山の緑と鮮やかな稲穂の色の対比が美しかった。この色合いは今の時期ならではですね。
山の緑と水田の黄金色のコントラストが美しい。
線路は川面からやや高いところをつかず離れず走って行きます。ただしこの路線、列車のスピードはあまり速くありません。エンジン音を聞いてもかなり余裕を持った運転をしているようです。キハ110形は花輪線や磐越西線では結構飛ばしていたので、どうやらカーブなど線形によるものだと思われます。もっとも、そのおかげで景色をのんびり見られるわけですが。
谷の向こうに大きな山が見えてきました。川の様子は少し荒々しい。
再び川幅が広がりました。あの橋の向こうを左に折れると飯山です。
国道117号線と292号線が合流する橋を通過すると再び平地が広がります。ここが飯山市になりますが、街の中心駅である飯山駅の南には北陸新幹線の駅が建設中でした。まだ足場に覆われており全容はわかりません。開業まであと2年半というところでしょうか。
飯山駅を出発すると見渡す限りの水田の中を走って行きます。
建設中の新幹線飯山駅、それを過ぎると再び田園風景に。
飯山市の平野部の北端にあるのが戸狩野沢温泉駅です。実はここで誤算があり、ここで2両編成のうち後方車両1両を切り離すとのこと。ここから先はもともと列車の少ない閑散路線。実際この日も1両で全員着席できるぐらいの乗客しかいなかったので、致し方ないでしょうか。 私は切り離される方の車両に乗っていたので、ここで前の車両に移動しました。残念ながらこの時点でクロスシートに空きはなく、ロングシートにしか座れなくなりました。
戸狩野沢温泉駅で1両切り離され、座席を失いました。
ロングシートだと景色が楽しめないので、後方の使っていない運転席隣のデッキに移動しました。立ちん坊になりますが景色を楽しむには仕方ありません。ただ、それだけの価値はありました。下のように優雅な信濃川の車窓風景を思う存分楽しめました。川を高いところから見下ろす形になっているため、列車からは流れの変化が一目瞭然。ただ、もう少し水が澄んでいるといいんですがね...。
ゆるい流れと沢のような流れが繰り返します。
このあたりから河岸段丘の趣が出てきました。
全体的に山は低いので圧迫感はありません。
運転席横のデッキからは後方の景色が楽しめます。やはり列車からの写真は線路が入っていた方がそれらしい。ちょうどトロッコ列車を貸し切っている気分です。そこからでも川面を望むことができました。
トロッコ列車に乗っている気分です。
デッキからでも川の景色を楽しめます。
これがこの日一番の写真かな。いいところを通っています。
飯山線は千曲川の西側を走るのですが、一度だけ川を渡ります。これを過ぎると間もなく十日町に到着です。再び平地が広がり、あたり一面が 黄金色に染まりました。また、線路の側には多くのススキが揺れており、確実に季節が移ろっていることが実感できました。
川を渡ると一面の黄金色が広がりました。間もなく十日町です。
十日町駅には定刻に到着しました。十日町は越後湯沢と直江津を結ぶ北越急行ほくほく線との交差する駅のため、それなりに規模は大きいのですが、飯山線のホームはこぢんまりとしていました。
次の越後川口行きの列車まで1時間弱あるため、ここで昼食を摂ることにしました。
久しぶりの十日町、「へぎそば」食べれるかな。
まずは「へぎそば」で有名な小嶋屋本店に行ってみました。ところが店の外にまで人が待っている状態で、とてもすぐには入れそうにない。しかし、ぐずぐずしているとすぐに列車の時間になってしまいます。この先で食事ができるような場所は当分ないので、正直悩みました。
仕方がないので駅前まで取って返し、そこにあったそば屋さんに入りました。「かき揚げ丼」は小えびと山菜を組み合わせたもので、期待に反してサクサク感は今一つ。ただ、しじみのお汁との組み合わせはまずまずでした。
駅前のそば屋さんで慌ただしい昼食、かき揚げ丼です。
(画像に触れると拡大します)
慌ただしい昼食を終えてホームに戻ると、さっきまで乗っていたキハ110がそのままで待っていました。どうやらここで列車番号だけを変更して越後川口まで向かうようです。乗客は今までよりもさらに少なくなっており、難なく席を確保することができました。
同じ車両で越後川口まで向かうことになりました。
飯山線 「普通 越後川口行き」 十日町 13:29 → 越後川口 13:57
十日町から終点の越後川口までは約30分、ここからは川から比較的遠いところを走るので、景色で見るべきところはそう多くありません。実際のところこれまでと違い景色の変化も乏しく、どちらかというと退屈な区間でした。最後に魚野川を渡ると越後川口駅に到着します。
今までとあまり変わらない風景です。
魚野川を渡ると上越線に合流します。
越後川口駅では13分の接続です。ところがこの駅、複数路線の接続駅だとはとても思えないようなさびしい雰囲気でした。ホームには自動販売機もなかったので、お茶すら入手できなかったのは計算外でした。どうも今日は事が上手く運びませんね...。
次にやってきたのは115系電車、扉が半自動でした。都会の電車しか知らないと乗るのに困ってしまいそうです。
幹線なれどなんとも寂しい雰囲気です...。
こちらは乗ってきたキハ110。十日町まで折り返すようです。
やってきたのは115系電車。なんと扉は手で開けます。
上越線 「普通 水上行き」 越後川口 14:10 → 水上 15:43
越後川口からは魚野川に沿って越後湯沢方面に南下します。隣には関越自動車道や国道17号線が並走、遠くに越後三山を見つつ、のどかな水田地帯の中をのんびりと走って行きました。途中、小出〜浦佐までは只見線に乗車するために何度か来ています。また只見線を全線使って会津若松まで行ける日は果たして来るのでしょうか…?
越後湯沢からは山に入り込んで行きますが、すぐに県境をまたぐ清水トンネルに入ってしまうので、期待したほどには景色は楽しめませんでした。
小出からは浦佐までは何度か来ています。
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正面には奥只見の山々が見えていました。
ここも日本有数の米所。魚沼といえばコシヒカリです。
清水トンネルを抜けると群馬県です。しばらく走ると列車は運行上の拠点駅である水上駅に到着しました。通しで走る普通列車はないため、ここで高崎行きの普通電車に乗り換える必要があります。
跨線橋で渡る向こう側のホームには湘南色の115系電車が待っていました。
上越線 「普通 高崎行き」 水上 15:52 → 高崎 16:55
水上を出ると、基本的にはずっと渋川あたりまで下りが続きます。途中、利根川と並行したり若干の景色の変化はありますが、人家がそこそこあるためにそれほど景色を楽しむという雰囲気はありません。また、高崎に近づくほどに乗客が増えてくるので、ここは読書の時間に充てました。
終点の高崎駅では上州鶏を味わうために途中下車をしました。
高崎駅に到着、ここまで来ると見慣れた電車がずらり。
駅ビルを外から。雰囲気は宇都宮や大宮とさほど変わらないかな。
ちょっとタイミングは早いのですが、次の八高線の列車本数が少ないため、待ち時間が多いのを利用して夕食にしました。目指すのは駅ビル内にある鳥料理の店「登利平 高崎モントレー店」です。調べると群馬には上州鶏というブランドがあるそうで、これを使った料理が楽しめるそうです。
今回頼んだのはチキンカツと唐揚げが楽しめる「鳥合わせ定食」。唐揚げはどちらかというと竜田揚げに近い雰囲気ですが、外はカリカリ、中はジューシーで美味しかった。こんなに美味しい唐揚げは久しぶり。ボリュームもたっぷりあって、これで980円は安い。いい選択でした。
鳥合わせ定食、980円。これはボリュームもあって、しかも美味しかった。
(画像に触れると拡大します)
さて、ここからは自宅に向けて戻って行くわけですが、通勤路線であるJR高崎線を使っては面白くない。そこで八王子に向かう非電化路線の八高線を使いました。この線を使えば私の自宅の最寄り私鉄路線に接続できるので、比較的真っすぐ戻ることができるのです。ホームに行くとすぐにキハ110形の3両編成が入線してきました。
またもキハ110.ただしここでは結構飛ばします。
八高線 「普通 高麗川行き」 高崎 18:04 → 小川町 19:07
残念ながら日が暮れてしまったのでこの先は写真なしです。もっとも、比較的人口密集地から離れたところを通る路線なので、車窓から見える明かりは非常に少ないのですが…。ここは読書の残りを集中して一気に片づけました。
八高線は比較的平坦なため、キハ110も結構飛ばします。エンジン音を意識して聞かなかったら電車とたいして乗り心地も変わりません。
約1時間で乗換駅である小川町駅に到着しました。ここで私鉄に乗り換えて自宅まで戻ります。JRの切符はここまでだったので、一旦改札を出ないといけません。このタイムロスで列車の乗り継ぎが上手くいかないかと思っていましたが、幸いにも発車に間に合いました。
小川町で私鉄に乗り換えて、一気に埼玉県南部へ。
切符の処理がありましたが、乗り継ぎ6分でもなんとかなりました。
結局、自宅の最寄り駅に到着したのは20:00過ぎでした。小川町での乗り換えが上手くいったので、予定よりも30分早く帰り着いたのは嬉しい誤算。
さて、今回は最初の新幹線以外ずっと普通列車だったので、さすがに背中が痛くなってしまいました。それでも飯山線では期待通りの景色が見られましたし、食事のチョイスもまずまずでした。特に飯山線は冬期に行くとまた違った趣がありそうです。
ところで、GPSログはなぜか行きの新幹線・高崎〜長野間が上手く記録されておらず、安中から長野までワープしていることになってしまいました。原因は不明。いくらトンネルが多いといっても...?
あれ? 高崎〜長野までワープしちゃってる。
2012.08.31-09.01
最上川・鳥海山・笹川流れと只見を巡る
夏休みが終わって2週間、そろそろ仕事のヤマが来る…はずだったのですが、日程の遅延で業務負荷が高まらず。そのため今のうちに有休を使ってしまおうと思い立ち、週末に休みをつけて1泊ツーリングにしてしまいました。目的地は南東北、最上川と久しぶりの鳥海山です。
金曜日の6:00に出発、この日は気温は高かったものの曇りで、朝からの灼熱地獄は避けられました。
この日は曇り、いきなり汗だくの事態は避けられました。
今回も行きは東北道を使用。和光北ICから外環道に入り荒川を渡って東進。川口JCTから東北道に乗り換え、浦和にある本線料金所を通過。1ヶ月前と全く同じルートということもあり、このあたりは淡々と走ります。
外環道・和光北ICから入線、いきなり荒川を渡ります。
川口JCTから東北道に入ります。浦和にある本線料金所を通過。
前回よりも30分は遅い出発だったのですが、東北道は比較的空いていて走りやすかった。本当はまったり走ろうと思っていたのですが、やっぱりいつものペースでないと逆にストレスがたまる。結局いつもの車線を維持してがんばってしまいました。最初の休憩は宇都宮近郊の大谷PAでしたが、車はガラすきでした。
市街地を抜け北上、利根川を渡り埼玉県を脱出。
栃木県の南区間では空気ひんやり。ジャケットを透ける風が心地よかった。
大谷PA、前回と同じで何事もなく到着。
栃木県の北側区間でも前回あったような隊列に巻き込まれることなく順調に走行。ただし福島県に入ってからは工事車線規制をやっていて、その部分では大きくペースダウン。それでも交通量が少なかったせいか、想定された時間よりも大きく遅れることはありませんでした。
栃木県北部も状況はあまり変わらず、あっさり「みちのく」に入りました。
相変わらず震災復旧工事で車線規制中。ただし前回より距離は短くなっていました。
いつもの安積PAで最初の給油。燃費はいつも通り。
安積PAを出て郡山JCTを過ぎると、またもや工事渋滞につかまりました。今回は距離も短かったことから車列の中でおとなしく進みましたが、幸い完全に止まったのは一度だけでなんとか脱出。ただしフレームが熱を持ってしまったのは痛かった。ちょっとクールダウンしようと宮城県境の直前にある国見SAで早めの休憩を取りました。
またもや本宮ICの先で工事渋滞。フレームが熱くなりました。
福島盆地に入ってからは再びペースアップ。国見SAで休憩です。
国見SA、ここも3割ぐらいの入りでした。
今回はここからルートを変えます。村田JCTから山形道に入り、山形市を目指すことにしました。5年前には笹谷峠を一般道で越えたことはありますが、山形道は初めてです。地図で見るとそう険しいようには見えませんが...。
初めて山形道に入ります。JCTを出てすぐきつい登りがありました。
JCTで分岐するとすぐにきつい登りが続きました。ただし片側2車線で特に走りにくいというほどのこともなく、いたって普通の山岳高速です。県境は長さ3,000m強の笹谷トンネルで一気に越えます。ここから長い下り坂を降りていくと谷間が開け、目前に盆地が広がりました。意外に国見から山形まで距離はありました。
山形蔵王PAで一般道に降りる前の最後の休憩を取得するも、このPAには何もありませんでした。
意外に山深いところを通る。県境は長いトンネルで一気に抜けます。
急で長い下り坂を降りて行くと、正面に盆地が広がりました。
山形蔵王PAで休憩。ここには何にもなかった。
このまま山形道を進めば月山を経て鳥海山麓の酒田まで行けますが、この道は6年前に走っています。そこで今回は山形JCTから東北中央道に乗り換え、山形盆地のど真ん中を北上してみました。
とにかく視界が広い。見渡す限りの水田で大地は黄色く染まっていました。東北中央道は部分開通状態で、現在は東根ICまで伸びています。今回は終点で一般道へ降りました。
山形JCTからは東北中央道へ。空も大地も広い!
本当に目印になるものがないな...。終点まで利用して一般道へ。
東根ICからはR287を経由してR347に入りました。この道は最上川の西側を南北に走るのですが、最上川は大きく蛇行しているために何度か渡ります。まだ中流域のはずですが、このあたりでもかなり大きな川に見えます。
交通量の少ないR347で北上を続けます。あまり面白くはありません。
このまま国道を走っても面白くなさそうなので、途中からr30に入ってみました。地図で見るとこの道は蛇行する最上川に沿っているため、所々で川を眺められそうだと思ったからです。県道番号も若いので、それほど酷い道でもないだろうという読みです。最初はのどかな田園地帯でしたが、いきなり目の前に急な峠が出現。ただ、そこから見た景色は意外にもよかった。
田園地帯を抜けると、目の前に壁が。これを九十九折れで登ります。
峠からの眺め、期待していないところでのサプライズでした。
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その後もr30は最上川とつかず離れず並走していきます。ただし道はちょっと高いことろを走っているので、なかなか川面を見られないのは残念なところ。結局眺めがいいのは数ヶ所だけでした。
r30は幹線国道であるR47に合流して終わります。
ゆったり流れる川面を見てると癒されます。
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川から少し離れたところでR47と合流。風景は期待ほどではなかったかな?
R47はさすがに幹線国道だけあって交通量多し。ただし道はよく整備されているので車の流れは速め。道も広いので楽に走れました。
ここでちょうど昼時になったので、川沿いにある「道の駅 とざわ」で昼食休憩にしました。ここは韓国のテーマパークみたいになっていて、個人的には「なんでまた?」という感じ。メインのレストランが閉まっていたので、隣の小さな食堂に入りましたがかなり大ハズレでした。
さすが幹線国道、道幅も広く走りやすい。
「道の駅 とざわ」、いいのは眺めだけかも。
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隣の食堂で焼肉定食。が、これが大ハズレ...。
この後、R47は最上峡と呼ばれる風光明媚なところを通過します。実はこの3月に陸羽西線の普通列車から見た風景なのですが、バイクから見るとまた雰囲気が違います。渓谷沿いとはいえ急なカーブもないので、のんびりと風の中の風景を楽しむ余裕もありました。
山の間隔が狭くなってきて、渓谷の雰囲気が出てきました。
緩いカーブが多いので、それほど運転は忙しくありません。
しばらく走ると、前に大きな堰が現れました。後で調べたのですが「最上川さみだれ大堰」といい、水門がラバーでできている珍しい可動堰だそうです。堰の上は橋になっているので、ここから水面を眺めることができました。橋の上では涼しい風が吹いていて、非常に心地よかった。
最上川さみだれ大堰、かなり幅も広い。
上流側と下流側それぞれの景色。水の流れる音が涼しげでした。
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この後すぐに谷間が開け、庄内平野に出てきました。ここも見渡す限りの黄色い絨毯が広がっていました。
いよいよ庄内平野に出てきました。開放感満点です。
このままR47を進むと酒田の市街地に入ってしまいます。混雑しているところを通りたくないので、庄内平野の東側を北上するR345を使うことに。こちらは期待通り交通量も少なく、快適に走れました。途中で2回目の給油を行った後にさらに走行を続けていると、右前方に高い山が現れてきました。今回の目的地である鳥海山、雄大な姿です。
鳥海山を右手に見つつ進路が西に向くと、まもなく日本海側に沿う幹線国道、R7と合流です。
最上川を渡って庄内平野の東側を進みます。非常に走りやすい。
鳥海山の全容、独立峰の雄大な姿です。
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鳥海山が右に回り込んでくると、正面に防風林が見えてきました。まもなく海です。
R7に合流してすぐ「道の駅 鳥海」があります。ここもCB400SF、VTR1000Fでそれぞれ来たところ。ここを拠点に鳥海山に上がるのが王道ルートです。この日も数台のバイクが休憩していました。ここでしっかり水分補給をして久しぶりのワインディング走行に備えます。
ここは観光客も多くいつも賑わっています。場所がいいよね。
道の駅を出て鳥海ブルーラインに入る前に、R345の未走破ルートを走ってみました。意外にもここが雰囲気・景色ともによかった。惜しむらくは距離が短いこと。すぐにR7に戻ってしまいました。
海沿いを走る雰囲気のある道でした。眺めもまずまず。
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崖沿いを走るなど面白いのですが、集落も通るためあまり長くは楽しめません。
以前に来たときには山形県側から鳥海山に登って行ったのですが、今回は時間に余裕もあるので秋田県側から登っていくことにしました。このためR7で県境を越えてから、時計回りに山へとアプローチしていきます。
R7は海沿いを走るので気持ちいい。すぐに秋田県に突入。
予定では象潟まで行くつもりでしたが、途中で「鳥海ブルーライン」の案内が出たためにショートカット。小さな峠を一つ越えるとブルーラインへ接続する道に出てきました。途中では路面が濡れていたことから、直前まで雨が降っていたようです。タイヤが滑らないかちょっと心配。
驚いたことに路面が濡れている。雨降った?
さて、いよいよこの日のメインイベント。鳥海ブルーラインで鳥海山に向けて登っていきます。今回で4度目の訪問なのですが、実は秋田県側から登るのは今回初めて。記録のためにINOUで動画撮影しながら登っていきました。それではブルーラインの料金所跡から鉾立山荘までの様子をどうぞ。
鳥海ブルーラインの秋田側、鉾立山荘までの区間です。
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幸い、天候はそれほど悪くありませんでした。鉾立山荘からの秋田側の景色は絶景で、象潟のまるで島のように見える姿がはっきりと眺められました。ここは個人的にもおすすめの場所です。
ここからの景色はまさに絶景です。おすすめ。
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秋田県側にある鉾立山荘から山形県側にある大平山荘まではほぼ同じ標高で日本海を眺めつつ下っていきます。この日は雲が多めながらも下界ははっきり見えていました。
鉾立山荘から山形側の大平山荘まで。眺めはいいところです。
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大平山荘前にある展望台からは庄内平野が眺められます。ここも絶景ポイントで、初めて来たときは本当に感動したものです。やや霞んでいたのが残念。ここから見る夕陽はきっと最高でしょうね。
こちら側からは山形県側の庄内平野が一望できます。
このまま進んで一旦山形県側へ降りることにしました。こちらの方は展望はあまりよくありませんが、舗装状態が比較的いいので走りを楽しむならこちらでしょう。路面状況を確認しながら下って行きました。
こちらは急勾配のタイトコーナー続き。
林の中を抜けていくので展望はよくありません。
料金所跡まで降りてきたところでUターン、再び鳥海ブルーラインを登っていきました。こちらはタイトかつ急勾配のカーブが多いので、走りを楽しめる場所です。立ち上がりではCBR1000RRのパワーを存分に使って加速。ただし大平山荘付近で遅い車に引っかかってしまったのがちょっと残念...。
鳥海ブルーライン山形側を県境まで一気に駆け登ってみます。
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再び鉾立山荘まで戻ってきました。ここの展望台からは深い谷を見ることができます。高低差はかなりのもので迫力があります。遠くから見るだけではわかりませんでした。
全体的には雄大な山の形ですが、こんな地形も。
最後は秋田側に向けてゆっくりと下っていきました。景色を楽し見つつ走るなら断然こちらです。山を縫うように走る道の先には象潟やその先にある本荘方面が遠くまで見渡せました。秋田県側はやや路面が荒れているので、ここは素直に眺めを楽しんだ方がいいでしょう。
秋田側は開けたところを通るので景色がいい。
道が曲がりくねっているのも見えます。
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降りてきたところは由利高原です。
再び来た道を戻り、R7へと向かいました。往路では背面だったので気がつかなかったのですが、坂道を降りて行くと正面には日本海が美しく見えていました。うん、来てよかった。
稲穂の向こうには日本海が広がっていました。
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R7で酒田方面へと戻っていきます。夕方でしたが道はそれほど混雑はしておらず、大型車も少なかったので快調に市街地まで戻ってきました。途中で3回目の給油を行ってから宿へと向かい、予定より少し早めに到着。
夕方の混雑も見られず、思っていたより早く戻ってこれました。
市街地に入ると車は増えましたが、渋滞はありませんでした。
宿は郊外のビジネスホテルに取りました。食事に行くのも大変だったので食事付き。名物の三元豚のしゃぶしゃぶ(季節感無視?)でしたが、安いだけあってあまり満足できるものでもなかったかな…。
郊外のビジネスホテル、夕食はしゃぶしゃぶでした。
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なお、この日は「ブルームーン」。見事な満月でした。
見事な満月、肉眼では模様まではっきり見えました。
この日の走行は630.4km(うち一般道245.7km)でした。
2日目は7:00過ぎに出発しました。まずはR112で南下します。路面は荒れ気味でしたが、松林の中を走って抜ける落ち着いた雰囲気の道でした。やがて国道は庄内空港の滑走路をくぐり、湯野浜温泉で海沿いへと出てきます。
出羽大橋で最上川を渡り、松林の中を抜けていきます。
庄内空港の滑走路をくぐり、湯野浜温泉で海に出ます。
R112はやがてR7に合流しますが、せっかくなので海沿いのr50を使ってみました。まだ整備が不十分なところもありますが、景色は楽しめました。ただし釣り人が多いので走りにくい。
景色はなかなか。日陰なので朝は涼しい。
r50も距離は短いため、すぐにR7に合流します。幹線だけあって走りやすさは文句なし。しかも岩山を豪快にぶち抜くなど力の入れ様は半端ではありません。所々で駐車帯も整備されているので、写真を撮りながらのんびりと走っていきました。
走りやすさ文句なし。とにかく快適なドライブルートです。
日本海の色がきれいです。天気も快晴。
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その後数kmにわたって、集落の外を回りつつ海沿いを走ります。ちょうど出発から1時間ほど経ったので、最初の休憩を「道の駅 あつみ」で取りました。ここも眺めがいい道の駅です。
よく言えば快適、悪く言えば変化に乏しい?
「道の駅 あつみ」、ここも景色がいいところでした。
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温海からしばらく走ると、R7は山の中に入っていきます。このまま幹線道路を走っても面白くないので、R345で海沿いを走り続けることにしました。R345のこの区間は「笹川流れ」という名勝。海沿いの険しい岩場を時には縫うように、時には貫通して道ができています。なかなか変化のある楽しいところです。
最初はあまり代わり映えしないのですが...。
やがて巨大な岩や岩山が現れます。
ずいぶん大胆に道や線路を造ったものです。
笹川流れを過ぎると再び開けた海岸沿いを走っていきます。ここは変化も少なく退屈な区間です。おまけにだらだら走るスポーツカーに長い時間引っ張られて大きくタイムロス。こんなところで消耗したくないのですが…。
なんとか新潟県の村上市街地に到着、R7で少し戻った「道の駅 朝日」で久しぶりの休憩です。
遅い車に引っ張られて疲れました。村上市へ到着。
R7を少し戻り、日東道のIC近くの道の駅へ。
「道の駅 朝日」で休憩、ここで作戦会議です。
さて、本来の計画ではここから帰途につくはずでした。ところが朝早めに出たこともあってまだまだ時間は早い。そこで磐越道で会津に向かい、只見を経由して帰るように計画を変更しました。
まずは日本海東北道・朝日まほろばICから新潟に向けて走り始めました。
日東道の暫定終点、朝日まほろばICから高速入線。
荒川胎内ICまでは無料区間。中条に本線料金所があります。
とにかく景色に変化がない上、新潟まで対面通行なので走っていて気疲れします。特に大型車に前方を抑えられるとなかなか大変で、車速が上がらないとラジエターに当たる風が弱くなり、水温が上昇してきます。これがフレームに伝わるとなかなか冷めないので大変なのです。
新潟中央JCTから磐越道に乗り換え、新潟PAでINOUの電池交換がてら休憩しました。
長い隊列の中で我慢の走り。やがて新潟市に到達。
阿賀野川を渡り、新潟中央JCTから磐越道へ。
新潟PAでデバイスの電池交換のため小休止。
磐越道も基本的に対面通行。このため大型車に引っ張られると本当に苦しい。ただし各IC付近で追い越し車線が用意されていることが多く、何度かそれを利用してペースを維持しました。また、この道は意外と山深いところを抜けていくため、景色はあまり楽しめません。
いきなり山岳高速の趣き、橋とトンネルで駆け抜けます。
所々ある追い越し車線で、隊列を抜け出ます。
新潟から目指す会津坂下までは80kmとちょっと。対面通行で規制速度が低いため、思っていたよりも時間がかかりました。それでも車が詰まってしまうことがなかったことから、午前中には目指す会津坂下ICに到着できました。
とにかくトンネル・橋・切り通しの連続。
只見川を渡ると会津坂下ICに到着です。
会津坂下ICはちょうど事実上のR252の起点に当たります。ここから沼田街道を西へ向かい、新潟県魚沼市を目指します。昨年夏の豪雨災害以来来れていませんでしので、1年3ヶ月ぶりの只見川に沿っての走行になります。
ちょうど昼時だったので「道の駅 会津柳津」で昼食にしました。天ざるそばを注文しましたが、カラッとしたかき揚げが美味でした。
久しぶりのR252、柳津のアーチ橋を渡ります。
「道の駅 会津柳津」で昼食休憩。土曜昼時ですが空いていました。
天ざるそば、かき揚げがサクサクで美味しかった。
再びR252の走行開始。最初は快調でしたが、残念ながらこの日は大型の工事車両に遮られ、ただダラダラと走行する羽目になってしまいました。特に三島町から金山町に抜ける部分で走りを楽しめなかったのは残念。ただし抜き所はわかっているので、追い越し可能区間で集団をまとめてパス、ハイペース走行に復帰しました。
ただ、気になったのは只見川の風景。以前美しかったエメラルドグリーンの川面は茶色に濁り、岸は大きくえぐられており豪雨災害のすさまじさが伺えました。
最初は快調でしたが、やがて雲行きが怪しく…?
すっかり詰まってしまいました。原因はこのトラック。
しかし、またもや前方には大型車。しかもこの先は追い越し可能区間はかなり先。正直「まいったな…」という感じでしたが、なんと途中に工事片側交通区間があり、その信号待ちを利用して前に出ることができました。
うん、ツイてるかも。
再びハイペース走行に戻りましたが、またも…。
金山町の中心、会津川口駅から只見駅までの区間は鉄橋が3本流されるという甚大な損害が出たところです。特に本名ダムの近くにある只見川第六橋梁は完全に流されていました。もともと一日三往復しか列車が走っていなかった区間でもあり、JRがこの部分を復旧するかどうか非常に心配。でも、また只見線に乗りたい…。
只見川第六橋梁跡、トラス橋が完全になくなっています。以前はこうでした。
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道路の方もこの先はかなり被害を受けていて、滝ダムの近くのロックシェッドや、流された橋が仮設橋で復旧しているところもありました。一方、まだあちこちで復旧工事も続いているようです。
流出した二本木橋は仮設橋で復旧していました。
洪水でえぐられた滝のロックシェッドはほぼ元通りでした。
R252はあちこちで真新しい舗装が部分的にあったので、色々と被害が出ていたことが推測できましたが、道自体はほぼ復旧しており、通過するにあたっては特に所要時間が多くなることはないと思われます。
いつもの通り、JR只見駅前にて休憩。これからいよいよ山越えをして新潟県へ抜けます。
寄岩橋、蒲生橋などその他の橋は大丈夫だったようです。
只見線の線路をくぐり叶津川を渡ると、まもなく只見市街地です。
列車の来ないJR只見駅。駅は閉鎖されていましたが観光案内所は開いていました。
まずは只見市街地を抜け、只見川をさかのぼるとすぐに正面に田子倉ダムが現れます。真っ正面から見るとコンクリートの巨大な壁はすごい迫力があります。
只見市街地を抜け、田子倉ダムへ。
さて、いよいよ六十里越の区間です。情報では何ヶ所か工事片側通行があるとのことですが、どこまで復旧しているでしょうか。まずは田子倉ダムから新潟県境までの区間の動画をごらんください。この区間が「日本で最高のツーリングルート」だと私が思う理由がわかってもらえると思います。
なお、JR只見線の崖崩れ部分は修復されていたので、大白川〜只見間はどうやら復旧しそうです。
田子倉ダムから新潟県境までの田子倉湖沿いのワインディング。
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今度は県境の六十里越トンネルを抜けてから、新潟側で最初の集落である大白川までの区間の動画です。この2本の動画で撮影した区間が豪雪地帯のため、毎年約半年間は通行止めになる部分。例年ですと通れるのは5月から11月までになります。新潟側もタイトコーナー続きで面白い。この区間は距離も長くバイク乗りにはたまらない道です。
六十里越の新潟県側、こちらもタイトコーナー続き。
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大白川から魚沼市小出までは典型的なローカル国道の風景で、特に目新しいものはありません。ただし農作業の軽トラックが多いので、なかなかペースが上がらないのがつらいところです。
只見を出て約1時間、いつもの「道の駅 ゆのたに」で休憩しました。
山を下りてくると集落をいくつも抜けて小出に続きます。
ちょうど夏祭りの神輿がいました。間のなく関越道・小出ICです。
「道の駅 ゆのたに」で休憩。なんとか15:00前には高速に乗れそう。
近くのセルフスタンドで給油を行いました。所沢までは約200kmのため、これで最後まで行けます。時間もまだ15:00前なので、夕方の渋滞にかかることはなさそう。よかった。
小出ICから関越道に乗りましたが、前方は大分雲が厚くなってきました。山際のあたり、天気大丈夫かな?
小出から高速に入線、ただし雲行きがちょっと怪しい。
関越道は比較的古い路線のため、ストレートが多いのが特徴です。特に小出から六日町の区間にはかなり長い直線部分があります。こういうところではのびのびと走れますが、速度感を狂わせないよう注意が必要。
ひたすら真っすぐに走る、こんな区間はなかなかありません。
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六日町からは関越トンネルに向けて徐々に高度を上げて行きます。このため普段よりもスロットルは開け気味にしなくてはなりません。油断していると車速が落ちてしまうため、速度計を見る頻度を上げて自己チェック。ただ、関越トンネルに入ってしまえばずっと下って行くため、今度はスピードを抑えるのが難しくなります。忙しい。
湯沢ICを通過、関越トンネルまであと10kmです。
どんどん高度を上げて行きます。ついにトンネル入口に到達。
ちょっとトンネルを出た先の天気を心配していたのですが、幸いなことに崩れはなし。ところが見た限りでも雲が大分低いですね。こうなるとちょっと用心が必要かもしれません。
赤城高原SAで最後の休憩です。自宅まであと110km。時間は16:00ごろなので、所沢までなら渋滞にはかからないはずです。さぁ、いよいよ旅の仕上げです。
群馬県側も雨は降っていない。一番の難関は越えたか?
最後の休憩。あとは自宅まで安全に走りきるだけ。
赤城の坂を駆け降りると前方に低く黒い雲が現れました。どうやら南の方は夕立が降っているようです。こういう雨は局地的なので、遭うか遭わないかは運次第。前橋IC付近では少し前まで降っていたようで、傍らで虹の足が見えていたりしていました。
ただ、埼玉県に入ったところでついに大粒の雨粒が落ちてきました。この時はほとんど一瞬でしたが、その先ではまだ黒い雲が....。ちょっとやばそう。
関東平野には黒く低い雲が垂れ込めていました。
埼玉県に入ったところで状況悪化、慎重に。
嵐山小川ICから鶴ヶ島JCTにかけて、結局雨に降られました。特に高坂SA付近では雨に驚いたドライバーが思わず減速してしまうせいか、渋滞していました。さらには水はけのいい高機能舗装でない場所ではウォータースクリーンが発生し、見通しが非常に悪い状態。ただ、こういう状況で減速するのは却って危ないので、前走車の位置がわかるぎりぎりの車間で慎重に走行。幸い状況が悪いのは数分だけでした。
雨を抜けてからはペースアップ。一気に所沢まで駆け抜けました。
高坂付近で渋滞発生、おそらく雨による自然渋滞でしょう。
雨とウォータースクリーンで視界悪い。前走車がPランプを灯けてくれると楽なんですが。
無事に所沢まで走破。ただ、減速の影響で予想よりも遅れました。
結局、自宅に到着したのは17:30前。渋滞の影響でちょっと遅れた感じです。最後の最後で緊張する局面が待っていて、正直なところちょっと気疲れしました。
2日目の走行は588.9km(うち一般道246.9km)。
無事に戻ってきました。1泊2日のツーリングは終了。
2日間の総走行距離は1,219.3km(うち一般道492.6km)でした。使用したガソリンは57.1Lで、今回の平均燃費は21.4km/Lでした。今回はなぜか給油ごとの振幅が大きかったです。
今回のツーリングでは初めて行った場所は少なかったものの、方向を変えたりしたことである程度景色の新鮮さもカバーできたように思います。ルートも山・海・川をバランスよく配合できたので、まずまず満足。あとは静かな温泉宿が入れば完璧だったのですが、さすがにそこまで欲張るのは贅沢かな...。
山・海・川と三拍子揃ったツーリングでした。
2012.08.15
土讃線・徳島線・高徳線・予讃線でぐるり1周
帰省中の恒例となった列車中心の日帰り旅。前回は南西の方角に行ったので、今回は北東方面に向かってみることにしました。最初は金比羅さんで有名な琴平を往復しようかと思っていましたが、時刻表サイトでいろいろ検索してみると阿波池田から徳島・高松をめぐって一周できることが判明。そのルートで予定を組みました。徳島方面でしか乗れない車両もあるため、そちらも楽しみです。スタートは高知駅から。
高知駅北口。バスターミナルがあって広々しています。
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駅標と列車案内板。普通(一部通過)って...?
帰省ラッシュということもあり、ホームにいた特急も長い編成でしたが、まだ時間も早いせいか上り「南風」「しまんと」ともがらがらでした。しばらく待つと土佐山田行きの普通列車が入線。前回と同じく1000形気動車でした。
1000形気動車の2両編成、これで山岳区間に入る前の土佐山田まで行きます。
土讃線「普通 土佐山田行き」 高知 7:03 → 土佐山田 7:25
前にも書きましたが、1000形気動車は400ps級のエンジン搭載のため、走りは結構力強い。その一方で客室内は結構騒々しいです。特に発進の際はエンジン音が響くので、あまり快適ではありません。ただしクロスシートとロングシートの点対称配置なので車内を広く感じます。
列車は一部の駅を通過して、南国・香長平野を突っ切って進みます。かなりの駅を通過していたので、これはもう「快速」でいいのでは?とも思ってしまいます。なんでわざわざ「普通(一部通過)」なんだろう?
さて、土佐山田では接続待ちがわずか1分。幸い同一ホームでの対面乗り換えだったので、労せず移乗。ところが期待に反して待っていた車両は国鉄時代の車両「キハ32」。16m級の小型気動車で、残念なことにオールロングシートでした。旅気分がしぼむ...。
国鉄時代の小型気動車キハ32。長時間停車の繁藤駅で撮影。
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土讃線「普通 阿波池田行き」 土佐山田 7:26 → 阿波池田 9:34
座席は7割の入り。乗客を見ると半分が時刻表を持った鉄ちゃんや鉄子さんですが、保線に関する作業員や沿線住民らしき人もいて、思った以上に普通列車で山に分け入る人が多くいました。さて、土佐山田から繁藤までは土讃線でもかなりきつい急勾配区間。キハ32はのんびりと登っていきました。車体は小さいものの、スペック上は250psクラスのエンジンなのでやや非力さは否めません。ただしその分速度は遅い、景色(といっても奥深いだけの山ですが)をじっくり眺められるのは普通列車ならではです。ただし残念だったのは雨で窓に水滴がついたり曇ってしまったこと。写真は全然ダメでした。
こんな状況なので写真は全く撮れず。せっかくの渓谷美が...。
これは四国の高松近郊を除くほぼ全ての路線に言えることですが、単線ばかりで速達列車優先ダイヤが組まれているため、普通列車は運転停車が多くて距離の割に時間がかかります。この区間だけでも繁藤・土佐岩原・大歩危と頻繁に交換で長時間停車。土佐くろしお鉄道所属の下りアンパンマン列車(オレンジ)ともすれ違いました。
吉野川の渓谷を抜けると拠点駅である阿波池田駅に到着。ここで徳島線の普通列車に乗り換えました。接続時間は3分ですが、跨線橋でホームを移動せねばならないためにそれほど余裕はありません。車両は再び1000形気動車の2両編成でした。
阿波池田駅にはかずら橋のミニチュアがあります。
再び1000形気動車に乗車、この写真は徳島駅到着後のものです。
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徳島・高徳線「普通 徳島行き」 阿波池田 9:37 → 徳島 11:27
阿波池田駅を発車し、土讃線との分岐点である佃駅を過ぎると徳島線は中央構造線の山並みを正面に見つつ、吉野川に沿って東へと進みます。地図上で見ると川に近いところを通っていたのですが、実際には川をちょっと離れた区間がほとんどで、川面を楽しめる時間が短かったのが少し残念。
吉野川に近づくところではこんな景色も。
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中小の河川が合流してきて、ますます川が大きくなります。
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徳島線は佐古駅で高徳線に合流し、徳島駅へ。いつもの一筆書き乗車券では佐古駅から徳島駅までが経路重複になってしまうため、今回は徳島までの切符で乗車しています。徳島駅は高松方面・阿波池田方面・牟岐方面に向かう列車が集結するため、規模はまずまず大きいところでした。ちなみにこの日は阿波踊り期間中で、駅前には歓迎の看板が出ていました。
徳島駅に到着。ホームが多く向かいに運転所もあるために賑やかです。
商業施設と一体になった徳島駅。でも自動改札は未導入でした。
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駅前の様子、百貨店やホテルが立ち並ぶごく普通の風景。
昼食を終えてすぐに駅構内に戻りました。徳島運転所はまさに気動車の見本市状態、ここでは高知では見られない1200形・1500形の一般気動車や、キハ185の特急型気動車も見られます。徳島はN2000系や1500形など、最新の気動車がまず投入されているところなので、そういう面では羨ましい。ちょうど阿波池田駅に向かうキハ185系でアンパンマンカーを連結した特急「剣山」が発車していきました。
そうこうしているうちに次に乗る列車が入線してきました。期待通り1500形でしたが、残念ながら1両編成のワンマンカーで、お客さんは大勢。座席確保に失敗して立つ羽目になりました。
左がキハ185、右は奥から1500形、キハ40、1200形。見ているだけでも楽しい。
期待通り1500形に乗れることに。ただ1両なので座席が...。
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高徳線「普通 高松行き」 徳島 12:16 → 高松 14:41
1500形の乗り心地は上々。1000形と違って発進時のエンジン音もそれほど響きません。内部は2+2の転換クロスシートで、混雑すると狭く感じますがシートの乗り心地もレベル良いです。内部は木目調の化粧板が貼られていて武骨さがなく、落ち着きのある内装です。さすが最新式。
鳴門方面に向かう池谷駅で乗客が半分近く降りたところでようやく座れました。ただし座席は山側で、こちらは展望は今一つ。途中からは瀬戸内海が見えてきれいだったんですが、写真は結局撮れませんでした。
徳島平野をひたすら北上。夏の景色です。
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鳴門を過ぎ、右手に瀬戸内海が見えるようになると香川県へ。このあたりの地形は独特のものがあって、小高い変わった形状の山が多い。ただしこの先は地形の変化が乏しくて特に見るべきものもなくなりました。
高徳線は土讃線や徳島線以上に運転密度が高いことから列車交換も非常に多く、なかなか進まない印象。走っているより駅に止まっている方が多いのでは?というぐらいです。
そうこうしていると次第に市街地の中へと入り、四国の拠点駅である高松駅に到着しました。
こういう地形はあまり他県ではみかけません。
市街地の中に入ってきました。まもなく高松駅です。
高松には定刻通りの到着、ここに来たのは小学生以来かな? 瀬戸大橋開通前はここから本州に渡るのに連絡船を使っていたので通ることもありました。しかし、橋ができてから「南風」も岡山駅発着になり、そもそも高松駅に来る必要性がなくなりました。
それもあって、駅前はなんだか別の土地に来たよう。広々とした駅前広場にガラス張りの駅舎。きれいなのはともかく、なんか旅情感がないなぁ...。
高松駅に到着。前に来たのは...小学生の時だった?
高松駅前の様子。きれいにはなっているけど...。
ガラス張りの駅舎。ホームの構造に終着駅の雰囲気は残ってますね。
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ここでの接続は30分しかないので、あまりゆっくりはできませんでした。母に頼まれた「くつわ煎餅」をキヨスクで購入し、すぐにホームに戻りました。
次の列車はこの旅唯一の電車、こちらも旧国鉄時代からの121系です。
121系、ごく普通の通勤型電車です。
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予讃線「快速 サンポート南風リレー号 観音寺行き」 高松 15:13 → 多度津 15:44
高知と高松を走る列車としては特急「しまんと」があるのですが、本数が少ないという問題があります。一方で岡山発着の特急「南風」は毎時1本あるため、これに接続する列車として運行されているようです。
高松駅からしばらくは海から離れた場所を通るのであまり見るべきものはありませんが、坂出に近づくと高架になって右手に瀬戸大橋が見えてきます。こんなところからも見えるなんて、やっぱり巨大ですねぇ。
右手に瀬戸大橋が見えてきました。やがて本四備讃線との分岐点に到達。
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列車は坂出を出ると丸亀を経て多度津に到着しました。ここが土讃線の起点です。快速車内の案内では丸亀で岡山から来る特急「南風」に乗り換えるようにアナウンスされていましたが、時刻表を見るとひとつ先の多度津でも乗り換えが可能なため、ここで乗り換えることにしました。それでも丸亀を連呼するあたり、一駅でも特急券を高く売ろうという目論見でしょうか...?
あえて丸亀からではなく多度津で乗り換えることに。
待つこと数分、特急「南風」がやってきました。やっぱり2000系を見るとほっとするなぁ。 Uターンラッシュとは逆向きなので空いているかと思いきや、指定席も8割方埋まっていました。
多度津から高知までは約1時間50分の道のりです。
多度津からは2000系に乗車、高知まで戻ります。
土讃線「特急 南風15号 高知行き」 多度津 15:50 → 高知 17:42
多度津を出てすぐ、金蔵寺駅で運転停車がありました。ここですれ違ったのは朝すれ違ったアンパンマン列車(オレンジ)。向こうは中村あたりまで、こちらは徳島・高松を回ってきての再会でした。
琴平からは一気に山を登り、猪ノ鼻峠を越えて再び徳島県へ。吉野川を渡ると佃駅で再び徳島線と合流。これで一回りしてきたことになります。
吉野川を渡る。この先で徳島線と合流します。
阿波池田駅では徳島駅で発車を見送った特急「剣山」に再会。なんだか今日はいろんな列車に再会するなあ。
阿波池田から大歩危まで、吉野川と並走する区間でDSC-HX30Vで1080pムービーを撮影してみました。途中でセッティングミスに気づき修正しましたが、中盤はピントが合わず残念な出来になってしまいました。
阿波池田〜大歩危駅間の車窓、中盤はピントが合っておらず残念。
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大歩危からは一気に土佐山田まで停車駅なし。繁藤を過ぎると標高差300m以上を一気に駆け降りていきます。平地に出ると高知まではあと約15分。そろそろ荷物をまとめ始める乗客の動きが活発になる頃です。
ごめん・なはり線との分岐駅である後免駅を過ぎたところから再びムービーを撮影してみましたが、今度はうまく撮れたようです。列車は定刻通り高知駅に到着しました。
後免〜高知間の車窓。今度はまずまず撮れました。
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ゴールの高知駅に到着、12時間半あまりの旅でした。
所要時間、12時間半。ただひたすら列車のシートに乗っていたような気がしますが、色々な気動車の乗り比べが出来たのは面白かった。特に1500形は徳島近辺でしか乗れないので、貴重な体験ができました。
2012.07.27-07.29
みちのくツーリング Season-3 Episode-2
この時期に恒例だったみちのくツーリング。2010年は忙しさで、昨年は東日本大震災で行くのを見送りました。今年は天気も安定していて、まさに絶好のチャンス到来です。2年ぶり8度目のみちのくツーリングに出かけることにしました。今回の行先はこれまで行っていない栗駒山と、マタギの里である阿仁、十和田湖の東半分を通るようにルートを構成。金曜日に有休をつけて2泊3日の旅です。早朝5:20に出発しました。
さあ出掛けよう、みちのくへ。今年は初めて行ってから10周年です。
いつもと同じように外環道和光北ICから高速に入線し、川口JCTから東北道に入ります。東北道は思い返せば本当に久しぶりですが、早朝だけあって快調に北上。ただし埼玉県から群馬県のいわゆる平地部分でては空気がべったりと湿っていて、100km/h以上で走っているのにもかかわらず全く涼しく感じない! 実際、表示されているエンジン水温も80℃と、風が充分当たっているのにやや高い状態でした。
最初の休憩は大谷PA、ここまでは順調に来ました。
外環道和光北ICから高速に入線、ちょうど太陽が真っ正面に。
東北道・浦和本線料金所を抜け、市街地の中を淡々と北上。
利根川を渡ると群馬県、栃木に入ると山を回り込むように抜けて行きます。
大谷PAで最初の休憩、ここまで来れば混雑は心配なし。
宇都宮から北では多少車が混みあってきて、いささか我慢の走り。特に西那須野塩原から那須にかけては集団走行する中型作業車集団が原因でスピードを殺されてしまいました。なんとか1台ずつかわして前に出て、計画よりも遅れる事態は避けられました。8:00前には白河を過ぎ、「みちのく」に突入。安積PAで2回目の休憩と最初の給油を行いました。ここまではだいたい予定よりも20分程度早く推移。
宇都宮からは2車線、白河ICには「これよりみちのく」の案内があります。
ICの一区間まるまるで工事車線規制中。通過したところでペースアップ!
ところが、ケチがつきはじめたのが本宮ICから二本松ICまでの区間。震災の本復旧工事のため、1車線が完全に封鎖されて渋滞が発生していました。完全に止まることは避けられたものの、ここで大きくタイムロス。10km近く速度規制も行われていたため、ストレスも溜まりました。この後も何ヶ所か工事で同じように車線規制が行われていたため、快調に走るにはほど遠い状況。なんとか9:30ごろに仙台近郊の菅生PAに到達、ここで3回目の休憩です。
本宮から二本松の区間で工事渋滞に遭遇。かなり距離も長かった。
快調な走行に戻れたと思いきや、またもや工事規制。
山形道分岐を通過、小カーブの続く区間に入るともうすぐ仙台です。
菅生PAで二度目の休憩、バイクも増えてきました。
仙台を過ぎてからは工事もなくなり、一気にペースアップ。平地に出てからは東北道も線形がよくなるのでスピードに乗れます。果てしなく広がる水田の中、ひたすらに北上を続けていきました。
11:00前に岩手県の前沢SAに到達し、ここで2度目の給油を実施。早めですが出発が早朝だったのでここで昼食にしました。選んだのは前沢牛のメンチカツ定食、外はサクサク、中はジューシーでした。
宮城県北部の区間は走り的にはかなり退屈です。
岩手県に近づくと山岳部へ。東北道では珍しいトンネルもあります。
前沢SAで2度目の給油。やってきました岩手県。
ちょっと早いですが昼食休憩。前沢牛入りメンチ定食、美味。
前沢SAを出て次の水沢ICで高速を降ります。ここからはR397を使い、第一の目的地である栗駒山に向けてアプローチしていきます。R397は平地区間では並木の中を走っていく気持ちのいい道でした。ただし工事車両が多いというのが難点です。やがて道は山間部に入っていきますが、いきなり正面に大きなロックフィルダムが現れました。これが胆沢ダムで、日本でも有数のスケールを誇ります。ただしまだ工事車両がたくさん走っていて路面がダスティ。おまけにトンネル内の湧水のせいで足回りがドロドロになってしまいました。
水沢ICで高速を降ります。いよいよ長い一般道走行が始まります。
R397は並木の中を走っていく気持ちのいい道でした。工事車両が多いけど...。
巨大なロックフィルダムが出現しました。
ダンプやトラックがまるでおもちゃのよう。堰堤は大きな岩で構成されています。
(画像に触れると拡大します)
結構新しいと思われる道、ただし埃が多くて足がドロドロに...。
R397はダム建設による付け替えにより、ダム湖の途中までは道が整備されていますが、途中からは狭くなります。その代わり交通量は激減。また、小さいコーナーが連続して続くバイク向けの道でした。そういえば昨年サスセッティングを変えてからまともなワインディングは初でした。車体を切り返すのが楽しい!
走りに夢中になっていて、あっという間に秋田県境まで到達しました。県境のトンネルの直前にある胆沢橋でちょっと休憩。結構山深いところです。
ダム湖を過ぎると道が狭くなります。ただし路面の状況はいいレベルです。
だんだん本気モード?になってきたようです。切り返しが楽しい!
秋田県境直前の胆沢橋、かなり山深いところにやってきました。
トンネルを抜けて秋田県に入ってからは山を急勾配で下ります。こちらも180°ターンが連続する面白い道。路面も悪くないので安心してコーナリングできました。ただし距離は短いのでちょっと物足りない印象。
R397はやがてR342に合流します。ここからさらに北上し横手に出ることもできますが、そうすると栗駒をスルーしてしまいます。そこでR342で南に進路をとって再び坂を登り、点在する山村の集落を抜けつつ栗駒山へと向かいました。R342の秋田側は路面も整っていて、山の上の方では登坂車線もあって気持ちよく走れました。
秋田県側は180°ターンが続きます。路面も悪くないので安心してコーナリング可能。
栗駒山に向かって再び登っていきます。路面も良く走りやすい。
栗駒山に最も近づいたところから分岐するr282に入ってみました。ここは栗駒道路と呼ばれていて、かつては有料道路だったそうです。全長は約10kmで、R342とR398を結んでいます。以前R398は走っているので、今回で栗駒をめぐる道は全部走ったことになるはずです。ただしこのr282は思っていたより急勾配で、かつタイトなコーナーが多く走りを楽しむという感じではありませんでした。また、季節的に木が生い茂っていて眺望があまり良くないため、眺めも今一つ。正直なところ期待ほどではなかったかな。途中にあった須川湖で小休止。
須川湖の駐車場で休憩。栗駒山頂もきれいに見えていました。
R342とr282の分岐点には大きな建物があります。これが須川温泉の栗駒山荘で、宿泊施設に加え絶景の露天風呂があるそうです。こういうところにじっくりと泊まれたら気持ちいいだろうなぁ。残念ながら時間の都合で入浴は断念しました。再びバイクにまたがりR342で一関に向けて降下開始です。
栗駒山荘、温泉もあって日帰り入浴も可能。ぜひ泊まってみたい。
R342は1.5車線が延々と続くワインディング路でした。また、ここは2年前の地震で大きな被害を受けたところ。その後の復旧工事のおかげか路面自体はきれいで、それほど走りにくくはありませんでした。しかし、道の途中では激しい崩落跡を目にすることも。道は全体としてかなり急勾配だったため、エンジンブレーキを併用しながら慎重に下って行きました。
R342は1.5車線、路面はいいですが狭い上に見通しが悪いので走行注意。
激しい崩落の痕跡、山がこれだけ崩れるってどんな揺れだったんだ。
延々と下って行きます。エンジンブレーキを併用して慎重に。
平地に降りてくると、今度は折れた橋が現れました。これも2008年の地震で落橋したものだそうですが、記念モニュメントとして保存しているそうです。また、国道と並走する磐井川の水の色はなんとも独特。エメラルドグリーンがとても鮮やかでした。こんな色はなかなかお目にかかれません。
2008年の地震で折れた橋がモニュメントになっていました。
(画像に触れると拡大します)
水の色が独特、温泉の影響でしょうか? 秋田の玉川もこんな色でした。
本来ならここから一関ICへ向かい、東北道+秋田道で北上へと向かう予定でした。ところが栗駒山荘を出た時点で、計画よりも30分ほど早いペースになっていたので予定を変更、マイナーな県道を乗り継いですべて下道で行くことにしました。まずはr49に入って山沿いを北上、途中からr37に乗り換えて走行を続けました。これらの道は信号が全くなく、交通量もほとんどないために安定したペースで走れました。また、意外にも高原を走ったり、小さな峠があったりと変化に富んでいて退屈せず。高速を使わなくて正解です。
全く信号機がないので快調なペースで走行できました。交通量少なし。
林の中を通ったり、高原のようなところも通過しました。意外に変化が多い。
15:30ごろには通過ポイントの北上へ到着。R107との交差点にはなんだか見覚えあり。2009年に来た際にはここからr37で花巻に向かったのでした。今年はR107で秋田県横手市へと向かいます。R107は秋田道・JR北上線と並走する一般道ですが、道は良く整備されていて走りやすい。また、湯田ダム・錦秋湖沿いを走る部分ではダイナミックな景色とが展開するとともに、小さなコーナーが連続する区間もあり楽しめました。
「道の駅 さんない」でこの日最後の休憩です。さあ、この日の走行もあともう少しです。
錦秋湖沿いの区間は変化に富んでいて面白い。かつては幹線だったので道も良い。
錦秋湖ではダイナミックな景色が楽しめます。
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道の駅 さんないで最後の休憩、宿には余裕を持って到着できそう。
その後、横手市内を抜けてR13に入り秋田方面へ。途中で3回目の給油を行ってからr11、r50を経由して宿に入りました。今日の宿は秋田県大仙市の川口温泉「奥羽山荘」、田沢湖ビールが売りです。浴室はごく普通でしたが、食事はまずまずよかった。また、キンキンに冷えた田沢湖ビール(ピルスナー)はキリッとした味わいで、風呂上がりの体に染み込みました。全部で6種類あり全部試したかったところですが、今回は1杯だけのプランだったのでそれ以上は飲まず。翌日運転もありますしね。
奥羽山荘に到着しました。夕食はビールが絶品でした。
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本日の走行、734.7km(うち一般道273.3km)でした。
2日目は朝4:30起床。といっても風呂は6時からのため、まったくすることがありません。仕方がないのでロンドンオリンピックの開会式を生で見てました(笑)。やっぱり朝風呂は最高、しっかり首回りの筋肉をほぐしてこの日の長い走行に備えます。朝食を早い時間に済ませ、7:45に出発しました。
再びr50、r11を使い角館へ。角館は地図で見ても市街地と駅、武家屋敷の位置関係が複雑ですが、以前徒歩で巡っているので迷うことはありませんでした。朝早い時間帯の武家屋敷は閑散としていますが、緑の多さと静けさでいい雰囲気です。
角館の武家屋敷の中を走る。
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冬もいい雰囲気でしたが、夏も静けさ、涼しさがあります。
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角館を出て、今度はR105で北上します。角館を出てすぐは一面の水田の中をひたすらまっすぐに走ります。ちょっと天気が今ひとつのように見えるのが気がかり。やがて山岳区間に入り、田沢湖に向かう県道が分岐すると道はワインディングに変貌。ただし道幅が比較的広いために、それほどペースは落ちません。木立の中は涼しく、走っていさえすれば全く暑さを感じません。やがて先月乗った秋田縦貫線の線路が合流、しばらく並走します。秋田縦貫線と別れるとR105はきつい登りが始まります。ここでは2台ほど前走車に引っかかりましたが、タイトコーナーの立ち上がりや直線部を上手く使ってかわし、タイムロスを回避。「道の駅 あに」で最初の休憩にしました。
最初は田園を抜ける快走路、やがて山間部に突入。
道の状況は100番台だけあって良い。やがて山間部を縫うように北上。
阿仁の手前には峠道。きつい登りを利用して前走車をかわしました。
道の駅 あにで最初の休憩です。ここからは交通量も増えそう。
道の駅を出発すると再び秋田縦貫線と並走し、鷹巣方面に向かいます。残念ながらこの区間では遅い車に引っかかってしまい、我慢の走行を強いられました。5台ほど連なってしまったのでなかなか抜くこともできず、じわじわとエンジン水温も上昇。膝先が熱くなってきてしまいました。なんとかかわしたころには他の国道が合流してくる米内沢に到達してしまい、快走区間は終了。これからは交通量の多い道になってきます。
道の駅 あにからも快走路が続きます。ただし険しいところはもうありません。
交通量も増えて遅い車に前をふさがれることも。直線を利用してかわします。
大館能代空港の近くでR285に乗り換え、大館方面へと向かいました。このあたりはアップダウンがあるものの、道は比較的ストレートが多く、気持ちよく走れました。ただし交通量は増えてきたので、スピードを支配することはできませんでしたが…。R103と合流する直前にある「道の駅 ひない」で2回目の休憩を取りました。
R285に入ると雰囲気ががらっと変わります。のびのび走れます。
大館付近では広々とした田園地帯の真ん中を貫いていきました。
道の駅 ひないで二度目の休憩。ここから再び山へ向かいます。
道の駅を出て米代川を渡るとR103に合流、ここから鹿角に向かって東進します。さすがに幹線国道だけあって道幅も広く走りやすい。先月花輪線で通った十和田南駅を過ぎると東北道と交差します。毛馬内でこの日最初の給油を行いました。
R103は市街地を抜けると十和田湖に向けて一気に高度を上げていきます。ただ、この道は2007年に来た時にも走っているので、このまま十和田湖に抜けても面白くありません。そこで今回は途中でR104に入り、八戸方面に向かって走ってみることにしました。
東北道と交差すると、山に分け入って行きます。この辺りは走りやすい。
R104は「いらはぎライン」と呼ばれていて、深い林の中を下っていく道でした。途中ではスノーシェッドをまたぎつつの九十九折れもあって、なかなか走り的には面白い道です。ただし急勾配でかつ小さなコーナーが多いので、平均速度はなかなか上がりませんでした。思っていたよりも早く高度が下がってしまい、あとはだらだらと谷間を抜けていくという展開。気温も上がってきて、このあたりの走行は正直辛かった。
R104に入ると一転して道はワインディング路に。色々あって面白い。
中盤はタイトコーナー続き、まさにバイク向けで路面も悪くない。
意外に早く高度が落ちると、あとは集落を結ぶ道。面白くはないな...。
R4と合流して少し走ったところに「道の駅 さんのへ」があり、ここでちょうど正午になったことから昼食休憩にすることにしました。昼食は体力の消耗を感じたので、ガツンとチキンカレーにしました。甘味と辛味が同居する不思議な味でした。
R4沿いの道の駅 さんのへで昼食。ガツンと腹持ちのいいはずのチキンカレー!
ここからr45で十和田湖方面に向かうR454にショートカットする予定でしたが、行ってみると道がかなり狭く走行に不安を感じたため、遠回りになりますがR4に戻って北上を続行。R4はさすがに一桁国道だけあって交通量が多く、なかなか自分のペースで走ることはできませんでした。それでも五戸からは目指すR454に入ることができ、ようやく進路を西へと転じます。R454はまずまず整備されていて、ハイペースで走ることができました。途中、ちょっと走りにフリクションを感じたため、「道の駅 しんごう」でタイヤチェック。幸い何も異常はなかったので、すぐに出発しました。
R4はさすがに交通量が多い。ここでは東北本線と並行していました。
大型車もスピード高いので登坂車線でもなかなか抜けず。ようやく分岐に到達。
R454は番号から察するに酷道も覚悟していましたが、全く問題ありません。
路面状況も比較的いいのでテンポよくコーナーをクリアしていきます。
下りはかなりの急勾配。一気に湖へと降りて行く道です。
十和田湖を反時計回りに走りましたが、木立の間から見える湖は太陽の光が反射して美しかった。さて、本当はここから展望台のある御鼻部山に向けて登って行くつもりでしたが、十和田湖畔のR102が何と災害通行止め。止むを得ず先に奥入瀬渓流を抜けて行くことに。奥入瀬渓流は過去に何度も来ていますが、道のすぐそばを渓流が流れているという珍しい道です。急ぐことはないのでゆっくりマイナスイオンを吸い込みながら走行しました。
R103に出て十和田湖畔を回ります。木立の間から見える湖が美しかった。
奥入瀬は道のすぐ側を渓流が流れています。涼しい!
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道の反対側には滝もあります。これは「雲井の滝」。
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見どころを過ぎてもまだまだ渓流と並走します。
奥入瀬渓流を抜けると、R102のバイパスとの分岐に到達。幸い御鼻部山への道は通じているとのことで、このバイパスを通って十和田湖に向けて戻ることにしました。この惣辺バイパスは爽快な山岳ハイウェイ。登坂車線付きの連続高速コーナーで一気に高度を上げて行きます。
登坂車線付きのバイパス、一気に外輪山を駆け登ります。
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再び外輪山に登ってきましたが、ここから尾根沿いに西へと向かいました。このあたりのR102は路面状態はいいものの道幅が狭い上、林が深く見通しが悪いので慎重な走行が必要でした。じわじわと登り続けて標高1,000mに到達すると御鼻部山展望台、ここからは十和田湖を一望することができます。若干霞み気味でしたが、美しい湖面を眺めることができました。
外輪山を尾根伝いに走ります。見通しはあまりよくありません。
遠くは霞んでいましたが、それでも静かな湖面は幻想的です。
再び来た道を戻り、今度は八甲田山を目指します。惣辺バイパスの南向きは八甲田の山々を一瞬だけですが眺めることができ、爽快な気分が味わえました。また、下りの勾配がきついことを活かし、ギヤを高めにして重力の助けを借りて燃費走行。再びR102の本道に合流しました。そこから先は遅い前走車に追いついてしまったのでまったりと走行、十和田湖温泉へと出てきました。
惣辺バイパスの南向きは八甲田の山々を一瞬だけ正面に見られます。
渓流と別れると林の中に入り、やがて温泉郷に出てきます。
十和田湖温泉郷からはR103でさらに北上を続けます。ここからは十和田ゴールドラインという名前で、ブナ林の中をタイトコーナーが連続する山岳道路です。ただしこの区間は路面が悪く、車体が頻繁に跳ねるため非常に走りにくいところ。ただしほとんど陽が当たらないため、ひんやりとした空気が涼しくて気持ちよかった。
十和田湖から八甲田に至る道はいかんせん路面が悪い。
深い林の中を抜けて行きます。マイナスイオンいっぱい?
R394が合流してきた先は再び視界が開け、正面には北八甲田の山が見えてきます。ただ、この日は非常に風が強く吹いていて、迂闊なところで止まって風に煽られるのを恐れ、あえて走り続けることにしました。標高1,020mの傘松峠を越えると、道は再び下り始めます。冬の積雪量でよく話題になる酸ヶ湯を過ぎると、R394との分岐に到達。まだ行ったことのない城ヶ倉大橋を目指すため、こちらに入りました。城ヶ倉大橋は分岐からすぐのところにあり、非常に高い橋の姿が一望できました。
林から抜け出ると八甲田のすぐそばに。傘松峠が最も接近するところです。
城ヶ倉大橋、アーチ橋でその高さは日本でもトップクラス。
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城ヶ倉大橋から取って返し、再びR103で北上します。八甲田ロープウェイを過ぎると芝生が敷き詰められた萱野高原が広がりました。ここからは正面に八甲田山の姿をとらえることができます。
萱野高原から見た八甲田山、優しい見かけの山は荒れると怖いといいます。
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まだ少し時間があったため、r40を使って雪中行軍遭難者銅像に行ってみました。2004年以来の訪問です。白樺の並木を抜けると、八甲田山を背景に立つ銅像が現れました。風格のある像で、迫力があります。
雪中行軍遭難の地に到着しました。ここは眺めもいいところです。
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白樺の並木の向こうに八甲田山を背にした銅像があります。
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ここで16:30になりました。そろそろ行動限界点です。r40からR103で、青森市内へと向かいました。青森市内はさすがに混雑していて、水温は急上昇。道路にある気温表示も34℃となっていて、こうなるとさすがに辛い。市内を横断するR7を過ぎてからは順調に中央市街地へと入れました。青森駅の近くでこの日2回目の給油を行い、時間調整のために青森港へ行ってみました。ここは「はるばる来たなぁ」と思える場所です。
陽が傾く中、青森市内に向けてアプローチしていきます。
いつもの場所にやってきました。はるばる来ました。
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八甲田丸前でもお約束の撮影。過去の2台も同じところで撮ってます。
17:30に宿にチェックインしました。今回の宿は4月にも利用した「ホテルサンルート青森」。新町商店街の中にあるのでどこに行くにも便利です。バイクは裏手の屋根のあるガレージに置かせてもらえました。
宿にバイクを置いて、夕食に繰り出しました。まずは観光物産館「アスパム」の方に歩いて行くと、海沿いに巨大なテントのような建物が目に入りました。近づいてみるとそれは「ねぶた」。そういえば来週ねぶた祭ですね。人と比べてもらうとわかりますが、とにかく巨大。これが町を駆け巡るのですから、さぞや盛り上がることでしょう。
巨大なねぶたが製作中でした。人と比べると巨大さが分かります。
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製作中のねぶたを見学した後は、いつもの帆立料理の店「柿源」に向かいました。本当なら「帆立づくし定食」でも食べたいところですが、夕食の食べ過ぎはよくないのでここは我慢して「帆立塩焼定食」にしました。10年前は1,000円だったのに、今年はなんと1,450円。こちらも高騰してますね。味はシンプルですが帆立の甘さが出ていて美味しかった。青森に来たらやっぱりここは外せないな。
いつもの柿源さんで夕食、今回は塩焼です。身は3.5個に復活、ただし値段は高騰?
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その後はコンビニで晩酌のビールを購入してから宿に戻りました。
本日の走行は一般道ばかり398.2km。残念、ほんのちょっとだけ大台に足りませんでした!
最終日はまたも早朝に目が覚めてしまったのでオリンピック観戦しましたが、6:00にはチェックアウトして出発しました。日曜日なのであまりゆっくりしていると首都圏の夕方の渋滞に引っかかってしまいます。この暑さで渋滞だけは何としても避けたいため、早めに出発する必要があるというわけです。市街地を抜けて郊外の東北道・青森ICから高速に入線しました。始点である川口JCTまでは679.5km、単一の高速道としては日本一の長さです。
新町商店街、柳町通りを抜けて郊外へ向かいます。
青森中央道と並走するR7バイパスで青森ICへ。
青森ICから帰途につきます。正面の橋は東北新幹線。
(画像に触れると拡大します)
早朝の東北道はほぼ貸し切り状態。青森からしばらくは速度規制もないので快調に飛ばします。空気はまだひんやりとしていて気持ちいい。少し曇っているおかげで救われています。大鰐弘前ICから岩手県の西根ICまでは山岳区間のために常時80km/h規制がかかっているので、やや速度を落として走行。予定通り出発から約1時間で最初の休憩地である花輪SAに到着しました。
いよいよ長い帰路です。まっすぐ帰っても700km必至。
弘前までは小さなアップダウンのみ、快調に走ります。
4,000m超の坂梨トンネルを抜けると秋田県、正面に山が迫ってきました。
SAは観光バスの乗客で早朝にも関わらず人がいっぱいでした。
花輪ICを出てすぐの鹿角八幡平ICで一旦高速を降りました。これは八幡平に寄って行くためです。このまま高速道で帰ると15:00ごろに到着してしまいます。これではいくらなんでも早すぎるので、八幡平アスピーテラインで松尾八幡平ICに抜ける計画です。鹿角八幡平ICからR282で南下、途中からR341に入りました。高速から降りてすぐは速度感覚が狂っているのでスピードオーバーに要注意、特に開けた場所の多い東北ではなおさらです。R341は山間を縫うように田沢湖に向け南下して行きました。
鹿角八幡平ICで一旦高速を降ります。八幡平へ秋田側からアプローチ。
なんとも爽快な道路。速度感覚が低いままなので速度超過注意。
やがて山が迫ってきて、期待通り山岳区間に突入。
やがてアスピーテラインの入口に到着しました。天気はいいのですが山頂部に雲がかかっているのが気掛かり。ともかくも行ってみましょう。緑のトンネルを抜けて高度をどんどん上げて行きます。途中で噴気を上げている場所を通りかかりました。ここはCB400SF、VTR1000Fでも来た場所。思えば最初に来てからもう10年経つんだな…。
アスピーテラインの入口に来ました。ここから標高1,500mまで登ります。
CB400SF、VTR1000Fでも来た場所です。懐かしい。
さらに高度を上げて行ったのですが、気温はどんどん急降下。八幡平アスピーテラインの最大標高は大深沢展望台の1,560mですが、この日はガスが出ていて全く何も見えませんでした(というより道も見えないほど)。眺望を楽しみにしていたのでとても残念です。この状態で停止すると後ろから追突される危険もあるので、低速ながらも走り続けることにしました。
ワインディングを軽やかに走ります。コーナー半径はやや小さい。
標高が上がってくるとガスが出てきました。道もよく見えない状態。
岩手県側に入るとガスが晴れてきて、岩手山の場所がわかるようになってきました。ただし岩手山も頭が雲に覆われていて山の全容まではわかりません。それでも安比高原や旧松尾鉱山ははっきりと見ることができました。
岩手県側は晴れていました。ところが岩手山頂だけが雲の中にいるみたい。
展望台から岩手山を見る。ちょっぴり残念です。
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それでも気分は爽快。さて、そろそろ山を下りますか。
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アスピーテラインの岩手側もシェルターがあったりして面白い。
アスピーテラインを出てすぐの休憩所で休息した後、最寄りのICへと向かいました。時間はまだ9:00前ですから、ここから高速に乗れば17:00前には自宅に戻れる計算です。松尾八幡平ICから東北道に入線、ここは川口JCTまであと残り542kmの地点です。高速からも岩手山の姿がよく見えました。
休憩所で体制を整えて、再び長い高速走行に備えます。
松尾八幡平ICに向かい、再び東北道に乗ります。ここから一気に戻ります。
東北道からは岩手山の姿が。このあたりは車も少なく快調に走れます。
盛岡IC、花巻JCT、北上JCTを通過し、再び前沢SAに戻ってきました。ここでこの日最初の給油です。今回は戻り700kmを260km、240km、220kmとつないで行く作戦、ここまで引っ張れればあとは郡山の安積PAまで余裕を持って走れます。ただし気温は急上昇、日差しがかなりきつくなってきました。全身黒ずくめだとさすがにきつい。
盛岡付近からはひたすら平坦な道、音楽がないと退屈します。
花巻&北上JCTからの合流で、クルマの密度が上がりました。
ここまで往路で使いましたから、ひと回りして戻ってきたことになります。
前沢SAからは流れに乗っての走行です。このあたりから大型トラックやバスが連なってくることが多くなります。幸い見通しはよいので先の状況を見て早めの車線変更をすることで、スピードを殺さないように走行。急加速・急減速でリズムを崩すとエンジンからの熱が増大するので避けたい。
前沢から約1時間後に東北道中間点を通過、仙台近郊の菅生PAに到着し休憩しました。このツーリングでは意識して水分補給をしていたのですが、毎回350mlのお茶ペットボトル一本をあっという間にあけられます。あまり自覚はないのですが、かなり水分&塩分は失われてしまうようです。
前沢SAを出てしばらく走ると宮城県へ入ります。
水田地帯をひたすら抜ける。南下する車も増えてきました。
東北道中間点を通過し、仙台近郊の線形の悪い部分に到達。
菅生PAで休憩です。残りの距離は約半分、やっぱり遠いなぁ...。
菅生PAから安積PAまでもちょうど1時間、国見の峠部分を越えると福島市に入ります。福島は盆地なのでとにかく暑い。エンジンからの熱に加え、直上からの太陽による熱で腕の上面もジャケット越しに熱を感じるほどでした。メッシュなので風通しがよいのが救いです。数年前に使っていたタイプだと耐えられなかったかも。ほぼ予定の時間通りで郡山の安積PAに到着しました。
菅生を出て南下開始。右手には蔵王が見えてきました。
国見の坂を下りて福島盆地へ。ここは暑かった!
二本松の小さな峠を越えて郡山へ。磐越道と交差しました。
安積PAで休憩です。本当は昼食にしたかったんだけど...。
安積PAでは食事の予定でしたが、13:00を回っているにも関わらず食堂には順番待ちの列ができていました。お腹は減っていましたが、ここで時間を使うことは得策ではないと判断し、休憩だけで出発することにしました。ここで自宅までの最後の給油です。
安積PAから次の大谷PAまでも約100kmですが、ここからは交通量が飛躍的に増えるため、だいたい1時間よりも少し長くかかります。今回も西那須野塩原ICから宇都宮ICまでは車が数珠繋ぎになってしまい、しかもスピードが安定しない状態、前走車との車間距離に気を使うと疲労も倍増します。それでも80km/hを下回ることがなかったのは幸いでした。大谷PAで最後の休憩です。
安積を出てすぐにバラバラと天気雨。幸いすぐにドライに復帰。
栃木県まで戻ってきましたが、西那須野塩原付近より込み合ってきました。
だいぶ連なりましたが、80km/hを下回ることはありませんでした。
大谷PAで最後の休憩です。ここまで来ればのんびりでも大丈夫かな。
大谷PAから自宅まではあと100kmちょっと、順調に行けば約1時間です。こちらも車は多いものの、そこそこ流れていたので思っていたよりも早く埼玉県まで戻ってこられました。
はじめのうちは真ん中の車線でまったり走行してました。
でも、やっぱり速い方に出ちゃった。利根川を渡ると埼玉県です。
市街地を抜け、間もなく浦和料金所に到達です。
浦和本線料金所を通過、やっぱりこの辺は暑いわ...。
川口JCTからは東京外環道で和光北ICへ。その先では事故渋滞があったようですが、幸い影響を受けることなく高速を降りられました。自宅の近くで最後の給油を行い、到着後に家の前でドロドロになった車体を洗ってから駐車場までフェリーしてツーリングは終了。
最終日の走行は723.9km(うち一般道86.7km)でした。
川口JCTから東京外環道へ出ました。高架道路は余計に暑い。
あの荒川にかかる橋を渡ると高速出口です。無事に戻ってきました。
ドロドロに汚れた車体を洗って17:00にツーリング終了。
まとめです。2泊3日のツーリングは総走行距離が1,862.2km(うち一般道758.2km)。消費したガソリンは給油8回で87.1L、平均燃費は21.4km/Lでした。
さて、最初に巡ってから10周年のみちのくツーリングですが、振り返ると今回のツーリングはこれまで走っていなかった道をめぐる旅でした。結局のところこれまで通ってきた道をつなぎ合わせるルートになったことから、「これはあの景色だ」「この道はここに出てくるんだ」と気づくことがしばしばありました。そういう意味ではもう見どころはだいたい巡ったと言えそうです。
今回のルート、あまりこういう行き方はしませんよね...。
2012.06.29
岩手・秋田の名山を(遠巻きに)巡る
消化ノルマを達成するため、有休を取得しました。天気もそこそこ良さそうなので遠出を計画。ただし土曜日に用事があったので残念ながら日帰りです。今回のテーマは磐越線・陸羽線・北上線に続き、東北の中央部から日本海側に抜ける路線の花輪線を選びました。また、近くにある第3セクター、秋田内陸縦貫鉄道にも行ってみることに。移動距離が長い上に乗り継ぎが決してスムーズではないので、6時前の電車で出掛ける羽目に。さて、どんな景色が見られるのでしょうか。
この日の出発は武蔵野線の北朝霞駅から。武蔵浦和で埼京線に乗り換えて大宮駅に向かいました。
北朝霞から武蔵野線、武蔵浦和から埼京線で大宮駅へ。
さすがに平日の早朝ということもあり、新幹線ホームは比較的人は少なめ。ただしまだ売店が半分ぐらい閉まっていたので、朝食の選択の余地があまりなかったのが計算外でした。もうちょっとしっかり食べておきたかったな...。
待つこと数分で列車がやってきました。今日の列車はE2系です。
6:54発の「はやて」号で、まずは盛岡へ。途中停車は仙台のみです。
ひょっとしてE5系では?と期待していたのですが、やってきたのはE2系でした。
東北新幹線 「はやて11号 新青森行き」 大宮 6:54 → 盛岡 8:58
この区間はもう何度も乗車しており特に見るべきものもないため、じっくりと読書の時間に充てました。最近はあまりゆっくり本を読んだ気がしないので、意識してじっくりページをめくりました。読書にはやっぱりいい椅子が欲しいなぁ、とつくづく思いました。
さすが新幹線、するすると加速して行きます。市街地ではスピード感倍増。
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盛岡までは約2時間で到着です。盛岡駅にはバイクで来たこともありますが、列車で降りるのは初めて。接続時間は約30分あるのでお茶を飲むこともできますが、せっかくなので駅の周りを散歩してみることにしました。
約2時間で盛岡駅に到着、ここで降りるのは初めてです。
JR盛岡駅、さすが新幹線駅だけあって長い!
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行ってみたのは駅からすぐ近くにある開運橋。以前バイクで来た時や、新幹線からその姿を見かけたりしていたのですが、渡ったことはなかったので気になっていたのです。今架かっている橋は1953年完成だそうで、風格のある建築物でした。そこから見る北上川はとても水量が豊か。街にきれいな川があるというのはやっぱりいいですね。
風格のある橋です。橋から見る北上川も水量豊か。
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開運橋までは徒歩約5分のため、あまりゆっくりもしていられません。すぐに盛岡駅に戻り、花輪線を走る列車が発着するホームへと向かいました。花輪線はJR東日本の路線ですが、途中までは第3セクターのIGRいわて銀河鉄道を走るのです。これは東北新幹線の八戸延伸の際、平行在来線であるこの区間の東北本線がJRから分離されたことによるものです。ただしIGRいわて銀河鉄道のホームはJRの改札口からかなり離れているので、乗り継ぎ時間が少ないとちょっと大変かもしれません。
ホームで待つこと約10分、キハ110の2両編成がやってきました。平日の中途半端な時間なのでお客はそれほど多くなく、難なく好みのボックスシートの座席を確保できました。お勧めは進行方向左側です。
IGRいわて銀河鉄道の改札口、切符は通しで買えるので係員に見せるだけでOK。
盛岡駅の駅標と列車案内、花輪線の列車は0番ホームから出ます。
やってきたのは東北で一般的なキハ110系気動車。
IGRいわて銀河鉄道線 ・花輪線「普通 大館行き」 盛岡 9:46 → 大館 12:33
やっぱり気動車に乗ると旅気分が盛り上がります。これで窓が開けられると最高なんですが、残念ながらキハ110はエアコン完備で窓が固定なので、「風を感じる」ことができないのがちょっと残念なところ。
盛岡駅を出発すると、すぐに左手に岩手山が見えてきます。花輪線はこの山を反時計回りにまわって行くので、かなり長い時間この山の眺望を楽しめます。
田園風景の向こうに岩手山を長い時間見られるのが嬉しい。
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好摩駅で旧東北本線とは別れ、単線の花輪線に入ります。駅標はそれがはっきり分かるようになっていました。このころになると乗客はかなり減って、車内は閑散としてきました。これで落ち着いて景色が眺められます。
好摩駅から花輪線です。ここまで来ると車内は閑散としてきました。
花輪線に入っても遠くには岩手山が見え続けていましたが、その手前には水を湛えた水田が一面に広がり、のどかな風景が展開してきました。平地なので列車もそれほどパワーをかけず、軽やかな走り。カタンコトンとレールの継ぎ目を通過する音がなんとも心地よい。
のどかな水田地帯が広がります。いい雰囲気だ。
花輪線は別名「十和田八幡平四季彩ライン」と呼ばれています。その名の通り八幡平を左手に見ながら列車は北へと進んで行きました。松尾八幡平駅を過ぎると安比高原駅に向け徐々に坂を登って行きます。この頃には頭上には青空が広がってきて、山の緑と色の好対照を成してきました。
青空が広がってきました。側にある緑色がとても鮮やか。
安比高原駅を過ぎるといよいよ山岳区間に差しかかります。しかし、この部分はほとんど東北自動車道と平行しているため、あまり「ダイナミックな自然の景色を楽しむ」という感じではありません。
花輪線、横間駅〜田山駅間の車窓。ディーゼルエンジン音が旅気分を盛り上げます。
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田山駅を過ぎると大きな川沿いを列車は走るようになります。これが米代川で、この後鷹ノ巣に至るまで並走していくことになります。列車は何度も川を渡るので、座席を移動しなくてもきれいな流れを見ることができました。水際はとても涼しそうです。ここは東北自動車道で何度も走っていますが、橋梁の下がこんなになってるとは全く気づきませんでした。新しい発見です。
米代川に出てきました。水もきれいそうです。
何度も米代川を渡ってくれるので、シャッターチャンスには事欠きません。
東北自動車道を走っていた時にはまったく気づきませんでした。
川の下流に向け進んでいると、やがて谷間が広くなってきて平地に出てきました。まもなく十和田南駅です。
谷間を抜けると盆地が広がりました。再び田園風景の中へ。
十和田南駅ではスイッチバックを行うため、列車の進行方向が変わります。特に地形上の障害があるとも思えないのに、なぜスイッチバック構造になっているのかちょっと不思議な駅です。
幸い、ボックスシートには誰もいなかったので反対側の席に移りました。やっぱり進行方向に向けて座った方が疲れないですからね。
十和田南駅に到着、ここで進行方向が変わります。
十和田南駅から大館に向けては開けたところを走って行きますが、米代川は多くの支流を集めて川幅も広がってきました。まさに「中流域」という雰囲気ですね。ここでも川を何度も渡るので、橋の上からきれいな水の流れを楽しめるのが嬉しい。この路線、かなりいい景色が見られますよ。
川幅も広がってきました。もう中流域ですね。
流れの速いところもあり、景色の変化も楽しめます。
水遊びができそう。川の周りに緑が多いのもいいですね。
川と別れて進路が北を向くと線路と交差、これが福島〜青森間を結ぶ奥羽本線です。高架で幹線をまたいだ花輪線は進路を東に向け、終点の大館駅構内へと入って行きました。
田園風景の中、市街地も見えてきました。奥羽本線と交差するとまもなく大館駅です。
大館駅での接続時間は約1時間半あります。このため途中下車して昼食を摂る計画を立てていました。ここの駅前には老舗の駅弁屋さんがあり、秋田県内の主要駅に弁当を供給しているそうです。せっかくなので場で味わいたいと思ってルートに組み込んでいました。改札で途中下車を申告して駅外へ。検札してくれた駅員さんはかなり美人。うーん、秋田県ってなんてすばらしいところなんだ(笑)。
花輪線の終点、大館駅に到着しました。ここは「ハチ」の故郷だそうです。
駅前は特に何もありませんが、バスが頻繁に出入りしていました。
駅前に出るといきなり「鶏めし」の文字が。ここが駅弁で有名な「花膳」です。窓口で駅弁を買うこともできるのですが、待ち時間が1時間半もあるので併設のレストランに入りました。ここでは駅弁を「御膳」として出してくれるそうです。どうやら一番人気は「特上鶏めし御膳」だそうですが、メニューに揚げ物が入っていたのでパス。普通の「鶏めし御膳」を注文しました。
秋田でも食べましたが、比内地鶏は噛み応えのある味わい深さが特徴。ここでもそれは健在でした。ご飯にしみ込んだタレも程よい濃さで、非常に食べやすかった。なるほど、評判が高いことだけはあります。
「鶏めし」で有名な「花膳」、鶏めし御膳は肉物なのに食べやすかった。
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さて、大館は「忠犬ハチ公」の故郷だそうです。駅前にはハチの銅像が建っていました。うん、なかなか凛々しい姿ですね。まさかハリウッド映画にまでなるとは誰も思わなかったでしょう。そういえば、最近秋田犬って見かけることが少なくなったような気がするのがちょっと気掛かりです。
駅前に建つハチの銅像、そういえば最近秋田犬の姿ってあまり見ない気がします。
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奥羽本線「普通 秋田行き」 大館 13:59 → 鷹ノ巣 14:19
大館からは奥羽本線の電車で鷹ノ巣に向かいました。車両は前回秋田に向かう際にも乗った701系電車。やはり気動車に乗ってしまうと電車の走りは味気ないです。また、ロングシート車両だったので旅気分もすっかり萎んでしまいました。次の秋田内陸線に期待しましょう。鷹ノ巣までは20分の道のりです。
鷹ノ巣駅に到着、ここは小説「邂逅の森」の舞台です。
鷹ノ巣は熊谷 達也の小説「邂逅の森」に登場する地です。小説の記載から山奥の地かと思っていたのですが、意外にも開けた土地でした。ただ、駅前には寂れた商店街があるだけで、特に見て回るものもありませんでした。
さて、これから乗る秋田内陸循環鉄道の鷹巣駅はJRの駅舎の隣にひっそりと建っていました。駅舎は木造でなんとなく懐かしい感じ。ただ、切符の自動販売機は「調整中」だったり、なんとものんびりしています。
鷹巣駅はのどかな雰囲気。乗車券も今は珍しい硬券、味があります。
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発車10分前から改札開始。乗るのは角館行きの普通列車で、同社の保有する「AN8800形気動車」でした。登場したのは1988年だそう。前面形状はそれほど古くささはありませんが、窓などに旧国鉄車両の雰囲気が少しだけ残っています。この車両の塗装色はオレンジ色でしたが、他の車両はまた違う色に塗られているそうです。内装にもなんだか懐かしさを感じました。
AN8803、これは走りが楽しそう。終点の角館までは約2時間半です。
なんだか懐かしさを感じる車内。セミクロスシート車両ですが、ボックス席が多いのが嬉しい。
秋田内陸線「普通 角館行き」 鷹巣 15:13 → 角館 17:40
やっぱり古いディーゼルエンジン音は聴いていて心地よいですね(マニアっぽい発言ですが、まぁ仕事柄無理もないので、さらりと聞き流してください)。鷹巣駅からは田園地帯の中をのんびりと走って行きます。列車は米代川を長い鉄橋で渡り、角館に向けて南下を開始しました。進行方向右側の座席に座ったので西日が当たって暑かった...。
田園地帯を抜け、米代川を渡って山間部を目指します。
途中、何度か普通列車と交換がありました。先に書いた通り同社の車両は1両ごとに塗装が異なるので、どんな車両に出会えるかも楽しみの一つ。これはオリジナル塗装、いい意味で「田舎風」ですね。
この後も2回ほど交換があり、ライトグリーンやスカイブルーの車両と出会いました。
オリジナル塗装の車両と交換。
車内は運転士とアテンダントの2人乗務。アテンダントは女性で、車内販売や観光案内に大活躍でした。そういえばこの路線の愛称は「あきた♥美人ライン」だそう。ずばりですね〜(笑)。これだけでも「来てよかった」という気になれます(え?)。
この路線、面白い仕掛けもあります。下のムービーで1:30付近に見えるものに注目。ただ、正直なところ「WEL米(come?)」ってのはないだろう...?
秋田内陸線、米内沢〜桂瀬間の車窓。1:30付近に出現する田んぼアートに注目!
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相変わらず田園地帯が続きますが、徐々に高度が上がってきているようです。前に比べると山までの距離も少し短くなっているよう。いよいよ山岳区間に差しかかってきましたかね。
少しずつ高度も上がってきています。いよいよ山岳区間に近づいたようです。
先ほども紹介した「田んぼアート」ですが、今年は全部で5箇所で見られるそうです。そのうち大きなものの近くでは列車が徐行してくれるというサービス。下の上側は名峰「森吉山」をイメージしたもの。写真にははっきり写っていませんが、向こうには森吉山が聳えています。下側はこの路線の愛称ですね。線路から近すぎるせいでちょっと見にくいのが残念。「♥」マークも欲しかったな(笑)。
「もりよし山」の文字とイラスト。きれいにできてます。
こちらはこの路線愛称。形状出しに苦労しているのがわかります。
やがて列車はほぼ中間点の阿仁合駅に到着しました。ここには秋田内陸縦貫鉄道の本社と車庫があり、数量の車両が待機しているのが見られました。なるほど、こういう塗り分けだとどの車両なのかが一発でわかりますね。
ここでも交換のため数分停車でしたが、運転士も交代だそうです。この日のアテンダントさんはこの駅までの乗車でした。いささか残念な気持ち。
隣接する車庫で色違いの車両が見られました。
阿仁合駅を過ぎると地形が険しくなってきます。列車は阿仁川沿いに南下して行きますが、次第に高いところを走るようになり、眼下には渓谷のような地形が広がりました。ここでも橋梁の上では徐行のサービス、じっくり写真を撮ることができました。これは夏よりも冬の方がいい景色が見られるかもしれません。
橋梁の上から阿仁川を見下ろします。平行するのは国道105号線。
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こちらは渓谷の趣です。徐行してくれるので写真が撮りやすいのが嬉しい。
このあたりは実は1989年に開業した意外に歴史の浅い区間です。このため連続長大トンネルで豪快に山の中を抜けて走り抜けていきます。長いトンネルを抜けるとそこが分水嶺で、今度はやがて桧木内川となる川と交差しながら高度を下げて行きました。
川と何度も交差するため、どちら側に座っても流れを楽しめます。
川幅も少しずつ広がってきました。水が冷たそう。
所々では激しい流れも見られました。
さらに進むと平地に降りてきました。まもなく終点の角館です。陽もだいぶん傾いてきましたね。ここまで約2時間半の乗車でしたが、景色に見とれてあっという間に感じました。
まもなく終点、角館に到着です。景色に見とれてあっという間でした。
定刻の17:40に終点の角館に到着しました。ここはJR田沢湖線との接続駅。2010年に武家屋敷を訪ねた際に来ているので二度目の訪問です。秋田内陸線の駅舎はJR駅舎の隣にありますが、JRの和風テイストに対してこちらはモダンなデザイン。並んでみるとなかなか面白い。
角館駅に到着しました。駅舎はモダンな印象です。
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さて、次の列車との接続時間は12分のため、あまりゆっくりもしていられません。すぐに改札に入って列車を待ちます。本当はここで食料調達予定でしたが、駅内のコンビニでも目ぼしいものは見当たらずに購入断念。まぁいいか。
JR角館駅は外装補修中? 今日は時間がないのでほとんど素通りでした。
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東京行きの秋田新幹線「こまち」号、今年で開通15周年だそうです。
田沢湖線・東北新幹線 「こまち38号 東京行き」 角館 17:52 → 大宮 20:42
長い時間ディーゼルカーに乗った後だと、電車の滑らかな発進に驚いてしまいます。
ここまで来るともうすることもありません。音楽を聴きながらぼんやりと車窓を眺めるだけ。盛岡を過ぎて仙台に向かっているころにちょうど日没を迎えました。今日は列車に乗っている時はあっという間に感じたけれど、まとめてみると長い1日だったな(もっとも、本当に一年で最も長い時期でもあります)...。
東北新幹線の車中より。長い一日が暮れようとしています。
日が暮れてしまうと景色はもう楽しめないので、特にすることもなくなります。そこで手持ちぶさたにXperia acro HDでナビゲーション表示をさせてみたところ、移動速度が「285km/h」と表示されました。多少は測定&計算誤差があるのでしょうが、フルスピードで走行していることが判明。ちなみに東北新幹線では今年末から320km/h運転を開始するそうです。
かけみず、高速移動なう。
角館から3時間弱で大宮駅に到着しました。もう朝から10時間以上列車に乗っているので、正直なところ結構ヘトヘト。でもまだ電車乗り継いで帰らなければなりません。あともうちょっと。
大宮に戻ってきました。さて、在来線に乗り換えますか。
行きと同じく埼京線・武蔵野線を使って北朝霞駅に到着したのは21:30前。通勤帰り客で電車は混みあっていて疲れはさらに加速しましたが、出発から14時間半で無事にスタート地点に戻ってきました。
埼京線・武蔵野線を乗り継いで戻ってきました。
今回の行程図です。岩手県・秋田県の名峰である岩手山・八幡平・森吉山を、遠巻きながらもまわってきたことになります。ディーゼルカーの走りも楽しめたし、昼食の鶏めしも美味しかった。優雅な川の流れと美しいグリーンがとても印象的でした。特に秋田内陸線は冬の時期にもう一度行ってみたくなりました。
実は今回、時間が長くなったので帰路の大宮でハンディGPSが電池切れダウンしていました。
2012.06.24
東京ゲートブリッジ、再び
せっかく雨の降らない6月の週末。本当はバイクで出掛けたいところですが、色々とやりたいこともあったり、何より行き先が思いつかないために計画も白紙。ただ、あまりバイクを放置しておくのも好ましくないので、早朝軽く走ってきました。いわゆる「朝練」、目的地は前回景色が全く見られなかった東京ゲートブリッジです。
5:00に自宅を出発しました。さすがにこの時間ならガラガラだろう...。
夏至の翌日、一日を有効に使える時期です。
市道を抜けて首都高に乗るべく新大宮バイパスへ。この時間でも配送のトラックがたくさん走っています。日曜の早朝なのにご苦労さまです。天気は見ての通り曇りですが、日差しが出ると暑くなるのでこれぐらいがちょうどいいかもしれません。
浦和南ICから首都高に乗りました。以前は戸田南ICまで一般道を使っていましたが、距離別料金に移行してからは1区間分の料金が取られなくなったので、一つ前のICから乗るようになっています。
荒川を渡ってさいたま市へ。国道17号新大宮バイパスで南下します。
新大宮バイパスの直上には首都高埼玉線。浦和南ICから高速に上がりました。
首都高も見ての通りガラガラです。しかし皆さんガンガン飛ばしていました。こちらはそんなに急いで行くこともないのでマイペースでまったり走行。早朝の空気がひんやりしていて気持ちいい。
埼玉県内の高架区間はストレートが続きます。走って爽快。
さすがに東京都に入ると車も増えてきますが、それほど込み合った感じはありませんでした。
さて、今回はC2中央環状線を使って3号渋谷線に出て、C1都心環状線経由でレインボーブリッジを渡り有明に出る予定だったのですが、何とレインボーブリッジの下り線が工事通行止め。仕方がないので予定を変更し5号池袋線で都心環状線に出て、9号深川線で向かうことにしました。
熊野町JCTで中央環状線と別れ、都心方面に向かいました。
池袋のビル群を抜け、竹橋JCTで中央環状線と合流します。
レインボーブリッジの迂回路として9号深川線が指示されていたこともあり、珍しくこちらも車は多かった。それでも車がつながるほどではありませんでした。思っていたよりも早くB湾岸線に到達。有明ICで首都高を離れました。
深川線は路面も良く走りやすいのですが、カーブが多いので走行要注意。
有明ICからは東京港臨海道路に向けて一般道を南下。海底トンネルをくぐるとだだっ広い埋め立て地が広がり、正直なところ場末感が広がります。このあたりが賑やかになることはあるのだろうか?
台場の広々とした道を抜け、海底トンネルを抜けると臨港道路に出ます。
東京港臨港道路に出てきましたが、狙い通りガラガラ。このため東京ゲートブリッジでは後方を気にすることなくのんびりと走ることができました。今回は東に向けて走ってみましたが、歩道のフェンスが高くてあまり都心方面の眺めはよくありませんね。景色を楽しむなら歩道から見るのが一番良さそうです。
東京ゲートブリッジの東行き、下り坂からの眺めが良かったです。
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橋を渡りきったところでUターンし、今度は西行きに渡ってみました。こちらは正面に羽田空港が見えますが、ちょっと霞み気味。空気の澄んだ日なら富士山が正面に見えるでしょうから、景色は冬の方が期待できますね。
正面は羽田空港のはずですが...この解像度ではわかりませんね。
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再び有明方面に向かい、台場ICから11号台場線に乗りました。幸い上り線は閉鎖されていなかったので、レインボーブリッジで芝浦方面に向かいました。レインボーブリッジの上からは東京タワーを中心にした品川エリアの景色が楽しめました。
レインボーブリッジを渡って芝浦へ。この日は視程もまずまず。
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浜崎橋JCTからはC1都心環状線外回りを使い、渋谷方面へ。前回と同じく山手トンネルを使って池袋線に乗ろうという作戦です。この区間は大型バスが多く、ちょっと走りにくかった。
都心環状線外回りを使って、3号渋谷線へと向かいました。
谷町JCTから3号渋谷線で西へ。渋谷付近はアップダウンも大きい上にビルの谷間を抜けて行くので、流しているだけでもスピード感は抜群です。大橋JCTの2回転ループを使って一気に地下へ潜り、山手トンネルで10kmほど北へとワープします。
中央環状線の山手トンネル。かなり暑かった。
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山手トンネルでは内部の気温が非常に高く、それなりの速度で走っているのに水温は通常に対して15℃以上も上昇。CBR1000RRのフレーム周りも非常に熱くなっていました。やっぱりこの道を夏にバイクで使うのはちょっと勇気がいります。それでもペースを落とすことなく熊野町JCTに戻ってきました。
今回は5号池袋線も空いていて、一気に浦和南ICまで走破して一般道へ。
中央環状線と別れてからは快調そのもの。一気に浦和南ICまで戻りました。
結局、2時間ほどで一回りしてきました。本日の走行は110.5km、肩慣らしにはちょうどいいぐらいの距離でしょうかね。下の画像はGPSログですが、トンネル区間では当然ながら衛星からの電波が拾えずワープしちゃってます。
トンネル区間ではワープしちゃってますが、距離の誤差は意外に小さかった。
2012.06.02
身延線から富士川を眺めた...だけ?
先週はハードなツーリングの後だったのでお出かけを見送りましたが、そろそろ気分転換に出かけたい。とはいえあまりこの週末は天気が良くなさそうです。そこで手軽に出掛けられる場所を物色したところ、まだ乗りに行っていないローカル線が意外と近くにあることに気づきました。それは「身延線」。富士と甲府を富士川に沿って結ぶJR東海の路線です。ここは国道52号とほぼ並走していて、以前バイクで走った経験からそれなりに眺めが楽しめそう。行きは中央線、帰りは東海道線でぐるっと回ることにしました。
この日の出発は池袋から。まずは埼京線で中央線特急が発車する新宿へと向かいました。
この日のスタートは池袋から、新宿までは埼京線で1駅です。
埼京線 「普通 新宿行き」 池袋 10:05 → 新宿 10:11
普通電車で1駅走ればすぐに新宿に到着します。中央線特急の発着するホームに行くとE257系電車がすでに入線して出発を待っていました。これから乗るのは東京または新宿と甲府を結ぶ特急「かいじ」。中央線特急といえば松本や南小谷まで行く「あずさ」が有名ですが、こちらも1日12往復と本数が多いので使いやすい列車です。
新宿からは特急列車で甲府方面へ向かいます。
E257系電車が既に入線していました。特急「あずさ」でも使われています。
車内はとても明るい。外装も内装もカラフルです。
中央線「かいじ103号 甲府行き」新宿 10:30 → 山梨市 11:57
中央線はまっすぐに西へと向かうので、列車はこの区間ではほとんど揺れません。また、市街地の中をひたすら走って行くだけなので、景色の変化も乏しいのが難点です。ただし八王子を過ぎると山岳区間に入り、深い緑の中を列車は進んで行きました。高尾山付近では間もなく開通する圏央道と交差。これが東名まで延伸されると西へ出掛けやすくなるので、早く全通して欲しい。
新宿の高層ビル群を後にして、八王子を過ぎると山岳区間へ。
中央線は神奈川県をちょっとだけ走るのですが、その前後の区間はトンネルが多いだけでなく、谷間を縫うように走るので展望はいまひとつ。ただ、時々橋梁を渡る時には高いところから並走する桂川の流れを眺めることができるののがハイライト。
富士吉田へ向かう富士急行線が発着する大月を過ぎ、坂道を下って行くと徐々に谷間が広がってきます。なだらかな扇状地の地形に出てくると、前方には甲府盆地が広がりました。ちょっと霞んでいるのが残念です。
桂川を渡ります。東京から1時間とはとても思えない景色。
谷間を抜けて行くと、眼前に甲府盆地が広がりました。
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勝沼の丘陵を過ぎ塩山を過ぎると目的地の山梨市、今日はここで下車します。以前ツーリングで数回訪れて甲州名物ほうとうを食べているのですが、そこで気になる店があったのです。バイクが停めにくい場所だったので入れなかったので、今回訪ねてみようと思いました。
山梨市駅の駅舎は整備されてきれいです。ここはフルーツの街。
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その店は山梨市駅のすぐ外にある「のんきばぁーば」。以前テレビの情報番組でも紹介されているのを見たことがあります。実際に麺打ちの体験もできるようなのですが、私は「食べる専門」なので(?)もちろんパス。おすすめだという「ばぁーばほうとう」を注文しました。1,180円なり。
具材は多く、豚肉・油揚げ・里芋・人参・白菜・椎茸・長葱の全部入り。麺は一見少なく見えたのですが、コシがあって食べ応えがありました。個人的には白味噌スープがやや甘く感じられましたが、そこは一味唐辛子でカバー。噂通りなかなか美味しかった。ご馳走さまでした。
気になるお店だった「のんきばぁーば」。ばぁーばほうとうは具沢山でアツアツでした。
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中央線 「普通 小淵沢行き」 山梨市 12:42 → 甲府 12:56
ほうとうを食べ終えて外に出てみると、予定よりも1本早い下り電車に乗れることがわかりました。山梨市駅前には特に時間を潰せそうな場所は見当たらなかったので、すぐに甲府に向かうように予定変更。ホームに行ってしばらく待つと長野色の115系電車が入線してきたため乗車しました。列車は葡萄畑の中を抜けて甲府へGO。
長野色の115系電車。甲府までは4駅なのですぐに到着します。
ちょうど昼時なので車内は空いていました。葡萄畑の中を列車は進みます。
甲府駅到着は13:00前。次の身延線特急列車の発車までは1時間半ほどあるので、ここで時間を潰さなければなりません。まずは甲府駅を出て南口の広場へ。ここには大きな銅像が建っていました。モデルはもちろんこの方です。甲府といえばやはりこれ以外の人は考えられませんね。
甲府駅に到着しました。駅前には百貨店もあってまずまず賑やか。
甲府といえばやっぱりこの方でしょう。名将、武田信玄。
駅前をぶらぶらとしてみましたが、特に見るべきものもなかったので駅前にある山交百貨店の地下にある喫茶店に入りました。「ヤマナシ良品 クロスオーバーカフェ」ではご当地ジュースとして「ヤマナシジュース 桃」と「ヤマナシジュース ぶどう」の2種類が楽しめます。私はぶどうをチョイスしましたが、これがなかなかの濃さでした。それなのに後味は悪くなく、のどを通りすぎるとむしろすっきりした味わい。これは当たりです。
「ヤマナシジュース(ぶどう)」、350円なり。意外にもすっきりした味わい。
まだ少し早かったのですが、再び改札を抜けてホームの端っこにある身延線のホームへ。身延線はJR東海の路線であるせいか、ちょっと扱い悪いですね。飲料の自販機も少ないし...。
ホームでだらだらしているうちにこれから乗る特急電車が入ってきました。車両は373系電車、以前に飯田線の「伊那路」でも乗りましたが、東海道本線でも一部で普通列車として利用されたりするなど、JR東海の電化在来線の顔とも言える車両です。
身延線は甲府駅が終着駅。特急ふじかわはここから静岡まで走ります。
JR東海373系電車。左右方向へのラウンドフェイスが特徴的。
窓も大きく視界は広い。シート色はシックで落ち着きがあります。
身延線「ふじかわ10号 静岡行き」甲府 14:41 → 富士 16:28
列車は定刻通りに甲府駅を出発しました。それにしても特急電車の走りって味気ないですね。するする加速して行くだけで、車両ごとの差があまり感じられません。やっぱり旅には特急型気動車の方が個性があっていいなぁ。
さて、甲府駅を出た列車はすぐに進行方向を南に変え、甲府盆地を縦断して静岡方面に向かいます。進行方向右正面には中央アルプスの姿が見えていました。一部低い雲がかかり、今にも雨が降ってきそう。
正面には中央アルプスの姿が。低い雲がかかっているのが残念です。
甲府駅出発から30分ほど経つと、ようやく富士川沿いに出てきて見どころが出てきます。富士川は甲府盆地に流れる支流を集めて駿河湾へと注ぐ川で、身延線はそのいわば中流域と並走します。富士川の特徴は流れに対して異様に幅広であること。耕作地は非常に少なく、並走する国道もところどころ山肌に刻まれているほど。このため車窓にはダイナミックな景色が展開して行きました。ただ、線路沿いに生えた木々にシャッターチャンスが邪魔され、なかなかいいショットが撮れなかったのが残念。
幅が異常に広いのに流れは少ない、中流域なのに大きな岩が多いのも特徴的。
下ってくると大きく蛇行するところも出てきます。ダイナミックな地形です。
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本日のベストショットはこれかな。川遊びがしたくなります。
身延線はやがて富士川と別れ、山を越えて富士宮市街地へと入ります。市街地へと降りる坂からは海に向けて開けた富士市方面が見渡せました。
さて、富士宮といえばご存知B級グルメの聖地(?)。本当は「富士宮やきそば」を食べていきたいところですが、なにぶん時間が中途半端のため今回は見送り。でも、いずれまた来よう(笑)。
富士宮から富士方面を見渡す。もうすぐ東海道線と合流です。
列車は東海道線と合流する富士駅に到着、ここで下車しました。ここから普通電車に乗ってJR東日本との境界駅である熱海駅へと向かいます。接続は12分、ホームを移動して待っているとオールロングシートの211系電車がすぐに入ってきました。この電車は大宮で見慣れているので特に目新しさはありませんでした。車両は立客こそいないものの7割の入りでした。
東海道線の富士駅に到着。ここで普通電車に乗り換え熱海に向かいます。
211系電車、首都圏では高崎線や宇都宮線でおなじみの顔。
東海道線 「普通 熱海行き」 富士 16:40 → 熱海 17:25
富士から熱海までは駅数は少ないのですが、三島で運転停車があったため意外に時間がかかりました。在来線としては長い丹那トンネルを抜けると熱海に到着です。まだ日は暮れていなかったのですが、水平線もどんよりとした雲天のためにはっきりせず、海は穏やかだったものの景色はいまひとつでした。
熱海駅で7分で次の列車に接続、今度入ってきたのはこれもお馴染みのE231系電車でした。
JR東日本管内に戻ってきました。ここから東京駅まで約100km。
東海道線 「快速アクティー 東京行き」 熱海 17:32 → 小田原 17:53
熱海から小田原までは比較的高度の高い海沿いを走って行くのですが、前述のように薄暗い中だったので景色は楽しめず終い。小田原では接続する湘南新宿ラインの電車が同時に入線してきていました。
湘南新宿ラインは北関東の高崎線&宇都宮線と南関東の東海道線・横須賀線を直通運転する電車の系統です。池袋・新宿・渋谷の3副都心を経由することから、東京駅経由で帰るより楽なためここで乗り換えます。
池袋までは1時間半かかるため、ロングシート車両に乗り続けるのは苦痛。このため初めてグリーン車自由席を使ってみることにしました。モバイルSuicaを使って事前にSuicaグリーン券を購入しておき、座席の情報にある読み取り機にタッチして手続き完了。
E231系のグリーン車、長時間乗車はやっぱりリクライニングシートがいいや。
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湘南新宿ライン 「快速 高崎行き」 小田原 18:00 → 池袋 19:30
長時間乗る場合は、やっぱりリクライニングシートでないと疲れが倍増します。そういう意味ではこのグリーン車はありがたいのですが、ちょっと気になるのが基本的に「自由席」であること。つまり券を買っても着席できるとは限らないのです。このシステムは正直ちょっと微妙な気がしますが、今回のように始発駅から利用する場合は使いようがあります。
相模川を渡って茅ヶ崎へ。間もなく日没です。
横浜駅に到着、海側にはランドマークタワーも見えていました。
多摩川を渡って東京都へ。間もなく大崎に到着です。
私の乗る高崎行きの列車は先行する横須賀線列車の遅れの影響を受け、3分ほど遅れて池袋に到着しました。湘南新宿ラインは高崎線、宇都宮線、横須賀線、総武線、東海道線と関連する路線が多いので、どこかで遅れが生じると瞬く間に他の路線にも影響が広がるのがネックです。
乗ってきたE231系を池袋駅で見送り、今回の旅は終了。
最後にこの日のGPSログを紹介します。今回は乗車2時間弱の電車を乗り継いで、富士山をぐるっと一回りしてきましたことになります。ただし、何か観光ができたわけでもなく、全体的に見るとちょっと中途半端な印象。
もうちょっとよく計画を練らないとな...。
今回の旅のGPSログ。富士山をぐるっと一周してきたことになります。
2012.05.18-05.19
飛騨路ツーリング、鮮やかな緑の中を快走
GWの連休を挟んだ仕事の山が通り過ぎたので久しぶりに有休を取りました。金曜日の天気も上々ではないものの、そこそこ良さそうなので一泊の旅程で出かけることに。行き先は飛騨高山から富山方面です。
本来は6:00に自宅を出るつもりでしたが、前夜からの雨が上がらずに出発を延期。しかし幸いなことに7:00には雲が切れてきたため、1時間遅れで出発しました。
ようやく雨も上がりました。西の空が明るいのできっと大丈夫。
関越道所沢ICから高速に入線し、まずは北へと向かいます。さすがに平日だけあって比較的空いていて走りやすかった。路面はドライに変わりつつある段階で、慎重にラインを選んで走行しました。
藤岡JCTからは上信越道に入り西に転じましたが、正面に見える妙義山方面に雲がかかって見えるのが気がかり。標高の高いところはまだ雨が残っているかもしれませんね。
ようやく雨も上がりました。北西の空が明るいのできっと大丈夫。
上信越道に入りました。軽井沢方面に雲がかかっているのが気になります。
計画では本庄児玉ICで降り、下道を使って群馬県の下仁田町に出る予定でした。しかし雨で1時間出発を遅らせたためにいきなりタイムテーブルが狂ってしまったため予定を変更、高速で下仁田ICまで直接行くことにしました。
出発から約1時間の甘楽PAで最初の休憩。ちょっと早すぎる感もありますが、長丁場なので少し早目の休憩です。このあたりも雲が切れてきて気温も上がってきました。
甘楽PAで最初の休憩、長丁場なので確実に休みを取ります。
上信越道はやっぱりまだちょっと濡れていました。ま、走行に気になるほどではありませんが。雲がだんだん高くなってきているのはいい兆候です。
上信越道はアップダウンが激しい。速すぎず遅すぎずのペースを維持します。
下仁田ICで高速を降り、R254をしばらく佐久方面に進み、途中からr51を乗り継いでr196、通称「妙義山道路」に入りました。ここは路面が悪い上に、まだ路面が濡れていたので慎重に山を登っていきました。
峠の上には新緑に覆われた岩が鎮座していて、新緑の緑と岩肌のコントラストが美しかった。
新緑の緑と岩肌のコントラストが美しい。
(画像に触れると表示が変化します)
北側の下りも写真のように路面状況が悪いので注意が必要です。こちら側には一ヶ所だけ展望ポイントがあり、上州地方を一望することができます。この日はちょっと霞み気味でしたが、まずまず遠くまで見られました。
タイトコーナーが続きます。路面も荒れ気味。
一瞬だけ崖の部分を走りますが、そこから上州地方を眺望できます。
松井田妙義ICの入口を過ぎると、R18に合流します。今日もここから碓氷バイパスを走って行くことにしていていました。 この日もほぼクリアラップでしたが、残念ながら工事で車線規制をしていたためいいムービーは撮れず。しかし昨年秋にサスセッティングを変えた効果か、コーナリング中の車体挙動がずいぶん安定。前回のムービーに比べるとほぼ同じ速度で舵角の修正がかなり少なく済むようになりました。
昨年秋に比べると舵角修正がかなり減ってます。サスセッティングのおかげ?
(コントロールをクリックすると再生します)
ここまでは快調だったのですが、軽井沢の西側で雨が降ってきてしまいました。本降りではないものの、ここで濡れると後がつらいので佐久乃おぎのやに緊急退避。
浅間山も山頂部が全く見えず。佐久に入ると雨が降ってきました。
佐久乃おぎのやに着いたのは10:00。いささか早いのですが、ここで昼食をとることにしました。この先はあまり店がないようなところを抜けていく上、雨で走れない時間を有効に使うためです。昼食はいつもの釜飯、量が少なめなのでこの日のお腹の空き具合から言えば、ちょうどいいぐらい。
幸い、雨も10分ほどで上がって陽が差してきたのですぐに再スタートを切りました。まずは市内で給油を実行。
いつもの休憩地点、佐久乃おぎのや。昼食は恒例のアレです。
(画像に触れると表示が変化します)
佐久からは少し南下してR299で麦草峠を越え、諏訪地方に出る予定でした。実際にその通りR299の分岐点に向かったのですが、道路情報表示板に「積雪スリップ注意」が出ていました。かなり悩んだのですが、佐久でも気温は10℃そこそこのため、標高2,000mを超える麦草峠はかなり寒そうです。春装備なのでここは安全を期して峠越えを断念、代替ルートとしてR141で南下して甲州街道に出ることにしました。
佐久から佐久穂の先までカメラが電池切れで作動しておらず。不覚...。
途中の野辺山高原で寄り道、絶景ポイントの平沢峠に行ってみました。八ヶ岳が真っ正面から見られるところなのですが、残念ながらこの日は山頂部のみ雲の中。ここも標高1,500m弱なので少し肌寒いぐらい。早々退散。
八ヶ岳の山並みがきれいに見えるはずなんですが...残念。
(画像に触れると表示が変化します)
平沢峠からR141に戻り、今度は長坂方面に抜けられるというr26に入ってみました。こちらも高原道路の趣があって非常に走りやすかった。特に川俣川を渡る八ヶ岳高原大橋は高さが非常にあって、すばらしい眺望でした。
立派な高原道路、非常に走りやすいところです。
八ヶ岳高原大橋、以前国道から見えていた橋はここだったんですね。
本来は途中で西に曲がるべきところを気づかず通り過ぎてしまい、結局R141に戻ってしまいました。西に向かわなければならないのに東にどんどん流されていく状態に陥りましたが、なんとか南に折れる道に入ってR20甲州街道に出てはきたものの時間はかなり遅くなってしまいました。
R20の山梨・長野県境付近の「道の駅 信州蔦木宿」にて休憩。ここから茅野まではまだ20km以上あるので、当初の計画からすると30分以上遅れてしまっています。ま、寄り道を減らせばいいので焦る必要はありませんが。
道の駅で本格休憩。平日はやっぱり閑散としています。
道の駅を出てR20を再び西へ。やっぱり幹線国道は走りやすくて楽です。思っていたよりも早く茅野市に到着することができました。ここから目指す野麦峠に向かうには、木曽谷、伊那谷、高遠の3ルートがあります。今回は交通量が最も少ないと思われる高遠ルートを選択しました。茅野からR152に乗り換え、杖突峠を一気に駆け登ります。
R20が順調に流れたおかげで、比較的スムーズに茅野に出てきました。
R152の杖突峠は高低差400mの急傾斜です。車道は道幅も広いためそれほど走りにくくはありませんが、路面が所々荒れているので走行には注意が必要です。ここも峠の登りではクリアラップが取れました。自分のペースで走れるのってすばらしい。
トンネルを抜けるとワインディングの始まり。ギヤを落としてアクセルオープン!
タイトコーナーは時々現れるという感じ。勾配きついのでギヤは低いままで。
峠付近では前走車の集団に追いついてしまったために、車間を一定に保ちつつ坂を下っていきました。先頭を走るトラックがそこそこいいペースだったので、それほどストレスも感じませんでした。流れていれば疲れも少ない。
高遠からはR361に乗り換え、西へと進路を変更しました。
峠から先では前走車に追いついてしまい、流し走行モードに変更。
桜で有名な高遠に到達、ここから西に出ると伊那です。
高遠から10km走ると天竜川沿いの河岸段丘の町、伊那に出てきます。天竜川を渡る手前からは、これから抜ける中央アルプスが前方にそびえ立っているのが大迫力でした。
天竜川を渡り、今度は中央アルプス方面へ。
R361の権兵衛トンネルが開通し、伊那谷と木曽谷が直接結ばれたおかげで時間がずいぶん短縮されました。最初に来たときはものすごく遠回りを強いられた覚えがあります。
伊那から急勾配の坂をだらだらと登り続けると中腹部に立派なトンネルが出現しました。これが権兵衛トンネルで、全長4,467m。高規格の走りやすい道です。
真っすぐに山に向けて登ります。トンネルまでは意外に距離がありました。
このトンネルのおかげでルートの選択肢が広がったと言えます。
木曽谷に出てからはR19で少し塩尻方面へと戻りました。R19は有名なトラック街道ですが、この時は私の前後にトラックはおらず、クリアな視界で走ることができたのはラッキーでした。木祖村からはr26に入り、上高地方面へと舵を切りました。
トラック街道R19。幸いにもクリアだったためここでも快走。
r26は最初こそよく整備されていましたが、奥に行くほど狭くなり路面も荒れてきて「失敗だったか?」との考えも頭をよぎりました。7年前にCB400SFで一回走っているのですが、当時とは車の特性も全く違うのであまり記憶はあてにはなりません。野麦峠に向かうr39との分岐まではかなり距離がありました。
r26は最初は快走路でしたが、徐々に走りにくくなっていきました。
r26からr39に入ると、ますます道は悪くなりました。おまけにまだ路面も乾いていないため、アクセルワークに非常に気を使う状態。滑って転んでもきっと助けは来まい...。かなりの急勾配でかつタイトコーナーがあるため、数回はローギヤまで落とさざるを得ないほどの状態でした。なんとか無事切り抜けられてホッとしました。
なんだか林道めいてきました。どんどんうら寂しい雰囲気に...。
かなり路面も傷んできています。もっともここを走る車も多くはないでしょうが。
峠に到着したのは16:00ごろでした。この時間になると陽も傾き始めて、ちょっと寂しげな風情が出てきます。ちなみにここから先は高山市になりますが、実はまだ市街地までは50km以上あります。
ここでの見どころは乗鞍岳の姿です。展望台から見た乗鞍岳の圧倒的な存在感はまさに圧巻! まだ雪深い山頂部に雲をまとうその姿は神々しい。これを見に来るだけの価値はあります。
野麦峠に到着、ここから岐阜県高山市です...が、市街地まではまだまだ遠い。
(画像に触れると表示が変化します)
野麦峠といえば女工哀史、よくぞこんなところを通っていたものです。
展望台から見る乗鞍岳の迫力に圧倒されました。
(画像に触れると表示が変化します)
岐阜県側も険しい道ですが、南に向かって開けている分だけ明るく走りやすい状態でした。それでも180°ターンや狭いブラインドコーナーの連続で気を抜けません。路面状態は長野県側よりはマシかなと思えるレベル。こちらも地図で計算した以上に時間がかかりました。
こちらも90度以上のタイトターンが連続していました。
岐阜県側の道も長く険しい。路面は少し長野県側よりましかな。
坂を下り終えると再びR361に合流します。本当はここから木曽方面に少し戻って御嶽山の姿を見ようと思っていたのですが、時間切れのため断念。この予定が結局行動マージンになっていたので、遅れても焦らずに済みました。
R361は飛騨川に沿って高山市街地方面に道が伸びています。この川はダムが多く作られており、道も所々狭い部分はあるものの概ね改良されて走りやすくなっています。おかげで快調に高山市街地にアプローチできました。
久しぶりにまともな道を走っているような気がする。R361は基本的に快走路です。
前走車もいなかったので、マイペースで走行できました。まもなく高山市街地です。
R41に合流した後、二回目の給油を国道沿いで終えてから宿に入りました。宿は飛騨高山美術館の裏手にある「お宿 八兵衛」さん。高山駅や中心市街地、古い街並みからはちょっと離れていますが、白川郷に向かうR158沿いにあるために翌日は出発が楽になりそう。
結局、予定より15分ほど早く到着しました。
夜は旅館で夕食を頂き、露天風呂に浸かって全身の筋肉をほぐしておきました。この日の走行は466.5km。
二日目の朝は結構冷え込みました。気温は高山市内で6℃とのことで、正直肌寒かった。幸い朝風呂が5:30から入れたので、風呂でじっくり暖まってから朝食を頂き、8:00に出発しました。まずはR158で白川郷方面に向かいます。
近年、高山市街地と東海北陸道を結ぶ高山清見道路が開通し、そちらが無料区間のために車の流れが大きく変わったそうです。このためこれに平行するR158は道がかなり良いにも関わらず交通量は少なく、この日もまさに貸し切り状態でした。天気も最高でまさに至福の走りが堪能できました。
まずは小鳥峠を越えます。登坂車線もありハイペースで走行可能。
高速と何度も交差、中高速コーナーが多く快適に走れる道でした。
交通量も少なくまさに至福の走りを30分以上堪能しました。
再び東海北陸道と交わる荘川からはR156に乗り換え、日本海へ向かう庄川に沿って北上していきます。R156はここまでと違って川沿いの道で幅も狭く、制限速度も低め。しかしトンネルや橋梁、タイトコーナーの連続で変化も大きく、ツーリングルートとしては楽しい。ただ、工事用の大型車も結構いたので楽しめるかどうかは運次第かも。
狭い橋やトンネルが連続するので、走行には注意が必要。
小さいコーナーが多いのが特徴でした。前を塞がれるとツラいかも...。
走っていると途中に大きな木があり、そこに駐車場がありました。これが荘川桜で、御母衣ダムに水没する予定だった桜を移植したものだそうです。樹齢は約400年とのことで、非常に大きな樹が2本そびえ立っていました。当然花はもうつけていませんでしたが、鮮やかなグリーンに彩られた樹が見事に背景の空のブルーと調和していました。
ここから見る御母衣湖の風景も美しいものでした。
荘川桜の姿、春の花の咲く季節はきっとすばらしいものでしょう。
(画像に触れると表示が変化します)
快晴の空のもと、湖面に山の姿がきれいに映っていました。
荘川桜を過ぎてもR156の雰囲気はそれほど変わりません。ロックシェッドや幅狭トンネル、橋が連続。ただし進むほど湖の幅が広がっていくのがわかりました。ダムはもうすぐのはずです。
ダム湖を下るにつれて道は徐々に良くなっているようです。
橋やトンネル、ロックシェッドなど色々な構造物があり、飽きません。
険しい谷間を抜けると、急に景色が開けました。正面には岩が積み上げられたダムの姿がありました。この御母衣ダムは日本最大級のロックフィルダムだそうです。一般的な重力式コンクリートのダムでは灰色の壁ですが、このタイプのダムは茶色に近い色合いのいるため、違和感が和らげられるのでしょうか。
御母衣湖の堰堤裏側より。湖の大きさもわかります。
(画像に触れると表示が変化します)
国道から捉えたダム正面。高さは130m以上あるそうです。
(画像に触れると拡大します)
御母衣ダムを過ぎると人家が現れ始め、道幅も広くなって快走路に変貌しました。目指す白川郷まであと10km少々なので、のんびり走ってもすぐに到着します。正面にはまだ雪の残った山の姿が見えていました。
白川郷まであと少し。道も走りやすくなりました。
白川郷では合掌造り集落の中への自家用車の乗り入れが規制されていて、庄川の対岸にある専用駐車場に車を置いて徒歩で集落に向かう必要がありました。とはいえその距離は歩いて数分のため、それほど難儀はありません。まずは歩行者用の「であい橋」を渡って集落へ。
渡るとすぐに集落に入ります。現役の住居でもある建屋は資料館、お土産屋さんや民宿、喫茶店になっていてまるでテーマパークのようです。また、合掌造りの建物は意外に小さく思え、個人的にはがっかり感が先に立ちました。たしかにこれらが現役であるのは驚きですが、ちょっと観光に振りすぎのようにも思えます。
であい橋を渡って対岸へ。
(画像に触れると表示が変化します)
これが最も大きい建物だそうです。実際に見るとあまり巨大さは感じませんでした。
(画像に触れると表示が変化します)
できるだけ現代風のものが写り込まないように撮るのに苦労しました...。
白川郷を出て、再びR156で北上を開始しました。ここから五箇山(こちらにも合掌造り集落があります)までの間に富山県との県境があります。ここは庄川を挟んで東が富山、西が岐阜なのですが、道が橋で何度も川を渡るために県がころころと変わるという面白い区間でした。
道は基本的には快走路ですが、富山・岐阜の県境を何度もまたぎます。
さて、時間も10:30をまわったためそろそろスピードアップの必要があります。本来の計画ではこのままR156で砺波市を目指し、そこから北陸道で帰途につく予定でした。しかし、前夜に金沢にいる妹に電話したところ、この日は在宅しているとのこと。半年会っていないので、金沢に寄って顔を見ていくことにしていたのです。当初の予定のままでは到着が大幅に遅くなるので、計画を放棄し五箇山から東海北陸道に乗って金沢へ向かうことにしました。
五箇山ICからの長大トンネルを抜けると、目の前に砺波平野とその奥に富山湾が広がりました。
五箇山ICから東海北陸道へ、いきなりトンネル突入。
長いトンネルを抜けると、正面に砺波平野が広がりました。
まもなく北陸道と交差します。小矢部砺波JCTから西に進路変更。
小矢部砺波JCTで北陸道に移り、西へ向かいました。妹が在宅していることの最終確認を行うために小矢部川SAで停車して電話をかけました。約束通り11:00ぴったりに電話できるとは運がいい。ここから妹の自宅までは地図上では20kmちょっとなので、おそらく30分はかからないはずです。午前中には着けそう。
小矢部川SAです。ここも4年前にVTR1000Fで以前来ましたね、確か雨の中だった...。
富山と金沢の間はちょっとした峠のようになっていて、ここだけ80km/h規制区間でした。このため少し速度を落としたものの、距離が短いことからあっという間に目的地近くの金沢森本ICに到着。ここから金沢市方面に向けて山側環状線で進んで行きます。
富山から一つ山を越えると金沢市、山側環状線で市内へ向かいました。
事前に詳細地図を頭に入れていたこともあり、迷うことなく妹宅に到着しました。驚いたことに電話してから20分程度しかかからなかったので、かなり予想より早く到着できたのは幸いでした。
45分ほど、部屋を見せてもらったり近況を聞いたりしているとあっという間に時間は過ぎていきました。できるだけ早い時間に出発しておかないと、首都圏の夕方の渋滞に巻き込まれるとやっかいです。そこで12:30前に妹の家を出て帰途につくことにしました。今度はゆっくりできるように列車で来よう(笑)。
妹の新しいクルマ、上品なピンク色でした。なかなか似合ってるかも。
(画像に触れると表示が変化します)
再び山側環状線で金沢森本ICへ向かい、ここから北陸道に入りました。自宅最寄りの所沢ICまでは関越道経由の場合で474.6km。上信越道の方が30kmほど距離は短いですが、山岳区間が長いのと工事で対面通行をやっているという情報があったので、今回は比較的車が少なくハイペースで走行できる関越道を選びました。
どちらにせよ、明るいうちに着ければいいのですが。
金沢森本ICから入線、所沢まで474.6kmの予定。
富山市付近にて、真っ正面に北アルプスが!
富山から立山に近づくにつれ、北アルプスの姿がだんだんと大きくなってきました。妹から「立山がきれいに見えるよ」と教えてもらいましたが、まさにその通り。車載カメラの粗い画像だとなかなか雰囲気は伝わりにくいですが、中央・南アルプスと比べて明らかに雪の量が多く、まさに「日本の屋根」にふさわしい威容です。
だんだんと北アルプスの姿が大きくなってきました!
富山県内は制限速度を低く抑えられている区間がなく、またこの日は風も弱かったのでハイペースで一気に駆け抜けました。その途中では建設中の北陸新幹線も高架橋がほとんどでき上がっていている様が目を引きました。長野から金沢までの開通まであと2年ですね。
有磯海SAで三回目の給油を行いました。本来ならここで休憩してもいいのですが、一つ先の越中境PAの方が眺めがいいことを知っていたので、そのままSAを出て次のPAへと向かいました。
北陸新幹線と交差しました。こちらも開業が待ち遠しいです。
北陸道は舗装がちょっと粗いので、バイクでの乗り心地は良くありません。
予定通り、越中境PAで休憩しました。ここは難所である親不知の手前にあり、比較的海に近いところにあります。パーキングエリアの建屋の後ろには展望台があり、ここから日本海を望むことができました。今日の海はとても穏やかで青色が深い色合いです。
ここはPAですが食堂もあり、休憩しやすいところです。
(画像に触れると表示が変化します)
越中境PAを出ると、北陸道は連続トンネル区間に入ります。このトンネルを出たところが親不知で、昔から交通の難所として知られています。建設スペースがなかったためか、北陸道は海の上に高架橋として建設されているため、トンンネルを出た瞬間はまるで海の上を走っているような感覚になります。
トンネルを出ると海の上...? 難所の親不知です。
親不知ICは海にせり出して建設されているため、独特の風景になっています。
親不知を過ぎると再びトンネル連続区間に入ります。このトンネルを抜けると糸魚川、いよいよいつもの日帰りツーリング圏内に戻ってきました。でもまだ実は半分も帰ってきていないのです。
糸魚川市付近、再び北陸新幹線と交差。このあたりは連続トンネル区間です。
ただひたすらに走り続ける...。景色が連続で変化するのが救いです。
上信越道と接続する上越JCTを過ぎると、一緒に走る車の数が格段に減りました。この先の柏崎まではまだ海が見られますが、そこから先は内陸に入っていくため景色に変化が見られなくなります。
15:00過ぎに関越道と接続する長岡JCTに到達し、ここから南に進路を変えました。関越道に入ると平野部をひたすらまっすぐ走っていく区間が増えます。北海道以外でこれほど直線部が長い道は他には思い浮かびません。
海と別れるとややアップダウンが出てきます。
長岡JCTから関越道へ。これでようやく行程ほぼ半分。
関越道に入ると雰囲気ががらりと変わり、田園地帯をストレートに貫いていきます。空が広い。
15:30前に越後川口SAに到着しました。ここから先107kmに渡って給油設備がないため、まだ200kmも走っていない状態でしたがここで給油をしました。もうこれで最後まで行けます。
また、このサービスエリアの展望所からは信濃川の流れを見ることができます。お馴染の場所ではありますが、新緑の季節の状態を見ておくのも良かろうと足を向けました。
越後川口SAにて給油、これで最後まで行けます。自宅まであと約230km。
信濃川の蛇行する流れ、ゆったりとした風情です。
(画像に触れると表示が変化します)
越後川口SAから六日町ICまではややアップダウンがありますが、それを過ぎると道は少しずつ越後湯沢に向かって登りを開始します。このあたりはまっすぐが長く続く区間やゆるやかなカーブが多いので、先を見通せるだけに非常に走りやすいところです。
しかし、これだけコンディションがいいのになんで80km/h規制がかかっているのだろう? 謎だ...。
越後川口SAから小出ICまでは山岳区間、正面には八海山が見えました。
小出ICから六日市ICまではストレートの多い区間。スピード出しすぎに注意。
越後湯沢ICからは関越トンネルに向けて長い登り坂が続きます。
越後湯沢ICからさらにきつめの登りが長く続き、その先には日本で最も長い道路トンネルである関越トンネルがあります。全長は約11km、ほとんどストレートなので前車との車間を保つ以外はあまり仕事がありません。
関越トンネルを抜けると群馬県、いよいよ関東に帰ってきました。前回休憩から約100kmの赤城高原SAで最後の休憩を取りました。自宅まであと約110km、ここからなら充分ノンストップでも帰れます。
全長11kmの関越トンネルを抜けると関東地方です。
沼田までは山岳区間のためカーブが多いです。最後の休憩のため赤城高原SAに入りました。
ここからならノンストップでも帰れます。自宅まであと110kmほど。
ここから先は走っている車の数が飛躍的に増えるので、自分でスピードを支配することはできず、前車の後ろについて走るだけになります。事実、前橋ICの手前では法定速度を下回るまで減速することがあるなど混み始めてきました。それでも渋滞というところまでは行かず、流れていたためそれほどタイムロスにはならず。よく自然渋滞の起こる花園ICの先でも引っかからずに抜けられました。よしよし。
赤城の長い坂を駆け降りると利根川を渡り、渋川伊香保ICへ。
80km/h規制区間終了。渋川伊香保IC〜高崎IC付近から車が増えてきました。
前橋ICから先は3車線で走りやすい。終点付近の夕方の渋滞も始まったようです。
その後は取り立ててハイペースではないものの、かといって遅くもないという微妙なペースで所沢ICまで走り続けられました。18:00直前に料金所を通過、474.6kmを無事に走破しました。
所沢ICに戻ってきました。費用はあれだけ走って3,800円、ETCのおかげです。
近くで夕食を買い、給油して自宅で落ち着けたのは18:30でした。2日目の走行距離は643.2km。
今回のツーリング、2日間の総走行距離は1,109.7km(うち一般道491.8km)。消費ガソリンは53.1Lで平均燃費は21.8km/Lでした。値としてはいつも通りですね。
明るいうち、渋滞のひどくなる前に帰り着きました。やっぱり疲れた〜。
今回の旅は道が空いていて、爽快な走りを堪能できたのが良かったです。
一方でGPS+カメラの「INOU」のおかげで紀行文の写真がやたら充実した反面、データ整理やまとめるのに膨大な時間がかかるようになってしまって、「さすがにこれはやりすぎかも」との思いもチラリ(苦笑)。
久しぶりに長時間乗り続けたので、しばらくは筋肉痛の予感が...。
2012.05.02
行きはのんびり、帰りはサクッと。土讃線&中村線往復
連休中は基本的にのんびり骨休めをするのがここ数年の私のスタイルですが、それだけだとさすがに飽きがきてしまいます。そこで列車を使って車窓風景を楽しんでくることにしました。今回の行き先に選んだのは高知県西部の四万十市(旧中村市)。高校時代に弓道の試合に参加するために急行列車で行った覚えがあるので、列車で行くのは実に25年ぶりです。
実家を出る前に大雨による運行見合わせ情報があったのですが、1時間半ほどで解除になったらしく、予定通り出発することにしました。家人に高知駅まで送ってもらい、みどりの窓口で往復乗車券を買ってスタートです。
今日のスタートはJR高知駅から。雨がなかなか止みません。
ホームに上がると岡山行きの特急「南風」がちょうど発車するところでした。私の一番好きな車両であるJR四国2000系気動車の4両編成ですが、よく見るとあちこち外装も痛んできています。土讃線の高速化に大いに貢献した名車ですが、登場から20年以上が経過し、さすがに少々くたびれてきている感は否めません。新型車両の投入が期待されますが、JR6社の中でも経営が最も厳しいところだけに、ちょっと心配です。
JR四国の顔とも言える2000系気動車ですが、さすがに痛みが...。
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ディーゼルエンジンの唸り音とともに、岡山へと出発していきました。
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さて、私の乗る列車は南風が発車してすぐに入線してきました。車両はJR四国1000形気動車の1両編成。2時間かけて終点まで行く列車としてはこぢんまりした印象ですが、ちょうど平日の通勤時間帯も終わったころなので1両でも大丈夫なんでしょう。
高知駅の駅標と列車案内板、これだとすぐに後続の特急に追い抜かれますね。
1000形気動車のワンマンカー。車内はクロスシートとロングシートが点対称配置。
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土讃線 「普通 窪川行き」 高知 9:35 → 窪川 11:49
車内は立ち乗りこそいないものの、まずまずの込み具合。幸いクロスシートを確保できたので、車窓からの景色を楽しめそう...なんですが、何といっても雨が降り止まず、窓は水滴がついてしまって眺めが今一つ見にくい。シートも少し固めで長時間乗車するにはちょっと辛いかも。1000形気動車は400psのハイパワーエンジン搭載ですが、同時期に配備されたJR東日本のキハ110系に比べるとさすがに力強さは感じるものの、ちょっとエンジン音がガサツな印象がしました。
まずは高知市内を流れる鏡川を渡ります。水滴が映り込んでますね。
高知市の隣町、伊野駅では後続の特急列車の追い抜き待ちのため長時間停車しました。なんだか走っている時間よりも止まっている時間の方が長いような気がするぐらい。伊野駅を出ると最近「仁淀ブルー」で有名になっている仁淀川を渡りますが、折からの雨で増水していました。ちなみに、私のルーツはこの仁淀川の上流にあります。
最近「仁淀ブルー」で有名になった仁淀川。雨で増水しています。
伊野からは日本酒で有名な佐川を経て、海沿いの須崎に出ます。ここでは海が少しだけ眺められる区間がありましたがそれも一瞬のこと。カツオの一本釣りで有名な土佐久礼駅の手前で乗客が10人近く降りると、車内は閑散としてきました。列車はここから窪川に向かって急勾配をエンジン全開で登っていきます。
列車は土讃線の終着駅、窪川に到着。上り特急列車遅れの影響を受けて、数分の延着でした。ここからは第三セクターの「土佐くろしお鉄道」中村線の列車に乗り換えることになります。
駅のホームにはTKT-8000形気動車1両が発車を待っていました。残念ながらオールロングシートの車両で、旅気分もちょっとしぼんでしまいました。
土讃線の終着駅、窪川。普通列車は必ずここで乗り換えになります。
JR発足とともに第三セクター化された「土佐くろしお鉄道」中村線、車両は「だるま夕日号」。
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土佐くろしお鉄道中村線 「普通 中村行き」 窪川 12:08 → 中村 13:09
窪川駅から四万十市の中心駅、中村駅までは約1時間です。途中の区間では崖上から太平洋が眺められるなど、景色も楽しめる区間なのですが、いかんせん今日は天気が悪い。おまけにロングシートなので写真も撮りづらく、ただ車窓からの景色を楽しむだけでした。
こちらは定刻通りに終点の中村駅に到着。駅から歩いて数分のところにある物産館へと足を向けました。事前に調べた結果、ここの食堂で昼食にするのがよさそうだったため。食堂は時間のピークは過ぎていたものの、まずまず人が入っていました。ここでは「土佐たたき風鶏唐揚定食」をチョイス。最近油モノは控えていたのですが、たまにはいいでしょう。ポン酢で食べればあっさり風味で食べられます。外はカリカリ、中はジューシーで美味しかった。
国道沿いにある物産館「サンリバー四万十」。食事もまずまず美味しかった。
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サンリバー四万十でお土産を数点購入し、中村駅に戻りました。中村駅舎の外観はほぼ昔通りですが中身は大幅にリニューアルされていて、特に待合室は木のぬくもりに囲まれた落ち着きのある空間になっていました。これで無線LANが入っていれば最高なんですけどね〜(笑)。お茶を飲みながらゆっくりとくつろげました。
中村駅の駅舎。中は「リノベーション」されていて、落ち着きのある空間になっていました。
(画像に触れると表示が変化します)
さて、戻りの列車は特急「南風24号」岡山行きでした。すでに発車1時間以上前からホームにいたのですが、これがなんとJR四国の誇る(?)「アンパンマン列車」だったのです。うーん、子供は確かに喜ぶんでしょうけど、大人が乗るにはちょっと気恥ずかしいなぁ。特に指定席はシートにまで(!)アンパンマンの絵が描いてあるのでなおさらです。おまけにこの列車、4両中1両だけが通常の2000系量産車塗装だったため、なんともちぐはぐな印象。個人的には「大人の車両」の方が望ましかったので、あえてそちらに乗り込みました(笑)。
JR四国の誇る(!?)アンパンマン列車。個人的にはかなり「微妙」。
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2202車内、いまとなってはあまり個性のないごく普通の装備ですね。
中村・土讃線「南風24号 岡山行き」中村 15:10 → 高知 17:00
進行方向右側の座席が確保できたので、戻りはデジカメDSC-HX5Vを使って、眺めのいい区間ではフルHDムービーを撮影していくことにしました。まずは中村駅を発車して最初の停車駅、土佐入野駅まで。発車時にはちょっと息継ぎをしますが、それを終えると力強く加速していく様子がわかります。発車後に流れる独特の車内放送にもご注目。
中村駅→土佐入野駅の車窓。後川を渡るところとアナウンスに注目。
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次は下り特急との交換のため停車していた浮鞭駅から土佐佐賀駅までの区間。ここでは崖上から太平洋が展望できる中村線でも眺めのいいところ。天気がまだ回復しておらず、多少波が高いみたいですけど、水平線が眺められるのは最高です。並走する国道からの景色もいいですよ。なお、画像が上下に揺れるのは振り子列車のためにカーブで傾くからです。
浮鞭駅(列車交換停車)→土佐佐賀駅の車窓。黒潮の海が見えるハイライト区間。
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窪川からはJR土讃線になります。窪川から土佐久礼までは一気に坂を駆け降りていきます。ディーゼルエンジンの轟音が控えめで、レールの継ぎ目を通過する音だけが軽く聞こえ、乗り心地も比較的快適な区間です。トンネルの間で海がちらりと見えますが、その眺めからも標高の高さがわかります。
窪川駅→土佐久礼駅の車窓。ここは土讃線屈指の難所、坂を一気に駆け降ります。
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土佐久礼から須崎までの区間では再び海が見られます。須崎市は石灰石の積出港として栄えてきたため、沿岸にはセメント工場があって工業港の雰囲気があります。
土讃線が海沿いの区間を走るのは実はここまで。ここから先は山の中をずっと走っていくのです。
土佐久礼駅→須崎駅の車窓。土讃線で海が見えるのはこれが最後です。
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佐川を発車すると高知の近郊区間に入ってきます。次は通過中の小村神社前駅から伊野駅までの区間。伊野駅の直前で仁淀川を渡ります。仁淀川にかかる鉄橋はトラス橋のため、いい車窓写真を撮るのは難しいのですが、ムービーならシャッターチャンスも狙わなくていいので楽です。
小村神社前駅(通過)→伊野駅の車窓。仁淀川を渡ります。
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最後は高知市近郊の朝倉駅を出発し、旭駅を経て高知駅に到着するまでの区間です。まず高知市の中心部を流れる鏡川を渡り、古い家屋をぬって旭駅に到着。旭駅を出発すると小さな丘を回り込んで高架区間に入ります。高架からは市中が見渡せ、高知駅に到着します。
朝倉駅→旭駅→高知駅の車窓。鏡川を渡って高架区間に入り中心駅に到着します。
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ということで、中村までの往復の旅はこれにて終了。特に目的を持って行ったわけではないので、ただひたすら列車に乗るという旅でしたが、緑豊かな田舎の風景を眺めてリフレッシュにはなったかな。
2011.03.31-04.01
北上線・五能線の旅&JR東日本の新鋭車両に乗車
次はどこに行こうかと思いを巡らせていましたが、やっぱりE5系新幹線に乗ってみたくなりました。さらに調べてみると、日本海沿いを走るローカル線である五能線のジョイフルトレイン「リゾートしらかみ」が週末に運転されていることが判明したため、これを使ってみることに。さらにそこに行くまでに一風変わったルートをとれないかと検索したところ、盛岡の手前で北上線を使って横手を経由して秋田に向かえば上手く乗り継げそうです。よし、これで行こう。が、予報では当日の天気が荒れ模様…?
土曜日の6:30ごろ自宅を出発しました。今日の出発点は武蔵野線の北朝霞駅からです。
自宅に最寄りのJR駅、北朝霞から今度の旅はスタートです。
北朝霞駅から武蔵野線で武蔵浦和に出て埼京線に乗り換え、新幹線駅の大宮へと向かいました。大宮では時間にたっぷり余裕を持たせていたので、軽い朝食を品定めした上で買ってから新幹線に乗車。
大宮駅からはE2系「はやて」で北上へと向かいます。
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東北新幹線 「はやて101号 盛岡行き」 大宮 7:42 → 北上 9:55
今回使ったのは盛岡までの「はやて」で、E2系での単独運行でした。車内はそんなに混んではいなかったので、3人掛けシートを独占。おかげでゆっくり朝食を取れたのが嬉しい。天気は仙台付近までは薄日が差していて、かろうじて持ちこたえている印象です。せっかくの旅行なので、やっぱり雨だけは避けたいところですが...。
左が埼玉県内、右が仙台付近。なんとか天気は持ちこたえている感じ。
仙台駅を過ぎると右手に新幹線の車両基地が見えてきて、そこには新鋭のE5系新幹線車両が数編成いました。昨年春に最初の編成が営業運転に投入されましたが、この春のダイヤ改正を機に増備が進み、現在営業運転しているのは10編成とのこと。これにより最速列車の「はやぶさ」以外でも東京~新青森間の「はやて」の半分ぐらいがE5系での運転になったそうです。いずれにしろ明日は乗れるはずなので楽しみ。
仙台近郊の新幹線総合車両センター、E5系が2編成いました。
列車は定刻通り北上駅に到着しました。北上駅からは北上線に乗り換え、秋田県の横手市へ向かいます。この区間は県境をまたぐ部分で渓谷のような地形になっているので、景色がいいのではないかと想像していたため今回のルートに組み込んだのです。
北上駅で待っていたのはキハ100形の1両編成。外観は前回、前々回にも乗ったキハ110系とほぼ同じですが、車両がひとまわり短いのが特徴です。しかもよく見ると「ドラゴンレール大船渡線」のマークが…。どうやら被災した大船渡線用の車両みたいです。ところがこの車両はエンジン音がガサツで、シートも固くて乗っていて何だか疲れやすいと感じました。配備からもう20年近く経って、古くなったからなのか?
北上駅に到着しました。乗ってきたE2系を見送り、在来線ホームへ。
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かわいいキハ100形が一両で待っていました。車内は出発時にはやや混雑。
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北上線 「普通 横手行き」 北上 10:20 → 横手 11:39
さて、肝心の北上線からの車窓なのですが、残念ながらまたもや窓が結露で曇り、写真どころか景色もほとんど見られずじまいでした。一体何しに来たんだか(悲)。
北上線の終点は奥羽本線との接続駅である横手駅です。ここから秋田行きの電車に乗り換えるのですが、接続時間は32分のため途中下車するにはちょっと微妙な時間。本当ならB級グルメの殿堂「横手やきそば」でも食べたいところなんですが…それはまた次の機会に。
やってきた秋田行きの電車は2両編成のワンマンカーでした。無人駅では2両目は締切となるそうですが、どうせ終点まで行くので2両目に乗っちゃいましょう。
終点、横手駅に到着しました。乗ってきたキハ100、かなり塗装が汚れています。
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ここから奥羽本線で秋田へ。車両は701系電車2両編成ワンマンカー。
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奥羽本線 「普通 秋田行き」 横手 12:11 → 秋田 13:20
通勤電車タイプの座席(以後、ロングシートと書きます)は旅気分をスポイルします。体が左右に揺れるので疲れも倍増してしまいます。さて、この電車に乗っていて違和感を感じました。下の写真を見て、何か気づきますか?
答えは車内広告がほとんどないこと。不景気なのかJR支社のポリシーなのかはわかりませんが、なんだかいつも乗り慣れている通勤電車とは違う雰囲気ではあります。おまけに節電のためか蛍光灯もいくつか外されています。
自社のもの以外、ほとんど広告がありません。それが逆に新鮮。
列車は昼過ぎに終着駅に到着、約2年ぶりの訪問になる秋田駅です。ここでの接続時間は50分あるので、昼食を摂る計画にしていました。狙いはもちろん前回感動を味わった比内地鶏。秋田駅隣のビルにある専門店の「究極親子丼」がどうしても食べたかったのです。改札で途中下車を宣言し、脇目もふらずにお店に向かいました。
秋田駅に到着しました。2年ぶりの訪問になります。
(画像に触れると表示が変化します)
見よ、このプリプリ感。私は基本的に半熟卵は好きではないのですが、ここのこの料理だけは別です。鶏も歯ごたえがあり、噛めば噛むほど味が出てくる逸品。ごはんも秋田ですから美味しくないはずがない!
感動の嵐ふたたび。ここは文句なしお勧めです。
駅の隣にあるビルの3Fにある比内地鶏専門店。料理を作っているところを見せてくれます。
見よ、このプリプリ感。とろける中にほかほかご飯と歯応えのある地鶏入り。
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昼食を堪能した後はすぐにホームに戻りました。次に乗る列車は既に入線済みだったのですが、一見するとどうも様子がおかしい。次の列車は五能線経由で青森へ向かう快速列車「リゾートしらかみ」。時刻表では新鋭ハイブリッド気動車HB-E300系の「青池」編成のはずが、なぜか別の「橅」編成がいたのです。「橅」編成は旧来車であるキハ48系の改造車なので、正直ちょっとがっかり。なんでも五能線で土砂崩れがあり、折り返しになるはずの列車が到着しなかったため、代車になっているとこのこと。思わぬハプニングでした。
さあ、いよいよ青森へ。でも5時間かかるんだよな...。
一見するとキハ40系の改造車とはとても思えません。窓はとても大きく視界良好。
今回乗るのは「橅」編成。4両で運行されます。私の乗る4号車は普通車。
奥羽本線・五能線・奥羽本線 快速「リゾートしらかみ5号 青森行き」 秋田 14:10 → 青森 19:19
さてその「橅」編成の「リゾートしらかみ」ですが、窓が非常に大きく改造されていて眺めは抜群です。シートピッチも大きいので足がのびのび伸ばせます。ただ、床の壁際にはキハ40系にある段差が残っていて、窓側はちょっとだけ圧迫感がありました。また、発車の際の音や振動はやっぱりベース車の名残があるように感じました。
東能代駅からは進行方向が変わり、五能線へと入ります。五能線は秋田県から青森県にかけて日本海沿いを走っていく全長150km弱のローカル線です。これに平行する国道101号は2回ほどバイクで走っているので風景は見ているはずですが、今までの経験からバイクから見るのと車窓からの景色はずいぶん違うので、楽しみです。ただ、天気が目に見えて悪化してきています。
秋田駅を出発! 走りはキハ40の面影が色濃く残ります。
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雨足がだんだんと強くなってきました。果たしてちゃんと青森に着けるのか?
五能線に入ってすぐに左手に海が迫ってきました。観光列車なので風光明媚な地形があると徐行してくれるため、写真を撮ったりするには申し分ないです。心配だった天気も多少風が出てきていましたが、ぎりぎり持ちこたえているような感じ。面白かったのはトンネル区間では「ファンタジー照明」に切り替えられ、旅気分を盛り上げる仕掛けがあったことです。が、やっていた時間はかなり短かった(苦笑)。
それでは、しばし車窓からの日本海の景色をお楽しみください。これぞ演歌の世界?
並走するのは国道101号線。海岸線は険しい。晴れていれば眺めがすばらしかろう。
期せずして荒れた日本海を見ることができました。演歌の世界だ...。
岩場に手が届きそう。右がファンタジー照明です。
列車は海岸線沿いを走る。眺めのいいところでは徐行してくれます。
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途中で車内放送があり、ほぼ中間点の深浦駅で対向してくる車両に乗り換えるよう案内がありました。これが本来秋田駅から乗るはずだった「青池」編成の車両で、途中からではあるものの当初の目的だったハイブリッド気動車HB-E300系に乗れることになりました。
JR東日本の誇るハイブリッド気動車、HB-E300系に乗れました。
そのHB-E300系ですが、乗車してみるとまだ新しい車両の香りがしました。木目調の落ち着いた内装が好ましい。客室各部にはモニターが設けられ、車両や観光案内のほかに前面展望映像なども流れていました。
発車はこれまでの気動車と違い、モーター駆動のために振動を感じません。ある程度車速が乗ったところで発電用のディーゼルエンジンが始動する仕組みです。エンジン出力を駆動力として直接使わないので、走りに関する部分はどちらかというと「電車」に近いです。しかしエンジン音はやっぱり気動車なので、独特のフィーリングではあります。エンジンが安定しない回転数領域はほとんど使わないので、振動や不快な音がなくなるわけです。
HB-E300系の走り。動き始めは電車のように、エンジンが始動しても回転一定の独特なフィーリングです。
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深浦を発車してからも日本海沿いをしばらく並走します。特に東に転じるところでは名勝「千畳敷海岸」が見えました。バイクで来たときは夏で天気がよかったので観光客が大勢いましたが、さすがにこの時期はがらがらです。
まだまだ海岸線が続きます。景色を見ているだけで全然飽きません。
ツーリングで二度訪れた千畳敷海岸。ここから列車は東に進みます。
深浦を出てからも海岸線が続きます。最後は千畳敷海岸です。
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鯵ケ沢を過ぎると五能線は内陸に入ります。内陸側ではまだ雪がかなり残っていました。五所川原に近づくと線路はりんごの木の中を駆け抜けていきました。景色がころころと変わるのがとても面白い。
日暮れが迫る中、りんごの木の中を駆け抜けていく。
川部駅に到着すると再び奥羽本線に合流します。この前後で日が暮れたため、車窓からの景色はここまで。リゾートしらかみは奥羽本線を2駅だけ秋田方面に戻り、弘前に停車してから終点青森を目指します。
五能線、なかなかいい景色でした。夏に気の合うグループで個室を取って乗るのが楽しそうです。
再び奥羽本線に合流。この列車は2駅だけ秋田方面に戻ります。
青森着は19:19の予定でしたが、奥羽本線の下り列車の遅れのために数分遅れて到着しました。夕食を取るには微妙な時間、果たしてあのお店は開いているのか? 長い跨線橋を渡り、盛り場であるしんまち商店街のある東口へと向かいました。青森駅に来たのも2009年夏のツーリング以来、2年半ぶりです。
9時間以上列車に乗ってようやく最終目的地に到着です。
これがリゾートしらかみ青池編成のHB-E300系気動車です。面白い体験でした。
青森駅東口に来ました。終着駅にしてはなんかこぢんまりしてます。
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行き先はもちろん帆立料理の店「柿源」さんです。時間が比較的遅いだけあって客は私一人でした。もうちょっと遅かったら危なかったかも。ここでは最近の「夕食控えめ」制限を解除し、思い切って帆立づくし定食「松」を注文しました。塩焼き、刺し身、フライ、塩辛、煮物を楽しめる豪勢な逸品です。懐かしい至福の味を堪能できました。
しんまち商店街にある帆立料理店の「柿源」、これが食べたかったのだ!
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シンプルな塩焼きが一番美味しいと思いますが、刺身も捨てがたい(笑)。
今回の宿は駅前のしんまち商店街の裏手にあるビジネスホテルでした。客室からはベイブリッジと観光物産館アスパムのライトアップが見えるという幸運。夜景を見つつビールを楽しみ、これにて本日の行動終了。
ベイブリッジと観光物産館アスパムのライトアップが楽しめました。
2日目の朝は一転していい天気。朝食で最上階のレストランに行くと、目の前におだやかな陸奥湾が広がっていました。少し寒かったのですが、ちょっと早めに宿をチェックアウトし、海沿いを散策してみることに。
昨夜降っていた雪が積もっていました。軽く散歩してみよう。
港の遊歩道を歩いてみました。左が八甲田丸、左はベイブリッジです。
日曜の早朝ということもあって、あんまり見るべきものはなかったかな。時間を持て余したので、喫茶店を探してお茶を飲んでから青森駅に向かいました。すると、駅前で全くの偶然に大学研究室時代の先輩に遭遇。先方も首都圏在住で旅行に来ていたとのこと。こんなことってあるんですねえ。驚きました。
さて、それでは帰途につきましょうか。
まずは郊外にある新青森駅へ。青森駅の役割もどんどん変化しています。
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再び701系電車に乗り込みました。が、またしても発車遅れが...。
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奥羽本線 「普通 大館行き」 青森 9:08 → 新青森 9:12
青森駅からは奥羽本線で新幹線駅の新青森までは一駅です。またもや上り列車の遅れのため、数分遅れての発車となりました。
新青森駅での接続は30分のため、ゆっくりできます。ホームに上がってみると、お目当てのE5系新幹線電車がなんと3編成も並んでいました。車内清掃の間、間近でじっくりと外観を観察。工業製品的に見ても面白いフォルムですし何といってもエメラルドグリーンの塗装が美しい。
新幹線乗り換え口から新幹線ホームへ。
(画像に触れると表示が変化します)
特徴的なロングノーズ。なんだかダックスフントのようにも見える?
隣にも同型車が。私が乗るのはU6編成のようです。キャノピーはまるで戦闘機。
行き先表示はLED式で鮮やか。特徴的なマーキングはスピード感があります。
また、今回は奮発してグリーン車への乗車です。車内は木目パネルをあしらい、暖色系照明を用いた落ち着いた内装でシートピッチも広く快適。隣のシートとの間にはAC電源もあり、パソコンを使う身にはありがたい。シートの表面は固めですが人の背中のラインにフィットしていて、全然疲れなさそうです。これで東京までの3時間半、ゆったりくつろげそう。
暖色系照明とブラウン系のシートで上質空間を演出。シートは身体にフィット。
装備も充実。読書灯に電動フットレスト、AC電源まであります。ウェルカムドリンク付き。
(左の画像に触れると表示が変化します)
東北新幹線 「はやて20号 東京行き」 新青森 9:42 → 東京 13:08
E5系グリーン車の乗り心地は快適そのもの、まるで滑るように加速していきました。さすがにトンネルでは風切り音が大きくなりますが、それ以外では揺れることもほとんどないまま景色が後方にすっ飛んでいきます。私は東海道・山陽新幹線700系のグリーン車に乗ったこともあるのですが、カーブやトンネルの多いあちらの線とはちょっと感覚が違います。今年末には国内最速の320km/h運転が始まるとのことで、さらに時間短縮がなされるでしょう。
E5系の新青森発車、するすると加速していきます。音や振動は全くありません。
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盛岡では早池峰の姿がちらり。駅からは開運橋が見えました。
左が仙台、右が福島。南下するほど天候が良くなっていきました。
列車は仙台駅で出発が若干遅れたものの、ほぼ定刻通り東京駅に到着しました。全線3時間半の道のりでしたが、快適な列車の旅で時間の長さをあまり感じませんでした。
首都圏に戻ってきました。荒川を渡って東京へ。
新青森から3時間半、東京駅に到着。東北新幹線を全線乗り通しました。
ひたすら列車に乗るという旅でしたが、比内地鶏に帆立尽くしと思い出に残る旅になりました。
でも、ちょっと運賃使いすぎたか...?
2011.03.24
勇み足? 東京は白い闇の中だった...
桜の開花の知らせも届きましたが、まだ本格的なツーリングに出掛けるには気温が充分に高くなっているとは言えません。しかし4ヶ月ほど長時間バイクに乗っていないので、そろそろウォーミングアップしておきたいところ。予報では気温もそこそこ上がりそうということで、先月開通した東京ゲートブリッジに行ってみることにしました。
天気予報では6:00過ぎには雨は上がってくるはずなんですが...なんか空が暗いぞ。
4ヶ月ぶりに「他県」に出撃、さて今日はどんな景色が見られるか?
荒川を渡って首都高の埼玉線を目指します。雨は目に見えるほどには降っていないのですが、走っているとバイザーが曇ってきて、かなり前方が見づらい状態でした。南の方向を見てもまだ雲がどんより。
荒川の上にて。カメラにも水滴がついて画像も荒れています。
R17新大宮バイパスに出て、浦和南ICから首都高速に乗りました。ここでもやはり空気が湿っていて、バイザーの外側についた水幕で非常に見にくかったため、車間距離をいつもの倍ほど取って走行しました。
首都高は都心に近づくと道幅も狭く、急カーブも多いので一瞬たりとも気が抜けません。
巡航速度に向け加速中、バイクの瞬発力を感じられる瞬間です。
池袋に近づいてきました。右前方がサンシャイン60です。
本当は9号深川線で湾岸線に出ようと思っていたのですが、銀座方面が渋滞していたため急遽予定を変更。竹橋JCTからC1都心環状線内回りを使って11号台場線へと向かいました。こちらは幸い渋滞なしで、順調に目的地へとアプローチしていきました。
竹橋JCTを通過、都心環状線を反時計回りに進みます。
三宅坂を過ぎたあたり。六本木ヒルズも雲で半分ぐらいしか見えませんでした。
浜崎橋JCTで都心環状線を離れ、次の芝浦JCTから11号台場線に入りました。ここではINOUで動画を撮るつもりでした。 いつもならお台場方面の景色がダイナミックに見えるはずなんですが...今日は何も見えないですね。
レインボーブリッジを渡り、お台場へと向かいます。
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お台場に渡るとB湾岸線に合流、今日はここから千葉方面に向かいます。東京ゲートブリッジの入口には新木場ICが最も近いので、そこで首都高を降りました。そういえば、今年から首都高は距離別料金に変わっていたんですね。正直なところETCだとあまり意識する必要がなかったので、特に違和感はありませんでした。
新木場からは一般道で南下。路面がきれいに整備されていたので滑らかに走れました。さて、東京ゲートブリッジは非常に高さがあるので、登りが非常に長いのが特徴。また、通常の斜張橋や吊り橋のように巨大な支柱が立ちはだかるというわけではないので、あまりスケールを感じませんでした。遠くの景色が見えたらもっと印象も違うんでしょうけど、この天気じゃだめですね。
新木場から南下、東京ゲートブリッジを渡ります。
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本当は折り返してもう一度反対向けで渡ろうと思っていたのですが、この天候では景色も見えないですから意味がないと判断し、予定を変更しました。海底トンネルでお台場に渡り、そこから再びレインボーブリッジを渡って帰途につくことにしました。台場ICより再び首都高に入線。
台場ICから再び首都高で都心方面へと戻っていきます。
再びレインボーブリッジを渡って芝浦へ。渡った先は渋滞でした。
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浜崎橋JCTで渋滞に引っかかりましたが、再びC1都心環状線で来た道を戻っていきました。ところが目指す5号池袋線が事故で渋滞しているとの情報だったので、またもやルートを変更。3号渋谷線で西に向かい、C2中央環状線で北上して行くことにしました。気温も低い時のトンネル走行は暖かいので、一石二鳥です。
高架上にある大橋JCTから、地下にある中央環状線本線までは30m以上の高低差があります。これを限られたスペースで降りていかねばならないので、JCT内のカーブはとてもタイト。しかもカーブ半径が微妙に変化しているので、非常に走りにくそうにしているのが動画からもわかると思います。また、トンネルも上下左右にうねっているのも一目瞭然。東京の地下構造が複雑なことが窺えます。
渋谷から山手トンネルで池袋方面へと抜けました。
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順調にトンネルを抜けましたが、5号池袋線との合流地点で再び渋滞に遭遇しました。事故渋滞5kmとのことで残念ながら逃げ場なしのため、そろそろと進んでいきました。エンジンからの熱もこういう小雨模様で気温の低い日には逆にありがたいです。
さて、事故の方ですが下の写真にあるように車が横向きになってウォールに刺さっていました。急カーブの先だったのでハンドル操作を誤ったんですかね。でもこの止まり方は確かに危ない。
結局、渋滞に引っかかりました。事故車はまだ撤去されていませんでした。
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渋滞を抜けてからは前が開けたので、一気に加速。時間は8:00過ぎですが、上り線はすでに大渋滞。これがあるから都心方面に向かうには早朝に出ないといけないのです。
結局、一度もバイクを降りることなく自宅まで戻ってきました。
再び快走モードに。ここまで来るともう埼玉はすぐです。
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しかも今回、トリップメーターのリセットを忘れてしまったので走行距離は不明。しかもINOUのGPSモードが起動しておらず、こちらからの距離計算もできませんでした。あまりにも久しぶりでやるべきことが抜けまくり。しかも天候不良で景色は全く楽しめず...。一体何しに行ってきたんだ?
余談ですが、この日の東京地方の最高気温の予報は17℃だったのですが、実際は10℃だったそうです。え? 話が違うじゃないですか!
2012.03.10
途中下車セレクト失敗? 陸羽東線+陸羽西線日帰り乗車
「片道切符の日帰り旅」シリーズです。前回の磐越西線+磐越東線の旅に続いて考えたのが二つ北側の路線、陸羽東線と陸羽西線。宮城県の東北本線小牛田駅から、山形県新庄市を経由して羽越本線余目駅までを結んでいる地方交通線です。事前に調べた情報では風光明媚な路線とのことなので、風景を楽しみに行ってきました。
6:30過ぎの電車でまずは大宮駅へ。今回は大宮発大宮行きの乗車券が必要なので、残念ながら「えきねっと」では購入不可。窓口で経路を書いた紙を渡し、乗車券を作ってもらいました。
ホームに上がり列車を待っていると、隣に東北・上越新幹線開業時の塗装を施した200系車両が入ってきました。最近の車両は派手な塗色が多いせいか、なんだか逆に新鮮な印象を受けます。
今回の乗車券。枠が足りずに経路の一部が手書きに...。
200系リニューアル車のオリジナル塗装車に出会いました。
まずは「はやて」で仙台まで行きます。「こまち」併結の16両編成でした。
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東北新幹線「はやて15号 新青森行き」大宮 7:58 → 仙台 9:13
まずは「はやて」で仙台へ。ノンストップなので人の乗り降りもなく、じっくり朝食&読書の時間が取れました。大宮では雨でしたが、出発から約30分経つと一面銀世界に変貌しました。この分だと今日も山に分け入れば雪景色が見られそうです。1時間とちょっとで東北で一番大きい都市、仙台に到着しました。牛タン食べたいなぁ...。
宇都宮を過ぎると一面銀世界に変わりました。
まもなく仙台駅に到着します。天候は雪、静かに降っています。
定刻通り仙台駅に到着しました。1年前の震災で大きく破損した新幹線ホームですが、見ての通り駅票上の天井パネルも外れたまま。まだまだ完全に元通りにはなっていないようです。
仙台駅は新幹線の在来線出口改札がないため、一旦改札外に出ることになります。テラスから見るとさすがターミナル駅、まるで空港のような雰囲気でした。
仙台駅、天井のパネルがなくなったまま。一方、コンコースはまるで空港です。
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在来線の改札を入り、東北本線のホームに向かうと、見慣れない車両を発見。「リゾートみのり」というジョイフルトレインで、臨時快速列車として仙台〜新庄間を走っている列車です。この車両はなんとキハ48の改造車だそうで、外見からは全くわかりません。快速ですが指定券が必要なので、残念ながら今回はパス。
仙台からは陸羽東線の始発駅である小牛田駅へと向かいます。乗車する車両は2週間前にも乗った719系電車の4両編成でした。
「リゾートみのり」がいました。形にはキハ48の面影は全くありません。
東北本線の電車で小牛田駅へと向かいます。車両は719系電車。
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東北本線「普通 小牛田行き」仙台 9:42 → 小牛田 10:27
小牛田までは約45分の道のり。ほとんどが仙台平野の中を抜けていきますが、実は一瞬だけ海沿いを走る区間があります。下の写真は松島付近で撮影したもの。7年半前に仙台から八戸までバイクで走ったときの記憶が甦りました。海の青と木々の緑がとても美しく見えたのを覚えています。
小牛田駅に到着すると、陸羽東線の鳴子温泉行きの列車が接続待ちしていました。ただ、時間調整のためにここで途中下車してお茶でも飲んでいこうと思っていたので、これには乗らずに改札へと向かいました。
東北本線は一瞬だけ海沿いの松島付近を走ります。
小牛田駅、ここには車両基地があるので何かあると思っていたのですが...。
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ところが、あてが完全に外れて駅前には全く店も何もなし。ぐるっと駅前をめぐってみても民宿やビジネスホテルばかりで喫茶店どころか食堂すらなし。これはまいった。次の列車までは1時間あるので、かなり無駄なことになってしまいました。これなら鳴子温泉までさっさと行った方が良かったか...?
結局駅の待合室で時間を潰しましたが、始発駅だけあって出発20分前には入線してきてくれたので、寒い中待ち続ける事態だけは避けられました。
陸羽東線を走るキハ110系2両編成、路線専用の塗装です。車内は他の路線と同じでした。
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陸羽東線「普通 鳴子温泉行き」小牛田 11:37 → 鳴子温泉 12:55
陸羽東線を走るのはキハ110系の2両編成車。塗装は陸羽線専用のもの。他の路線では白地にワンポイントで黄色がかったグリーンですが、ここでは鮮やかなグリーンにアクセントで黄色や赤のラインが入っています。さらに正面には奥の細道のマーキングが入っていました。ここは「奥の細道湯けむりライン」という愛称がついています。
やっぱり気動車に乗ると「旅している」気分になります。発車時のディーゼルエンジンの作動音と振動がなんとも心地よい。ただ、あまり長時間乗ると逆に苦痛になりますが...。
小牛田駅を発車するとすぐに東北本線と別れ、西へと進路を変えていきます。
広い仙台平野。小牛田を出るとすぐに東北本線と別れます。
小牛田を出て数駅で古川駅に到着しました。ここは新幹線との接続駅です。すると列車交換のためなんと23分間も停車するとアナウンスがありました。距離の割には時間がかかると思っていたら、なるほどこういうことですか。ともかく車中にいる限りは黙って待つしかありません。
古川駅を出ると、今度は東北自動車道と交差。何度も通った道を下から見上げる形になりました。
古川駅、磐越東線をまたぐ形で建設されています。
これまで何度も走った東北自動車道、またここまで来れるのはいつの日か。
それにしても仙台平野は広い。見渡す限りの水田です。もちろん見通しが悪くて遠くの山並が見えないことが原因ですが、平地の少ない四国育ちの私としてはこういう景色には圧倒されます。
見渡す限りの水田。夏はこれがグリーンに染まるんでしょうね。
左右からだんだんと山が迫ってきて、列車はやがて江合川に沿って谷間に入って行きました。このあたりは実は東北ツーリングで二度ほど通っているのですが、あまり印象に残ってはいません。
列車は江合川を渡りつつ、徐々に登り坂にかかります。
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谷間が狭くなってくると、やがて旅館やホテルの看板が多く見られるようになります。ここが鳴子温泉郷です。仙台からあまり遠くもなく交通の要衝にもなっているので、ありがちな「寂れた」感じは全くしません。本当は足湯ぐらいは楽しみたいところですが、鳴子温泉駅での接続はわずか5分。急いで写真を撮って跨線橋を渡り、乗り込むだけしかできませんでした。
次の列車もキハ110系の2両編成です。前の列車と同じ席に陣取りました。
まもなく終点の鳴子温泉駅に到着、ここで乗り換えです。
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今度もキハ110系の2両編成でした。車内もほぼ同じ。
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陸羽東線「普通 新庄行き」鳴子温泉 13:00 → 新庄 14:03
次は陸羽東線の西区間です。列車は出発するとさらに坂を登っていきます。この先が山形県との県境で堺田越という峠道です。私もバイクで一度この峠を越えているのですが、意外なことにここは標高も低くて道もそれほど曲がりくねっておらず、走りやすい印象でした。列車もなるほどスルスルと登りきってしまい、あまり「峠を越えている」という感じがしませんでした。とはいえ人の少ない地域なので積雪はそれなりにあり、人里離れた雰囲気は出ています。
対面の山には国道108号線が見えました。ここも走って面白い道でした。
峠付近では雪深い山の雰囲気が味わえました。
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峠を越えると気動車はエンジン負荷を下げ、軽々と坂を駆け下っていきました。線形もそれほどきつくなく、右に左にうねって走るという雰囲気ではありません。標高差があまりないせいか、あっさりと平地に到達。今度は最上川支流の最上小国川が線路に寄り添ってきました。地図で見ると細い線で書かれているのですが、意外に川幅もあり水量も豊かでした。
今度は最上川支流の最上小国川に沿って走ります。
地図で見ると細い川ですが、意外に大きい川でした。
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列車は最上小国川と別れると北向きに進路を変え、新庄駅に到着しました。新庄駅は山形新幹線の終点で、ホームには「つばさ」号が停車していました。さて、本来ならここで途中下車したいところですが、ここでも接続は11分。残念ながら何もできず。
ただ、ここでも乗り換えが必要だと思っていたら、ここまで乗ってきた車両がそのまま陸羽西線の酒田行きになるとの案内がありました。このため座席もそのままで余目に向かえることがわかりました。
新庄駅構内、真ん中に見えるのがE3系車両で運行される山形新幹線。
陸羽西線「普通 酒田行き」新庄 14:14 → 余目 15:05
新庄駅の北側には車庫があって、これがいい風情でした。入口部は木造の建屋で中央部がレンガ作り。なかなか味わい深い建物です。北陸本線糸魚川駅の車庫は新幹線建設で取り壊されてしまいましたが、こういった貴重な建屋はなんとか残して欲しいものです。
気動車用の車庫がありました。味わい深い建物です。
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このあたりも見渡す限りの農地です。列車は一面真っ白の平原の中を軽やかに走っていきました。そういえばもう3時間ほどぶっ続けで列車に乗っていますが、この日はほとんど混雑にあっていないので、それほど疲れてはいないようです。読書を楽しみつつ景色の変化に目を凝らし、シャッターチャンスに備えました。
やがて大きな川を橋で渡りました。これが鮭川で、この先でこの川は最上川に合流します。ここからが「奥の細道最上川ライン」の最大の見どころになるはずです。
新庄の郊外です。見渡す限りの雪原になっています。
鮭川を渡ります。もうすぐ最上川が見えるはずです。
鮭川を渡ってすぐに最上川が線路を横切り、進行方向右側に大きな流れが現れました。ここからが渓谷区間で、国道と鉄道が川と平行して走っているのです。松尾芭蕉の句からは速い流れのイメージがある最上川ですが、この区間はゆったりと流れる大河のような雰囲気です。
残念ながら窓についた水滴の影響で、あまりいい写真は撮れませんでした。また、渓谷区間は意外に短く、只見線のようにじっくりと車窓からの景色を楽しむというような楽しみ方はできず。期待したほどではなかったかな...。
ゆったりと流れる最上川。対岸には滝があったりしましたが、区間は意外に短かった。
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渓谷区間を過ぎると谷間はすぐに広がり、再び平地へと出てきました。すると遠くには巨大な風車群が見えてきました。まわりに大きな建物のない中に風車が並ぶのはなかなか壮観です。
風車群を通り過ぎると陸羽西線の終点である余目駅はすぐです。ここから羽越本線を使い、新潟経由で帰途につきますが接続待ちが約1時間。途中下車してお茶を飲むつもり...だったのですが。
巨大な風車群が出現。これが過ぎるとまもなく羽越本線と接続する余目です。
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余目駅は映画「おくりびと」でロケが行われたそうです。
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ところが、ここも駅前には何もない。一応「商店街」という通りはあったのですが、肝心の「商店」がないという状態でした。昼食を調達できていなかったのでさすがに空腹感がひどくなってきたのですが、コンビニも見当たらないのでどうしようもありません。となると特急の車内販売に頼るか...。
駅前を一回りした中で、面白い建物を見つけました。農協の倉庫のようですが、なんだかとても懐かしい雰囲気が漂う建物です。東北はこういうものが多く残っているのがいい点だと思います。
農協の倉庫。入り口といい瓦葺きの大きな屋根といい、懐かしさを感じます。
駅の待合室で時間を潰して列車を待ちました。次に乗るのは特急「いなほ」、新潟と酒田・秋田を結ぶ羽越本線の特急列車です。485系電車で運行されているのですが、この車両は国鉄時代に製造されたもの。リニューアルされたとはいえさすがに少しくたびれた感があります。
485系で運行される「いなほ」。幹線なのにいつまでたっても新車にならず...。
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羽越本線「いなほ12号 新潟行き」余目 16:00 → 新潟 18:05
あとはただひたすら乗るだけなので気が楽です。シートをリクライニングさせてのんびりしました。あとは車内販売で駅弁が調達できれば...と思っていましたが、車内放送で「車内販売はございません」と無情の宣告。あぁ、なんてこったい。
さて、羽越本線の見どころはやはり日本海沿いに走る鶴岡から村上までの区間です。ここは名勝「笹川流れ」があるように険しい岩場が続く場所。ただ、列車はやや内陸寄りをトンネルでショートカットする場合が多く、意外にダイナミックな景色は楽しめませんでした。
電車は庄内平野を疾走します。ここも日本有数の米どころ。
鶴岡市内を流れる赤川。鶴岡を過ぎると日本海沿いに出ます。
日本海側は意外に天気悪くありませんでした。夕陽見られれば最高だったんですが。
対岸には粟島が見えました。
新潟平野に到達。今回は「コメどころ」ツアーだな。食べてないけど(苦笑)。
定刻通り18:00過ぎに新潟駅に到着しました。乗り継ぎ時間10分弱で上越新幹線に乗り継げるのですが、もともとの計画ではここで駅弁を調達して夕食にしようと考えていたので、1本遅い列車の指定券を取っていたのです。すると新幹線乗り継ぎ改札の直前に食事処があり、あまりの空腹についフラフラと...(笑)。
しかも、たれカツ丼などという高カロリーなものを...。自分が誘惑に弱いことを自覚しました。ちなみにジューシーサクサクで美味しかったですが、正直ちょっぴり後悔も。
ようやく新潟駅に到着...でも、まだ自宅は遠い。
あまりの空腹にたれカツ丼なんて食べちゃった!
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食事を終えて新幹線改札を抜けホームに行くと、すでに車両が待っていました。車両は一番古い200系です。さて、現在東北新幹線では最新型のE5系の増備が進んでいて車両の統一を目指しているとのこと。そうなると東北新幹線で余剰となったE2系が上越新幹線に転属してくるんですかね...。
外観がレトロな200系。E5系の増備が進めば、E2系に置き換えられるのかな。
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上越新幹線「とき346号 東京行き」新潟 18:39 → 大宮 20:33
すっかり陽も暮れてしまったので、車窓から楽しむ景色もないため、読書の時間にあてました。越後湯沢からは乗り換え客が大勢いて、最後は結局込み合いました。
大宮出発から12時間半かけて、一周の旅は終了。
スタート地点に戻ってきました。所要時間12時間35分。
さて、いかがだったでしょうか陸羽東線+陸羽西線の旅。今回は完全に途中下車のセレクトを失敗しました。余目はまあ仕方がないとしても、鳴子温泉や新庄で設定した方がよかったようです。おかげで後半は空腹感に嘖まれ、なんだか景色どころじゃなくなってたような...(悲)。まあ、こんなこともありますか。
2012.02.24-02.25
復活!片道切符の旅、普通列車で日本を横断する
久しぶりの旅をしてきました。冬恒例(?)の片道切符シリーズの復活です。今回のステージは磐越西線+磐越東線にしました。この路線を使うことで日本海側の新潟市から太平洋側のいわき市まで抜けることができます。しかも普通列車を乗り継いでの日本横断、どんな風景が見られるか楽しみです。
そこで問題なのは乗り継ぎがいまひとつスムーズにいかないこと。特に日帰りしようとすると自宅を5時台に出なければならなくなり、なかなかきつい日程になります。しかも早朝夜間はスキー客がいる季節だけに、座席の確保の見通しが立ちにくい。そこで金曜日中に新潟まで移動し、明朝の列車に乗る作戦を選択。夕方に仕事を終えてからこの旅の出発点である大宮駅へと向かいました。
大宮駅ではたまたま最新のE5系に遭遇。常盤グリーンの塗装が美しい。これにも早く乗ってみたい。
今回の切符はコレ。実はまっすぐ行けば540円(!)なんですが。
出発です。上り線のホームには最新のE5系が入線していました。これにも乗ってみたい!
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今回の旅は大宮からスタートです。総2階建てE1系がやってきました。
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上越新幹線「Maxとき343号 新潟行き」大宮 19:18 → 新潟 21:06
週末の最終に近い新幹線の指定席は満席でした。新潟までは約1時間半、久しぶりに読書をしながら過ごしたのですが3列シートの中央だったので手足が伸ばしづらく、すっかり肩が凝ってしまいました。
新潟駅には定刻通りに到着、有人改札で途中下車を宣言し建屋を出ました。多少心配していたのですが、意外にも駅前にはあまり雪は見当たらず。駅から徒歩数分のところにあるビジネスホテルに宿泊して今日の行動は終了。もうちょっと早く到着できていれば新潟の郷土料理などを楽しめたのでしょうが、到着が21:00をまわるとさすがにそんな元気は...ない。
新潟駅に到着、やっぱりこちらは空気が冷たいです。駅前も割とにぎやか。
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翌朝、天気は雪でした。ところで、こちらの雪は湿っていて重い。ホテルから駅までの距離は短かったので傘を使わず早足で移動したのですが、頭に舞い降りた雪が溶けて髪がべったり濡れるほどでした。ただ、これぐらいであれば車窓から美しい雪景色を楽しむことはできそうです。
一夜明けていよいよ本格的なスタート。雪がしんしんと降ってきています。
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これから乗る列車は会津若松行きのため、乗り換えなしで磐越西線へと入ります。新潟駅始発の列車なので、早めに行けば好きな席が手に入ることから発車20分前にはホームへ移動。意外にも前の列車が発車するとすぐに乗車する列車が入線してきました。予想通りのキハ110系の3両編成、乗るのは久しぶりです。磐越西線は新津から喜多方までが非電化のため運行は気動車ですが、そちらの方が旅気分は盛り上がります。
まずは会津若松行きに乗ります。キハ110系の3両編成がやってきました。
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車内はこんな感じで明るい。発車を待つ間も雪はしんしんと降り続きます。
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信越本線・磐越西線「普通 会津若松行き」新潟 9:05 → 喜多方 11:38
キハ110系は420psのハイパワーエンジンを搭載しているので加速がとてもスムーズ。動き出す直前はエンジンも回っていることが感じられますが、身体に伝わってくる振動はさほどでもありません。シートも固すぎず柔らかすぎずということで、国鉄時代の気動車に比べると格段に進化していることが体感できます。
一方の車窓ですが、郊外に出てからはもうひたすら真っ白。何にも見えません。
ひとたび郊外に出ると、こんな景色が延々と続きます。
新潟駅から約30分で新津駅に到着します。ここは信越本線の駅ですが、秋田方面に向かう羽越本線とこれから行く磐越西線の起点でもあります。そのため駅名標も下の写真のように複雑なものになっています。
ここから磐越西線は東向きに進路を変え、山間部に分け入っていくのです。
新津駅に到着、ここから磐越西線に入ります。
新津駅から数駅走ると、だんだんと山が近づいてきました。さらには左手からは大きな川が寄り添ってきます。これが阿賀野川で、とても水量が豊かな川です。このあたりは日本有数の豪雪地帯であり、この雪が豊かな流れの源になっているんですね。ちなみに尾瀬を源流とする只見川もこの川の支流です。
磐越西線はこの川に沿って山間いを進み、会津盆地へと向かいます。
進行方向右手には大きな山が迫ってきました。
さらに左側からは阿賀野川が寄り添ってきました。
阿賀野川も電源開発がさかんなところで、数多くのダムが設置されています。列車からでもその巨大構造物をはっきりと確認することができました。これらのダムによって流れがゆるやかになり、どちらかというとゆったりとした景色が広がるのでしょう。ちなみに、磐越西線は何度も阿賀野川を橋で渡っていくので、進行方向どちら側にいても川の風景を楽しむことができます。
巨大なダムがあったり、高速道路の橋が見えたりと変化が多い。
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進むうちに、さらに雪は深くなっていきました。ここは磐越西線・磐越自動車道・国道49号線が集まる東西交通の大動脈とも言えるところですが、実は渓谷のような険しい地形になっています。普段はバイクであまりじっくり眺める機会はないため、道の通し方や対岸の様子をじっくりと観察してみました。
この狭くなっている部分を通り抜けて川幅がやや広くなってきたところが「狐の嫁入り行列」で有名な津川です。
国道を走っていると眺めのいいところですが、川幅は目まぐるしく変化します。
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津川に到着しました。駅名標が変わっていますねぇ。
津川を出ると磐越西線は磐越自動車道&国道49号線と別れ、さらに深い山の中へと入っていきます。それにつれて積雪もどんどんと深くなってきました。下の写真は津川の一つ先の鹿瀬駅ですが、屋根の雪を見てもすごいことになっています。只見線と比べると多少ましなような気もしますが、それでもかなりのものと言えるでしょう。除雪作業はさぞかし大変だと思われます。
鹿瀬駅、ものすごい雪の積もり方に驚きました。
さらに進んでいくと、隣を走る道路の轍もだんだんと少なくなってきました。ただ、それ故に人に手を加えられていない冬の景色が広がります。特に対岸の山にある木々はまるで粉砂糖を振りかけたような装い。南国生まれの私にはとても新鮮な景色です。
列車は川沿いに走っていきますが、平行する道路の轍はどんどん減って...。
雪が木に付着してなんとも幻想的な景色です。
川に沿って右に左に曲がると、前方に大きな道路橋が見えてきました。これが見えるとそろそろ福島県との県境にさしかかるはずです。福島県に入ると川の名前は阿賀川に変わります。
この付近の景色は雪景色で有名な只見線と比べても遜色ありません。ただし列車のスピードがあちらより速いこともあって、景色をじっくり眺めようとするなら只見線の方がいい路線といえそうです。
県境を過ぎると山のせり出しが小さくなり、河原のような部分が現れ始めました。
まもなく新潟県から福島県へ入ります。
山のせり出しが弱くなってきました。会津盆地は近い。
山都駅を過ぎると列車はきつい上りにさしかかりました。これが只見線のキハ40だったらぜいぜい言いながら登ってゆくのでしょうが、さすがに新世代気動車です。なんとも軽々と峠に向けて長い坂を登って行きました。
峠のトンネルを抜けて下りに入ると、右手には会津盆地が見えてきました。しかし視界はあまり良くなく、広い会津盆地は空と地上の区別もつかないような状態でした。
トンネルを抜けると視界が広がってきました。
盆地に降りてきました。見渡す限りの雪景色。
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盆地に降りて最初の駅が喜多方駅です。ちょうど昼どき、ここで昼食にしましょう(って、最初からそういう風に計画立てたのは言うまでもありません)。行くのは、もちろんあそこです。
駅前は閑散としていて寂しかったです。まぁ、シーズンではないといえばそれまでなんですが。
喜多方駅に到着しました。乗ってきたキハ110を見送り、途中下車します。
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喜多方駅は蔵のイメージですかね。駅前はちょっと寂れ気味ですが...。
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喜多方で食べたいのはやはり丸見食堂のラーメンです。考えてみると最後に来たのは昨年の5月でした。夏の新潟・福島豪雨災害で只見方面の道が使えなくなってしまったので、すっかり足が遠のいてしまっていました。店のご主人には「今日はコレじゃないの?」とアクセルをひねる真似をされましたが、さすがにこの雪では無理ですね(笑)。
いつもと同じネギチャーシューメンと餃子を注文しました。ネギの苦味が効いているのと、固めのちぢれ麺&あっさり目のスープとの組み合わせが私は大好き。餃子も野菜がパワーアップ? 皮のもちもち感がたまらない。
ごちそうさまでした。
久しぶりに来ましたが、お店の人も覚えててくれました。
やっぱり会津に来たらコレです。餃子も皮モチモチで美味しかった。
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食事を終えて駅に戻ってくると、ちょうど次に乗る列車の改札が始まりました。今度乗るのは郡山行きの電車になります。先にも書いた通り磐越西線は郡山から喜多方までは電化されているため、ここまでの区間列車は電車で運行されているのです。車両は719系の3両編成でした。
正直なところ私にはあまり近郊型電車には興味がないのですが、仙台・郡山地方の電車で使われているシートは表面がツルツルなのが面白い。どうしてなんでしょうか? 雪や雨で濡れたときに拭けるからかな?
会津地方のJRの電車はシートが独特です。ただこの色のセンスは...?
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磐越西線「普通 郡山行き」喜多方 12:39 → 郡山 14:18
喜多方を出発した電車は会津盆地の真ん中を南下していきます。このあたりは畑が多いので、正直なところ冬場は退屈な景色と化してしまいます。カーブらしいカーブもなく軽快に走る電車に乗ってると眠くなります(笑)。
会津若松駅に近づくと車両基地が見え、見慣れた塗装の気動車が多数いました。またこれに乗って新潟・福島の間が行き来できるようになって欲しいものです。
見慣れてしまうと面白くない景色ですね...。
只見線用の車両ですね。芽吹きを感じさせるこの塗装、好きだな。
スイッチバックになっている会津若松駅に到着しました。
磐越西線の会津若松駅はスイッチバック形式になっているので、ここで列車の進行方向が変わります。
会津若松駅を出た電車は猪苗代湖と磐梯山の間を通って郡山まで走ります。ここは天気が良ければ雄大な磐梯山を見られるのですが、残念ながらこの日は雲の中。また、電車の巻き上げる雪煙もあって車窓からの視界はかなり悪くなりました。それどころか結露によって窓が曇り、最後は何も見えない状態に。結局この後はまともな車窓の写真は撮れませんでした。残念。
このように雪煙と結露で何も見えない状態に...。
会津若松駅に到着する下り列車の遅れにより、上り列車も影響を受けて定刻より2分遅れで終点の郡山駅に到着しました。普通ならここで新幹線に乗り換えて首都圏に戻るのですが、まだ時間がかなり早い。そこで、今日はここから磐越東線を使っていわきへと向かうことにしていました。接続は約50分あるのでお茶くらいはできそうです。
郡山に到着。これで磐越西線は制覇です。
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駅の中のコーヒーショップで時間を埋めましたが、ここは次の列車の始発駅のため、早めに乗車することができるはずです。そこでさっさとホームに向かうと、ちょうど列車が入ってきました。今回もキハ110系で2両編成。車内は結構込み合ってきたので、早めに座席確保して正解でした。
次の目的地はいわきです。車両はまたもキハ110。
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磐越東線「普通 いわき行き」郡山 15:10 → いわき 16:41
郡山からいわきまでは間に14駅ありますが、特段大きな景勝地を通るわけでもないので、沿線の眺めにそれほどトッピックはありません。田園風景のところどころににまとまった集落がある、というぐらい。特別雪深いとも思えず、観光でこの路線に乗るのはあまり意味がないかもしれません。
また、ここでの敵もやっぱり結露。まともな写真はなかなか撮れませんでした。
こんな風景が延々と続くのです。
磐越道とたまに並走するぐらいですかね。
太平洋側に近づくとあっという間に雪が消えました。唯一にして最後の景色ハイライトは夏井川渓谷。ここはそれほど険しいわけではないのですが、並走する県道はほどよいカーブが連続していて面白そう。車窓から「あ、ここだと3速ぐらいで楽しく走れそう」などと考えてしまいました。
夏井川渓谷。ここ、バイクで走ると面白いかも。
郡山から1時間半で終点のいわき駅に到着です。時間は17:00前、ここから常磐線特急に乗れば21:00ごろには自宅に戻れる計算です。ここも始発駅なので、自由席でまず間違いなく好きな席を確保できるのが嬉しい。10分ほど待っただけで651系電車が入線してきたので、寒いホームで長く待たずに済みました。
普通列車で長い時間旅をしていると、在来線特急のシートに乗っただけでもなんだかほっとします。
終点に到着しました。ここは特に用事もないので、ホーム移動だけです。
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E651系で運転される「スーパーひたち」。ごく普通の特急車両です。
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常磐線「スーパーひたち54号 上野行き」いわき 17:22 → 上野 19:36
特急電車の乗り心地はやはり快適そのもの、読書の残りを満喫できました。いわきを出てすぐに陽が暮れたので、車窓の写真もここまでです。日立からは130km/h運転ということもあり、上野まであっという間でした。
まもなく日が暮れます。それにしても1日ほとんど列車に乗ってたなぁ。
山手線内回り「池袋・新宿方面行き」上野 19:49 → 池袋 20:04
上野からは山手線で最寄り駅のある私鉄の始発駅である池袋まで移動しました。2日間お世話になった大回り切符とはこれでお別れです。片道切符の旅は正式にはここで終了。
戻ってきました池袋。大宮発の大回りの旅はここで終了です。
さて、いかがだったでしょうか日本横断の旅。磐越西線の西側区間はなかなか面白かったですが、それ以外はいまひとつでした。どちらかというと計画失敗ですが、久しぶりにいい気分転換になったのも事実。やっぱり旅はやめられそうにありません。さて、次はどの路線に行ってみようか?